足と脇とアソコが臭くならない方法 後編 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

体臭が消える理由がわかったのは植物の研究を始めてからのことだった。草も樹木も木の葉も実にも、その表面には多くの微生物が付着している。動物も同じだ。人の皮膚には10兆個の微生物がいて腸には100兆個いる。細菌は微生物に含まれる。命あるもの、つまり有機物に微生物は欠かせない理由がある。テラさんがコメントで述べたように「理に適った共生」をしているからだ。微生物は有機物なくして生きられず、地球上が腐敗物で埋まらないのは微生物が分解するからだ。巨大な象の死骸も最後は微生物が分解して土と大気に戻す。微生物は食物連鎖の起点にあり、すべての動植物を養い生かしている、自らが生存する為に。それが生命の循環であり森羅万象なのだ。微生物の世界はまだ人のわからないことのほうが多く、時代と共に定説が変わってゆく。

皮膚は人体最大の臓器、しかも外に露出した特殊な臓器で体重の6分の一を占める。そして身体を守る外壁でバリヤーでもある、皮脂腺から出る皮脂と汗が皮脂膜を作り、乾燥から守り細菌やウイルスを防いでいる。地上の生き物は海から生まれた。微量だが皮脂膜は魚類の粘膜と同じ。これを毎日洗剤で表皮ごとこすり落とせば風邪をひくのも当然だ。抗菌力の強いもので洗うのは農薬や土壌消毒と何ら変わりない。病原菌の侵入を防ぐ必要な細菌も殺し、皮脂も流してしまうからだ。必ず細菌は元の数になるし防御の薄い隙間を突かれることになる。

汗の質は人により身体の内部事情もあるが、99%以上は水分だ。臭気は、鉄分が空気中の酸素と反応するものもあるが、ほとんどは微量の有機物を細菌が腐敗させるのが原因だ。

どうせ10兆個も未知の微生物が入り乱れているなら、「有用微生物を自分の身体で飼えば良い」。別にEM菌を買ってきて塗る必要などない。その土地の自分の身体に合った土着微生物を呼び寄せればよい。人の汗腺から老廃物としてわずかに滲み出た有機物は身体に付着したそれらの微生物が分解、無機質にしてしまう。有機物は空気と水と微量のミネラルから出来ている。それらを微生物が食べて空気と水、つまり無臭の元素にもどす。そうすれば臭うはずがない。それを腐敗させる細菌よりも先にやらせれば良い。バイキンよりも有用細菌のほうが圧倒的に多いからそれくらい簡単だ。しかも生ゴミと違って見えないくらいの量だからしれている。濡れていれば分解は遅く、多少の臭いはあるが明らかに腐敗臭ではなく醗酵臭に近いものだ。だから酒と同じように良い匂いに近い(笑)。

汗と共にすべて洗い流せば当然臭いはなくなり爽快な気分になる。しかしどうやっても動物は必ず汗をかく。寝ている時も同じだ。汗に含まれる有機物は体温に温められすぐに腐敗を始める。そしてまた人はそれを洗い流す。ばかばかしい話だ。野人は無駄な努力はごめんこうむりたい。

家庭では生ゴミの処理に微生物を購入している。放置すれば腐るゴミも嫌な臭いはしなくなるはずだ。人はそこから学ぶ事はないのだろうか。唾液は虫歯を再生し、消化も助け、生息する多くの微生物は抗菌の役目も果たしている。そこに歯磨き粉と称する洗剤みたいな化学物質を毎日大量に投入するのも良いはずがないのだ。歯磨き粉を月に数回しか使わなくなってから数十年、歯科医にはかかっていない。それまでは子供の頃から数年に一度は歯医者にかかっていた。これだけはっきりとしている自らの人体実験結果も、親しい人を含めて一人の人間にも声が届かないのは寂しい事だ。「ノーベル健康賞」と「ノーベル環境賞」くらいはもらえると思うのだが(笑)・・・・油脂会社や化粧品会社がジリ貧になったら厚生省は困るかもしれない。しかし石油消費量は減って、入浴剤汚水と言う環境汚染の最大の障害がなくなるはずだ。繰り返すが、試してみるのに何の努力もいらない。

人の体を信じて放置・・いや、水かお湯だけにすれば後は勝手にやってくれる。

参考の為に加えるが、野人は梅と黒砂糖だけで「天然酵素ジュース」を作る。1週間で出来上がるが、忘れて10日放置すると醗酵が進み透明感のあるシャンパンだ。スーパーで買った梅は染み一つなく水道水で綺麗に洗っている。しかしいつまで経ってもそのままだ。農薬を使わない放置された梅、それを洗わずに使わないとジュースは出来ないのだ。強烈なエネルギーの活力ジュース・・。放置された梅は、雨で水浴びはしているが石鹸は使わない。梅さん・・教えてくれてありがとう。