総工費千五百円 畑の野人小屋 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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総工費千五百円の小屋はこんなもので、小屋と言うより日よけ屋根だ。野人ベッドの横に作ったが野人に小屋も屋根もいらない。寝る時は地面どころか岩の上でも木の上でも寝る。

先日の畑での講習会は暑かった。小さな子供も多く、これから真夏にかけて利用する人も多い。これで日差しが防げてシートをかければ雨宿りくらいは大丈夫だ。熱帯雨林のジャングルならバナナの葉で作るのだが、ここはバナナがないし風当たりも強いから風通しが良くないと吹き飛んでしまう。強風でもびくともしないから台風の季節までは放っておいても大丈夫だ。たまに通る車の窓から不思議そうな顔して見とれている人が多い。どこの畑にもこのような異物はないから無理もない。畑の真ん中にベッドも釜戸も・・・うねに木を大量に植える者もいない。ここは年間を通して「楽して」多彩な食い物を生み出す300坪の野人実験農園でキッチンガーデンだ。食い物が途切れる事などなく、クワも耕運機もいらず、1万円の草刈り機と100円の園芸スコップ一個あれば事は足りる。虫や病気や連作障害に悩まされる事もなく、肥料も石灰もいらない。夏の期間だけ放置すれば農業は楽なのだが、今年はそんなわけにも行かないようだ。トマトやナスがどっさり実り始めた。ブドウもウジャウジャ実を膨らませてきたが、摘果もせずに放置してある。見てくれは良くなくても昨年は驚くほど濃厚で美味しかった。