野生動物が病気にならない理由 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

人の唾液にはアミラーゼと言うデンプン消化酵素が含まれている。

人類が火を使うようになり、米やイモを多食するようになってからのことだろう。

体がそれに順応してくるからだ。

野生動物の唾液には人間のようにアミラーゼがない、まったく必要としないからだ。

それにもかかわらず、動物のフンはほぼ完全と言うくらいに消化されているから臭いも少ない。

動物は人間のように食物を加熱せず生で食べる。

生もののすべてに消化酵素が含まれているから必要ないのだ。

自分が持つ酵素はすべて温存して代謝と怪我の治癒に使う、だから病気になりにくいのだ。

その動物を捕獲して人間と同じ過熱したものを食べさせると1週間で唾液からアミラーゼが分泌されるようになると言う。

動物の順応機能はたいしたものだがそれは動物の寿命を縮める事になる。

自らの酵素を消化に費やせば、人と同じように生活習慣病などになりやすいと言うことなのだ。

皮膚病など、他の病気も対応できなくなるだろう。

これらのことからわかることは、今の人類の食事は昔に比べてはるかに消化に体内酵素を必要とすると言う事だ。

そこまでしてもなおかつ消化が十分でなく、胃を傷め、未消化で便秘に苦しむ人が多い。

完全な酵素不足に陥っている。

これでは病気が増えるのは当たり前の事だ。

今はかってないほど周年、生野菜や果物が溢れている。

にもかかわらずさらに病気が深刻化、多様化してきたのはそれらの生ものに酵素の力がないと言うことなのだ。

つまり動物本来の食べものとはかけ離れている。

人はそこに気付くべきだろう。

胃や内臓の病気、成人病、便秘や冷え性が減少してはじめて本来の食べものと言えるのではないだろうか。

色や形や味はまったく関係がないのだ。

まったく根拠の無い「感性の判断」が人類をここまで病める生き物に追いやったとも言える。

言うまでも無く地球上でずば抜けた頭脳を持ちながら健康は最悪なのだ。

人はもっと謙虚な気持ちと鋭い視点で自然界から学ぶべきだろう。

野人から見れば傲慢なプラス思考しかないように思える。

何故そうなったかを考えるより、穴埋めする薬品の開発に目を向ける。

それがビジネスになり、さらにその欠陥を埋めるものが氾濫してくる。

人間の欲は限りが無く、とばっちりを受けた地球が病む事は自らを傷つけることと同じ。

未来は人類の良心と知性にかかっている。

人に知性と科学などの学問の基礎を与えてくれたのは自然界だと言う事を忘れているようだ。