生命の大地 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

 

 


 

 


 

 

 

花も咲かず、草もなく、生き物が集まらない大地は寂しい。

彼らの歓喜のエネルギーが大地の生命力を支えているのだが、その声が聞こえてこない。

 

無数の動植物が集まり、子孫を残す為に最高の環境を創り上げる。

地表だけでなく土中でも彼らは働き続けている。その数は天文学的だ。

 

宇宙の無数の星は必ずしもそうとは限らないが、地球の民はみな間違いなく生きている。水の惑星、緑の地球と言われる由縁だ。

手の届く大地は、手の届かない宇宙よりもはるかに神秘的で、触れて、間近で見ることが出来る。

 

その仕組みには無理がなく無駄も何一つない。その活動は人間の想像を超えた壮大なオーケストラであり、彼らが何億年も培った知能の結集だ。

それを知れば知る程、人類の生命の科学があまりにも未熟に見えてしまう。

 

自然界に生きる以上、自然界からの糧で命を支える以上、真実を知ることは大切なことではなかろうか。そんな人が増えれば増えるほど荒廃した地球は生命力を取り戻す。

 

野人は彼らと共に生きたいのであって農作業に徹したいわけではない。

農業は、本来は楽しいもの、畑は工場ではなく生命の大地なのだ。

ムー農園は大地の仕組みに逆らわず敬意をもって作った。

道理には無理、無駄もない。

経費も手間も、比べ物にならないくらいかからず、周年、豊富な糧をもたらしてくれる。

 

そこに存在するすべての生き物がスタッフであり、懸命に働いてくれた彼らに頭が下がらないはずはない。だからいつも感謝している。

そして、一番喜んでいるのは彼らなのだ。

だから彼らもまた、彼らを追い払わない野人に対して頭を下げている。

首が曲がらない虫だって、それなりに・・・