豚肉のブラックベリーソース | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

農園のブラックベリーで「豚肉のブラックベリーソース」を作った。ひらめきで適当に作ったのだがこれがまた抜群に旨かった。こんな旨い豚肉料理は久しぶりだった(笑)

盛り付けも女性のような美的センスはなく、料理人や料理研究家にも負けるが、野人流ポークソテーのレシピを紹介する。

まずはブラックベリージャムを作る。普通は、砂糖は同量だが酸味の好みで適当で良い。ブラックベリーの重さの8割の「三温糖」で、酸味のある美味しいジャムが出来た。

豚ロース肉に薄力粉をまぶし、ローズマリーを入れてオリーブオイルで焦げ目がつくくらいフライパンで焼く。この時、黒コショウは使うが塩は使わない。赤ワインを入れて炎でアルコール分を飛ばす。ブラックベリージャムを適量加え、ここでカタクチイワシから作った「自家製ナンプラー」を小さじ一杯、オイスターソースを小さじ一杯入れる。さらに皮付きのまま茹でた小ぶりのジャガイモをぶつ切りにして入れてソースに絡めて完成だ。豚の旨味に貝と魚の旨味の元が加わり、ブラックベリーの酸味が食欲を増進する。分厚い肉を叩かずに使ったが、非常に柔らかく仕上がった。ブラックベリーはパパイヤなどと同じように豚肉を柔らかくマイルドにするのだ。いい加減に作ったのだが、その味は甘味と酸味と旨味のバランスが良くて本当に美味しかった。ジャガイモも芳醇な味になって食欲が増進する。サラダは庭のトマト、パセリ、イタリアンパセリ、青シソだ。パンは一個はブラックベリージャムを付けて、一個はソテーソースで食べたがソースのほうが旨かった。普段、トンテキはあまり食べないが、これは病みつきになりそうだ・・・美白の為にも・・

ナンプラーはタイの「魚醤」、ベトナムはニョクマム、日本の魚醤は東北の「しょっつる」が有名だ。市場で定置網の船が帰ってくればカタクチイワシくらいバケツ一杯もらえる。大量の塩をまぶして数ヶ月置いておけば上澄み液の「魚醤」は出来るし何年でももつ。これでスープの味ががらりと変わる。来年はオイスターソースも作ることにした。牡蠣のシーズンの終わり、春になるといくらでも「剥き牡蠣」が余ってくるから養殖場へ行けば大量に安く手に入る。イワシと牡蠣はダシと栄養の王様だ。