11月のゴーヤーマン | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは



それ行けゴーヤーマン、何処まで頑張るゴーヤーマン・・・と言った感じだ。もう11月になると言うのに、野人の事務所の前のゴーヤは葉が黄色くなるどころか青々として実も膨らんで来る。一本のつるに先週まで小さかった実が6個、ますます大きくなってきた。肥料もやってないのにさすがゴーヤーマンだ。ゴーヤは応援するが食うことはない。野人は子供の頃から「ニガウリ」が大嫌いなのだ。人間の本能の味覚は、苦味を「毒物」と判断する。子供が吐き出すのはそれが理由だ。野人はあらゆる木の実や毒草を食べてそうやって判別してきた。渋味や酸味は食べ頃にはなっていないと言うシグナルだ。酸味はともかく、いまさら苦味や渋みとはお友達にはなれそうもない。人間として誇り高く本能に忠実に生きて行きたい。頭に「これは野菜だ」「栄養満点だ」「ビタミンC」の塊だなどと無理やり言い聞かせたくはない。ゴーヤの苦味を抜いて食うなら、拾ったドングリをアク抜きして食ったほうがまだ良い。しかしながらゴーヤの根性には敬意を表したい。それに「イボキュウリ」には愛嬌があり観賞用としては楽しい。毎日、草葉の陰からゴーヤーマンにエールを送りたい。出来るだけ長生きして欲しいものだ。