満面会席料理2 | 野人エッセイす

野人エッセイす

森羅万象から見つめた食の本質とは

天然マダイの煮物と里芋汁

野人エッセイす

鮭の腹子飯
野人エッセイす

ニラタマ
野人エッセイす

ゴーヤチャンプルー
野人エッセイす

ポテトサラダ
野人エッセイす

アオサパンにシマラッキョウ サラダ・・
野人エッセイす

キス マダイ タコの刺身と焼き貝もかすむ料理達
野人エッセイす


全員で料理作りが始まった、野人もスタッフも入れて16名の料理人が1時間半かけて「御馳走」に取り組んだ。もっとも野人は見ていただけだからそれぞれの担当がどのような味付けにしたのかは知らない。野菜の種類だけでも相当な数で、総料理長を務める今野さんが何をどのようにするのか事前にミーティングをしていた。担当を決め、味付けもその人が決めるようだ。料理中も全員実に楽しそうで、見ているほうも何が出来るのか楽しみだった。

ジャガイモは皮ごと茹でて潰してポテトサラダ、サトイモは芋汁、天ぷらの材料は多彩な野菜山菜にキス、ニラはニラタマ、ゴーヤは定番のチャンプルー、シマラッキョウはそのまま生で、マダイは半身を刺身、後はすべてあら煮、今野さんは取り寄せた鮭と筋子で郷土料理の得意の「腹子飯」に取り組んでいた。筋子をほぐして醤油漬け、身も独特の味付け、ご飯も同じように味を付けて炊き上げていた。盛りつけてヨモギをあしらった腹子飯は見るからに旨そうだったがやはり非常に旨かった。

野人はマダイ処理の他に、活きたタコのぬめりをとって沸騰させないように皮に熱を通し、中身は生のまま薄くスライスしたが、タコを食べ慣れた漁港出身の女性も気に入ったようで、この調理法いただき!と喜んでいた。こうすれば刺身に面倒な皮を剥ぐ手間が省ける。

満面会席料理は完成、ずらりと食卓に並んだ。食べる前の笑顔と食べた時の笑顔を見ればわかるだろう。料理はどれも本当に美味しかった。今野さんはいつものように座らずに、ずっと一人で天ぷらを揚げながら立ち食いだ。食卓にはスタッフも加わり大満足。

食後は塩作りで野人の講釈のあと、今野さんもかき混ぜながら塩の話をしたが、タラサ志摩は海水療法のリゾート施設で、皆熱心に耳を傾けていた。

最後に何が一番美味しかったかアンケートをとってみたが、一様にどれも美味しくて大満足したと言う。あえて聞くと、意外だったのはそれぞれが色んな野菜の名をあげたことだ。通常は料理の主役はタンパク質で野菜は脇役に回ってしまう。今回も海の食材は豪華だったが、社長や野人が作った海の料理ではなく農園の野菜が主役だったことが一番嬉しかった。あの農園を作って本当に良かったと思っている。皆さんありがとう・・・

料理は食材の味や技術だけでなく心が大切だと言うことを痛感した一日だった。


完成! 食う気満々~
野人エッセイす

熱々の天ぷらの食材は豊富
野人エッセイす

満面会席!
野人エッセイす

塩作り
野人エッセイす

話を聞く野人 隣には まったく聞いていないのが一人・・
野人エッセイす