植物は余計な養分を必要としない2 | 野人エッセイす

野人エッセイす

森羅万象から見つめた食の本質とは

人は未だ植物の本質を理解していない。

それが農業、環境、健康など迷走する諸問題の最大の原因だ。

理解していれば今のような農法が表土を占めることはなかったはずだ。

自然土壌が形成されない無味乾燥土壌の実験室から生まれた単純な基本が今も尾を引いている。

表土の多くを占める人類の畑は浄化槽の役割を果たしているだろうか。

果たしていなければ無農薬、有機、自然農法を問わず環境に優しいとは言えない。

現状に、科学的に異を唱える人、立証しようとする人がいないのも妙な話だ。

植物の優れた仕組みなくして、地上の動物の繁栄などあり得ない。

排泄、死骸、残骸などの浄化還元なくして誕生はない。

分解は微生物が受け持つが、有機をすべて分解した無機の土中からの排出は植物の根が受け持ち、地上部の葉や茎はその貯蔵タンクだ。

だからヒ素や水銀も土中から排出出来る。

草もまばらな畑に撒かれた化学肥料などの無機物や、土中深く混入され、分解されない堆肥など有機物の腐敗汁の行き着く先は地下水であり、雨と共に川へと流れ出し、最後に行き着く先は海だ。

今回、大量に地下に埋葬された牛達も同じ道をたどる。

地下水は腐敗汁に汚染され、これから何年もかけて海へと流れ出す。

牛にも、そうせざるを得なかった人にも胸は痛むが、同じように大地も海も痛むのだ。