で、最後に有難い事が書かれていますね。
「いかなる事も出来候わば、是れへ御わたりあるべし。見奉らん。山中にて共にうえ死にし候わん。又乙御前こそおとなしくなりて候らめ。いかにさかしく候らん。又々申すべし」
「『いよいよ蒙古が再度責めてくる』という事があって襲ってきて身が危なくなってきたならば身延へいらっしゃい。
佐渡にまします時は日妙殿が命かけて参詣申し上げたが、今度は日妙殿の顔を見奉らん。
そして、身延にて共に飢え死にしようではないか」とおっしゃる。
まことに、命かけて御奉公する日妙殿に「運命と共に」という事を仰せになっておられる。
この日妙殿を救護あそばす大聖人様の大慈悲を思えばまことに涙が出てまいります。
そして、あの時連れてきた小さな幼子の乙御前もさぞかし成長した事であろう。
また、いかに賢くなった事であろう。またまた申すべしと仰せになっておられるわけであります。
まことに、命かけて大聖人様を信じまいらせたこの日妙殿に対して大聖人様がいかに御守護下されたか。
最後のお言葉に「山中にて共にうえ死にし候わん」までのお言葉を下されている。
その大慈大悲を思えば、ただ胸に熱き物が込み上げてまいります。
思うに、この日妙殿といい、あるいは四条殿といい上野殿といい多数の方々が御在世に生まれ合わせた。
これらの方々は直接久遠元初の御本仏に仕えまいらせた。
私は『この宿縁というのは大変なものだ』と思っております。
そして、四条殿は「有縁の弟子」とのお褒めを頂いた。
上野殿は「上野賢人殿」というお褒めを頂いた。
そして、この日妙殿は「日妙聖人」というお褒めを頂いた。
みんなことごとく命かけての信心に対して大聖人様が御称讃であります。何という宿縁か。
しかしながら、今私達は大聖人様が究極の願業とされた事の広宣流布の前夜に生まれ合わせているんですね。
しかも、宗門も学会も大事な御遺命を捨てて顧みない。
また、日本一同が大聖人を軽んじ、ために日本国今まさに亡びんとする。亡国の坂道を転がりつつある。
その時に、百万になんなんとする仏弟子の大集団が今一結して大聖人の御心のままに最終段階の御奉公をしているのであります。
この御奉公を貫き通して、もし御遺命成就のその日が来たならば、大聖人様に何とお褒めを頂けるか。
この事を私達は喜びとして一結して進んでいきたい。
さあ、この4月は立宗750年でありまするが、全員がいよいよ一重の大信力を奮い起こして、何としても大聖人様に応え奉ろうではありませんが。
平成14年 4月5日 『乙御前御消息』御書講義
- 説明
- 日妙殿のただならぬ宿縁
- 『乙御前御消息』の大意
- 蒙古襲来に怯える日本国一同の姿
- 戦いは長の一念によって決まる
- 日妙殿の健気なる信心
- 強き信心に立つ者は必ず守られる
- 同生天・同名天の存在
- 日蓮大聖人の強き御一念により諸天が守る姿
- 蒙古襲来と逆縁の広宣流布
- 日蓮大聖人の大慈大悲・絶大威徳で広宣流布は成る
- 仏様を命かけてお守りする者は必ず守られる
- 信心で積んだ功徳は決して壊れない
- 仏法に背く者の罰の姿
- 広宣流布は大地を的として必ず成る
- 広宣流布は急ぐ旅である
- 日妙殿・乙御前を守らんとする日蓮大聖人の大慈大悲
