製造を依頼した沖縄においてもそのような塩を作ったことは一度もなく、一度は断られたが無理を言ってお願いした。
思考錯誤して、にがりが滴らず、高温にならないギリギリのところで釜から上げ、最後は手作業で乾燥し上げしたと言う。それは苦悩の連続だったようだ。
出来上がった塩の製造原価は1キロ1万円だが、その大半は労力だろう。
そこまで高価な塩になるとは考えてもいなかった。
相当な労力と塩釜破損のリスクから、もうこれ以上は出来ないと言うことだった。
依頼した塩は30キロ、いまだ未完成で届かないがすべて会社で買い取ることにした。
沖縄の離島からの送料、製品としての梱包など諸経費を入れると原価はさらに上がる。
この30キロ分だけでも完全原価で読者に提供する予定だったが、注文量は概算で20キロを超える。
これほど要望があれば「もうこれっきり~」と言うわけにも行かないだろう。
この塩を使ったほとんどの人が「必需品」になってしまうからだ。
このブログで打診した当初は諸経費も入れて100グラム当たり¥1200程度の原価で売り切れ御免にするつもりだったが、会社で製造、販売商品として供給を続ける為には¥1500がギリギリだ。
それでも総原価率は80%~90%だろうからこの価格では割に合わない。
将来は何とか野人が画期的な製塩法を考案するしかない。
妙案が閃きつつあるが、それでもやはり施設は作らなければならないし事業許可も必要だ。
そして徐々に価格を下げて行きたいと思っている。
海水塩販売に当たり、その推移と現在の野人の心境を述べて来たが、事情を理解したうえで購入していただければ嬉しい。
この「命の塩」はどうしても世の中には必要だと思っている。
販売開始までもうしばらくお待ちください。