ことに、罰として現われたこの時の他国侵逼というのは中途半端な隣国じゃないですよ。
大蒙古国というのはユーラシア大陸のほとんど全部を侵略しちゃったんですよ。
まさに、全地球上のほとんど全てを侵略してきた空前絶後の大帝国ですね。
私はいつも不思議に思っているんですが、通信機器もない、輸送手段もない。
今でこそスマホとかいってバンポンとれますけれども、あの当時は通信機器がないんです。輸送手段もない。
それがユーラシア大陸(今の中国からロシア、ヨーロッパ)、これを全部合わせたその大陸を全部支配する。
どうやってできたんですか。どうやって連絡を取ったのか。
そのような事が大蒙古国(当時は「元」と言っておりましたが)、ジンギス=カンを始祖とするあの大蒙古が史上空前の初めにも後にもないこれほどの大帝国を作ったのか。
アレキサンダーもできなかった。ヒトラーもできなかった。ナポレオンもできなかったそれほどの大帝国を13世紀に作った。
これこそまさにこの国は大聖人様の御化導を助けるためにこういう国が自然と勃興したんですね。
ですから私は蒙古の国の歴史を調べるのが大好きなんです。
ジンギス=カンという人物も私は大好きですね。非常に魅力がありますね。
日本に攻めてきたのはジンギス=カンの孫のフビライでありますけれども、いずれにしても大蒙古国が史上空前の大帝国を作って、この侵略力をもって小さな小さな島国の日本国に押し寄せてきた。
しかも、文永と弘安の二度にわたって攻め寄せてきた。
この小さな日本を押しつぶす事は大蒙古にとっては何の事はないんですよ。
ところが、それがついに殺戮し切る事はできなかったでしょう。日本を亡ぼす事はできなかった。何でできなかったんでしょうか。
これは本当に重大な事がある。歴史家もこの事は誰も知らない。これはこういう事なんですね。
日本を滅亡させるにあまりある力を持った大蒙古が攻めてきても、ついに日本は亡びなかった。
なぜか、これをとく鍵は「平左衛門既に日本の柱をたをしぬ」とおっしゃっておられる。
『開目抄』を拝見すると
「日蓮といゐし者は、去年九月十二日、子丑の時に頸はねられぬ」
ここでは「柱を倒しぬ」「刎ねられぬ」と両方とも過去完了になっちゃっている。
この事は完了したんですよ。刀は振り下ろされたんです。死刑は執行されたんです。大聖人の御頸は刎ねられた。
そこでもし本当に刎ねられておったら日本は亡びちゃったんです。大蒙古に全部殺戮された。
ところが、刎ねられて刎ねられなかった。倒して倒されなかった。
「日蓮といゐし者は、去年九月十二日、子丑の時に頸はねられぬ」
「平左衛門既に日本の柱をたをしぬ」
しかし、刎ねて刎ねられなかった。倒して倒されなかった。
これは大聖人様の絶大威徳によるんです。
だから、よって日本も亡んで亡びなかったんです。
蒙古が攻めてきて、しかも日本は亡んで亡びなかった。
まさに大聖人様の御守護があったからこそです。
ここに
「我日本の柱とならん、我日本の眼目とならん、我日本の大船とならん等とちかひし願やぶるべからず」
と仰せられる。
この冥冥の御守護によって日本を御守護下された。
これは、歴史家も誰も分からない。
大聖人様の御境界を深く拝し奉った時にはじめて分かるんですね。
大聖人様の御頸は刎ねられてしまった。しかし、刎ねられて刎ねられなかった。
平左衛門は日本国の柱を倒した。しかし、倒して倒されなかった。
大聖人の御威徳によって日本は守られた。大聖人様は厳然であられた。日本の柱は厳然であられた。
「我日本の柱とならん、我日本の眼目とならん、我日本の大船とならん等とちかひし願やぶるべからず」
と仰せになられるのだから日本は守られたという事、これが一番大事な事であります。
今日の成人式でこの事をしっかりと覚えておいてほしい。
この確信が湧いた時に、広宣流布すればどんな立派な国ができるかという事が分かるんですよ。
ですから、大聖人様の御頸刎ね奉った。
そのような悪い事をした日本が、大聖人様が冥冥のうちに助けて下さった事で日本は辛くも亡びなかった。
御頸を刎ね奉った大逆罪を起こしてもなお亡びずに大聖人様は守って下さった。
いかにいわんや日本国中が「南無日蓮大聖人」とついに涙を流して国立戒壇を熱願して建立した時、日本がどのように立派な国になるか分かるでしょう。
この日本を手本として全世界が日本に憧れをもって、全世界が一つのようになってきたら地球はまさに寂光土でしょう。
全部原発は捨てましょう。原子爆弾は捨てましょう。そのような恐ろしい物はいらない。
「三国並びに一閻浮提の人懺悔滅罪の戒法」といって全世界の人々が富士山下の国立戒壇に詣でて三大秘法を行ずるようになれば、本当にこの世界から戦争も飢餓も疫病もなくなる。これは大聖人様の大願であります。
遠い先ではありませんね。間もなく日本の国立戒壇建立が成されたらあっという間です。
今世界は早いですよ。為替の世界でも、株式の相場でも24時間瞬間にして世界に波動が伝わっております。
ですから、私は日本の広宣流布が終わったらあっという間に地球上は寂光土になるという確信を持っております。
その時は、政治も妙法の政治になる。科学も妙法の科学になる(原発の科学なんてだめですね)。農業もすなわち妙法の農業になる。医学も妙法の医学となる。
全ての物が妙法化されてきて人を利益するわけなのであります。