自家製「猪ハム」 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

自家製ハムを作るのは簡単だ。豚腿などの肉の塊に塩と黒コショウをまぶし1週間冷蔵庫に漬け込み、ボイルして出来上がりだ。コツは粗塩が肉1キロにつき30g、黒コショウは適当で良い。他にニンニクやセロリなどの香辛野菜を入れても構わない。サラシとタコ糸でしっかり巻いてボイルすればコッテリハム、緩めにすればジューシーなハムが出来る。スモークは香り付けだが、茹でる前に好みでやれば良い。茹で方のコツは、70度で1時間、つまり気泡が立たないくらいの温度でゆっくりとボイルする。タンパク質の凝固の仕方が変わってくるからだ。温度を保ち時間をかけることで塩抜きも同時に出来てしまう。たっぷりのお湯を使えば辛くならない。特別なスモーカーはいらない。チップを樹液で固めた蚊取り線香のような棒「スモークウッド」が一本あれば良い。ハンズショップなどで売っている。適当な段ボールに穴を開けて上からフックで吊るし、ガス台でウッドに火をつけて、トレイに入れて下から燻せば良い。一本4時間くらいだが、1時間か2時間で十分だ。ウッドは簡単に手で折れるから半分にすれば2時間煙が出続ける。団ボールが燃える事はないが、心配ならアルミホイルを貼ればよい。煙が穴から少しづつ出るくらいにする。ロースハムの他、雉ハム、鹿ハムも作ったが、今回はこの冬の「猪」で作ったものだ。薄くスライスして真空パックして冷凍すれば何ヶ月でも大丈夫だ。脂の乗った特上のメスの猪ハムは・・本当に旨いなあ。骨付き生ハムは半年かかるがハムは簡単だ。