カレイなる3兄弟 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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右から メイタ イシ マコ
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伊勢湾、三河湾のカレイはこの種が大半で、上から順に、メイタガレイ、イシガレイ、マコガレイだ。

マコガレイは地方名でモガレイとも呼ばれている。

旨くて最も高価なカレイはメイタガレイで、ヒラメと見間違えるくらい大きくなるのはイシガレイで、一般的によく釣れて美味しいカレイはマコガレイ。

どれも刺身でも良いが、今回は煮付けで食べ比べた。

結果は、どれも遜色ないくらい旨く、大差ない。

他の魚も同じだが、価格ほど差はなく、見た目や知名度、需要と供給のバランスで値が決まる。

高級魚などと言う言葉は単に価格が高いからと言う理由で付けた人間用語だ。

価格だけでもそれなりの満足感はあろうが、それではいつまで経っても食の本質は見えて来ないだろう。

日本人のトロ嗜好は極端だが、脂がのればサバでもイワシでもそれに匹敵する。

野人は目の前にマグロの大トロとサワラの大トロがあればサワラを選ぶ。

かと言ってマグロが劣るはずもない。

魚貝類を知れば知るほどマグロに傾向することはないはず。

そうなるのは日本人の多くが魚貝類を知らず、知識がいまだ乏しいからだろう。

世界一の魚介消費国としてはお粗末すぎる。

料亭まで行く必要もないが、スーパーの今の魚にはそれは望めない。

衰退した漁業を復興するには市場の在り方や流通を含めた大改善が必要で、その案は野人の頭の中にある。