暴風に耐えた野菜の雄姿 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

起き上った白菜

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ブロッコリー
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白菜とキャベツ 間にもやがて多種野菜が・・びっしり

風を遮るものはない 北風にも晒されるが風邪ひかない・・
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先日の台風は強烈で40m以上の暴風が吹き荒れた。人間だけでなく、車、ボート、ヨットも倒れるほどの強風だった。野人の海の施設は風を遮るものがないが、農園もまた見渡す限り田や畑の平原で、海からの風を遮るものもない。隣の畑の倉庫も吹き飛ばす台風で、ビニルハウスも周囲の畑も被害は散々だった。冠水と風波でうねは崩れ、野菜は根こそぎ飛ばされるか千切れ飛んだ。

野人の実験農園は一部フェンスがぶどうのツルの抵抗などで倒れたり傾いたりしたが野菜にはまったく被害は無かった。無傷のうねについてはまた後日紹介する。

白菜やキャベツなどは風の方向にすべて傾いていたが放置。中には根が半分持ち上がり、しんなりしてはいたがそれも放っておいた。昨日までやや傾きはあったが、今日になって「全員」復活、元の姿に戻ったようだ。その逞しい復元力に敬意を表したい。

隣の壊れた倉庫と半壊した畑を整理していた人が言った。

「あんたの畑はたいしたもんだ、こんな状況で本当に底力を出すねえ」

風の抵抗が大きい白菜はさすがに駄目かと思ったのだが、しっかりと大地に根を張り、葉も肥料で肥大していないからそれほど千切れ飛んではいなかった。他のサトイモや野菜畑では見渡す限り葉が飛んで茎しか残っていないほどの風にも耐えたのだ。これは大地と植物が共に生きようとする生命力であり、どちらの協力が欠けてもこの復元力は生まれない。

野人の学問の母体は海洋学、船舶設計で、物理的な強度や復元力は専門だからこの仕組みがよく理解出来る。

夕方、農園の野菜達に向かって深々と頭を下げた。そして大地と野菜達に言った・・・

「ありがとう~」 「あんたがたは・・・エライ~!」



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