近畿地方出張2日目。
沖縄、名古屋、京都といえば私にとって食の砂漠地帯。
これまでいい思い出は何もないのだが、せっかく来たのだし、ご当地グルメも探してみようと「食べログ」を開いてみると、ラーメン屋とカフェのオンパレード。
やっぱり京料理って地元でも人気がないのかな?
でも、そうなると意地でも食べたくなるのがへそ曲がりの私の性格。
京都駅のポルタの中で発見したお店。
西陣の料亭の支店で、京料理の「萬重」さん。
開店と同時に一番乗りで入店。
京美人が笑顔で出迎えてくれる。
「おこしやす~ッ」
ズキューン!
「いらっしゃいませ」じゃなく、「おこしやす~ッ」ですよ!
いきなりハートを撃ち抜かれてメロメロ。
開店前にサンプルケースを眺めていたが、すし、天ぷらを京都で食べたいとは思わない。
松茸尽くしの季節御膳にも心は動かない。
湯葉と生麩料理の「織姫」を注文。
とりあえず飲み物は「玉乃光」のHOT。
この間にもお客が入ってくるたびに、
「おこしやす~ッ」
ズキューン!バキューン!
あかん、もう体がもたへん。
録音して目覚まし時計に使いたい。
女性が話す京言葉ってなんでこんなに美しいのだろう。
●織姫(3,240円)
お重の上には織り鶴。
+300円で吸物を土瓶蒸しに変更可能ということでお願いした。
一品づつ蓋を開けていくのも楽しみ。
湯葉と生麩尽くしのお膳。
ごはんも当然湯葉丼。
それではいただきます
松茸と鱧をメインとした土瓶蒸し。
不味くはないんだけど薄味なので食べた後の印象が薄い。
秋の味覚が詰まった茶碗蒸し。
生麩の田楽。
これ、好き。
生麩の揚げ出し。
これも美味い!
段々エンジンがかかってきたぞ。
湯葉のお造り
広げると「だらりの帯」みたいで見ても楽しい、食べても美味しい。
湯葉と京野菜の和え物。
赤い生麩は加賀料理で食べたことがあるけど、京都にもあるんだね。
湯葉とキュウリの和え物。
お新香。
「福」のふたを開けると、くみ上げ湯葉
湯葉と玉子のあんかけ丼。
これも美味い!
やすらぎのデザート。
最初から最後まで湯葉と生麩のオンパレードだったが、飽きるどころか様々な変化技でその魅力を堪能できた。
会計を済ませ店を出ようとすると、
「また、おこしやす~ッ」
夢酔亭主人轟沈!
美味しい食事をいただき感謝をこめて
「ごちそうさま!」
【本日の名曲コーナー】
月はおぼろに東山
霞む夜毎のかがり火に
夢もいざよう紅桜
しのぶ思いを振袖に
祇園恋しや だらりの帯よ
今日はこの曲しか頭に浮がばない。
昭和5年に流行した「祇園小唄」。
私たちが踊る「かっぽれ」は大道芸の流れを汲むので大きな踊りをするけど、お座敷の踊りは畳半畳で小さく、粋に踊るものなんだ。
だらりの帯・・・よござんすね~
久しぶりに三味線で弾くか。
【お店】
・京料理 萬重 ポルタ店
・京都府京都市下京区東塩小路町902 京都駅前地下街ポルタ内
・http://www.kyoryori-manshige.co.jp/