★★★・イーグル(新宿)/ビーフストロガノフ | 夢酔亭主人のオムライス食日記

夢酔亭主人のオムライス食日記

上野、浅草など下町中心にオムライスや美味しいランチの食日記。

ようやく看板に明かりが灯った。

 

新宿アルタ裏の「サントリーラウンジ イーグル」さん。


昭和42年創業で新宿を代表するバーだった。


近くにあった系列店の「昴」や池袋の「ヘルメス」が武漢ウィルスの影響で相次いで閉店し、「イーグル」も耐えきれなくなり会社は倒産。


30人いた従業員は全員解雇になった。


ずっと看板は消えたままになっていたが、新しいオーナーの元でついに復活。

 

地下への階段を降りるとそこは大人の別世界。


もう30年近く通ったいつものカウンター席の端に着席。

 

バーテンダーも懐かしい顔が戻ってきた。


いつのまにかみんな白髪が目立つようになってきたね。

 

●オールド水割り 


20代の頃はいつもオールドの水割りばかり飲んでいた。

 

安かったからね。


ウィスキーの味もろくすっぽ分からなかったのだろうが、今飲んでみると「オールドってこんなに旨かったっけ」としみじみ懐かしい。

 

●霜降りビーフ

 

昭和49年創作の名物料理。

 

バーテンダーが1枚ずつ丁寧に白髪ねぎを巻いてくれる。


肉も美味いがソースが絶品。

 

残りのお肉も全て巻いてもらってボリューム満点。

 

●白州


オールドも旨いけど白州はやっぱりすごい。


最初に知った時「しらす」と呼んで大恥をかいたのも懐かしい思い出。

 

●爽春


私が若い頃、男たちの間ではこんな格言があった。


「イーグルで口説いて脈がなければ諦めろ」


大人のゴージャスな雰囲気の中で美味しいお酒と料理、二人の間を盛り上げてくれるバーテンダーの粋な会話。


ここで口説けなければ何回アタックしても無駄だというわけだ。


その言葉通り何度玉砕したことか・・・

 

●レーズンバター


この店はバーには珍しくメニューがある。


薬膳ナッツを注文しようとしたがアイテムから消えた。

 

再開にあたりメニューのアイテムも1/4ほどに絞り込んだらしい。


手作りのレーズンバターが残ってくれたのは嬉しい。

 

●レクイエム


冒頭に書いた系列店も次々に姿を消し、正月には90歳を過ぎてもホールに立っていた創業者もコロナ過の中亡くなられたそうだ。


この店はただの飲み屋じゃない。


新宿の文化と言っても過言ではない。


「イーグル」だけは何があっても潰しちゃならない。

 

●ビーフ・ストロガノフ

 

〆の蟹グラタンもメニューから消えていたので代打のビーフ・ストロガノフ。

 

日本が華やかだった時代に生まれた気品に満ちた料理。

 

私が知る限り世界一美味いビーフ・ストロガノフだ。

 

●ピニャカラーダ


昔、女性が何を飲もうかと迷ったらこれを勧めた。

 

オッサンになって飲んでも魅力的なカクテルだ。


2年ぶりの訪問につい浮かれすぎて食べすぎたようだ。


いつも美味しいお酒に感謝を込めて
「ごちそうさま!」

 

【本日の名曲コーナー】

 

モーツァルト作曲「レクイエム」より、「怒りの日」、「涙の日」。

 

指揮はコバケン。


【お店】 ★★★
・サントリーラウンジ イーグル
・東京都新宿区新宿3-24-11
http://locoplace.jp/t000031743/