農業の盲点 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

農業は古代から伝わり、近代農法もその流れを継いでいる。

基本的な考え方は昔から変わらず、文明はその中で効率を追求して現在に至っている。

しかしその中には自然科学も地球物理学も活かされていない。

農業はあくまで農業の分野として独自の道を歩んできた。

それは作物を育てることから効率よく作る方向へと加速している。

さらに人は土作りにまで情熱を傾けて来た。

どうにも止まらないその考え方は野菜の成分低下だけでなく、農業そのものの崩壊へと進みつつある。

欧米に見習いあれこれやってはいるが何の役にも立ってはいない。

このままでは農地の荒廃と農山村の過疎化はさらに進み消滅することは見えている。

他の先進国に比べて食料自給率の極端な低下が深刻になり、改善が叫ばれてはいるが具体策は何もないようだ。

考えて見ると良い。

農業は何千年も続き、さらに数十年の高度文明とやらの頂点が現在なのだ。

それ以上望めるはずもなく、どうにもならないのが当たり前だ。

理に適った農業に軌道修正するしかないのだが、枝葉を変えても現状は何一つ変わらない。

変えたいのならもっと足元を見て、根幹から変えるしか方法はない。

世界の農業の巨大な流通の仕組みの中では勇気がいることだ。