えびな市民まつりの思い出の続き。
前回までのあらすじ。
あの御方と同じものを食べたら、ものすごく喉がかわきました。
とりあえず、組の皆様を一回りして貢物を渡す。
私ってば、むき出しで持ってきてるので、友達が渡す紙袋に便乗して一緒に入れてもらったりして。
うん、少しは荷物軽くなったかな。
いや、顔見知りの方々にもお会いしたら渡そうと、いろいろ郷土名産を持ってきたもんで。
まだ、バッグの中にはいろいろと入ってるんだけどね。
あの御方にだけ、この時点では渡せなかった。
だってほら、私こう見えても対人恐怖症だったり人見知りだったりするのよ。
少し慣れてからでないと、なかなかちゃんとしゃべれないんだってば!
(何を今さらと言われると返す言葉もございませんが)
まぁ、とにかく少し落ち着いてから渡そうと、控えていたのよ。
大殿から、今日は演武はないということが告げられる。
ずっとこの会場で、ぐだぐだ・・・・ひたすらおもてなしをしてくださるらしい。
そんなわけで、私も特に動画とか撮らずに尾行に専念した。
(最後の挨拶のあたり、ちょっとムービー撮ってあるかな)
とにかく、この広い競技場全体がステージなわけで。
あちこちうろうろしながら、組の皆さんの行動を見守ることとなる。
私だって、ひたすらあの御方の尾行ばかりしてるわけじゃないのよっ!
以下、思い出した出来事を順不同で飛び飛びに。
あの御方、今回は烏帽子姿(それもまたかっこいいんですけどねっ!!!!!!!!)
兜は、こんなとこに放置してあった。
近くに小さい男の子がいたんで、その子にかぶせてあげてたりして。
萌え・・・
私は、畏れ多いのでさわったことすらありませぬが。
こんなふうに、子供にかぶせたり持たせたりしてるの見ると、きゅんきゅんする。
そうそう、会場にはお子様がいっぱいいたのよ。
ボーイスカウトの出し物なんかもあったみたいで。
ユニホーム(?)着た子とかもよく見かけた。
私は、子供をかまうのが大好きなのだけど。
中には、ちょいと手を焼く子もいたりして。
ボーイスカウトのいたいけな少女が、大殿に話しかけてきた。
「前にも会ったことある」とのことで、去年の市民まつりで見たのかな?
「赤い変な兜のやつがいただろう」
赤い変な兜に反応してしまったが、大殿はどうやら綱元殿のことを言いたいらしい。
去年の市民まつりには、綱元殿もいたもんね。
「気持ち悪いやつ」とか、何も知らない子供に綱元殿のことを散々吹き込む大殿。
とうとう、「その人とけんかでもしたの?」なんて言われてた。
「いや、けんかはしてないけど・・・」言葉を濁す大殿。
「あのね、こういうのをツンドレっていうのよ」と、少女に教えてあげたかったわ。
その少女ね、そんな会話をしながらも、大殿をどつきまくってるのよね。
胴をがんがんたたいたり、刀を抜こうとしたり。
大殿ってば「あっちのお姫様も見たことあるだろう」とか阿梅殿に話を向けようとするんだけど。
「知らない」と、つれない返事。
「ボーイスカウトは集まらなくていいのか?」
「もう終わったー」
少女は、ひたすら大殿をかまっていたかったみたい。
その後も、しばらく大殿を追い回していた。
私、真田家の家来のつもりではありますけど、組の皆様全員をお守りする所存。
(まさにそういうのを親衛隊というのだろうか)
だから、ちょっとは大殿を助けようとしたんだけど。
ちびっこヤンキーの勢いをとめることはできなかったわぁ。
そういえば、阿梅殿のとこにも、中学生か高校生ぐらいの男子たちがやって来たのよね。
「何姫?何姫なの?かぐや姫?」とか失礼な口きくから。
「こちらは、阿梅姫さまですっ!」と語気を荒げて言ってやったわ。
(私としては、阿梅殿をガードしてるつもり)
阿梅殿はさすがに、ちゃんと丁寧に応対して、「真田幸村の娘」と説明してたけど。
「幸村ってあっちのあいつ?」とかなんか高圧的なのよねー。
真田家の家来な私としては、「口をつつしめー!」と、どついてやりたかったわ。
私、こういう気質があるもので、接客業には絶対向かない・・・
その後、そのナマイキなガキんちょどもは、あの御方ともしゃべってたんだけど。
あの御方の近くに寄れない私は、ガードすることができなかったのでした。
まぁ、なんか楽しく会話してたみたいだから、別にいいかぁ・・・
(いいのか、それで・・・)
つづく