ジョナサンの春 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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野人ベッドに居座ったカモミのジョナサンが満開だ。

他のカモミール達と比べると明らかに風貌が異なる。

花の数もその大きさも迫力が違うのだ。

この数年のカモミールの中では群を抜いて素晴らしい。

ブロックの中の盛り土で、他の場所と比べてはるかに土は硬く水分も少ない。

「塀の外の懲りない野菜達」でも紹介したが、外の道路沿いの野菜も園内の野菜も同じように育つし、畑の硬い通路の野菜も同じことが言える。

これまでも区別なく収穫、人が気にする程の差はない。

しかしこのジョナサンはどのカモミールより早く、大きく育ち、たくさん立派な花を付けている。

考えられることは「野人が話しかけた」ことしかない。

最初は・・「あのな・・お前な・・こんな場所に生えよって」だった。

次は・・「ちょん切りも踏みつぶしもせんからそこで頑張れ」だった。

それから、思い切り寝ころべないベッドで横に座る度に話しかけた。

「おい・・元気か」とか、「今日はチト寒いな」とか、「何考えとる?」とか、「良く見るとお前意外と可愛いな」とか他愛ないことばかりだ。

植物は明らかに人と同じように意思を持っているが、褒めれば褒めるほど勢いを増す。

ジョナサンは「どう~?」と言わんばかりにこの世の春を謳歌している。

このまま行くと、ベッドはジョナサンの子孫に占領されてしまう。

さて・・どうしたものか・・・

困る・・大丸・・二重丸・・

カモミ~が飛んだ~・・と歌うしかない。