あなたは、
チョコレートは好きですか?
目の前にチョコレートが
3つあったら、
何個食べますか?
私は今までは
気づけば3つ食べていたし、
さらに、
袋から出して、
もっと食べていたことも
しょっちゅうでした。
でも、
ある食べ方をしたら、
我慢もせず、
制限もしないで、
意志の力を使わないで、
「もういらない」と満足して、
残り1つを残すことができたので、
今日はその方法をシェアしますね!
摂食障害の苦しさから回復!
症状に振り回されない
幸せな生き方を一緒に探すお手伝い☆
オレンジです。
私が過食や過食嘔吐の症状が
ひどかったころ
「普通に食べられるようになりたい」
って毎日思ってました。
食べ物を詰め込んで
我を忘れて
味も食べた量も分からなくなるくらい
「無」になる食べ方をやめたい。
いろんな方法を試してみたり、
心理学を学んでみたりした結果、
過食をすることで、
麻痺させてきた
いろんな感覚を取り戻すこと
って
「過食からの回復で大事なこと」
だなと感じたので、
現在、
「五感を使って、
気づきを増やしながら
食べる練習」
をしています。
MB-EATという方法で
実際に研究でいろんな効果が
認められている方法です。
MB-EATというのは、
米国衛生研究所(NIH)のサポートでの
大規模研究が進んでいて、
150人の過食症患者が
9週間のMB-EATプログラムを
受けたところ、
過食行動をした日が
4分の1以下になり、
大量に食べる人の数が
半分になったという
結果が実証されている
マインドフルネスを
ベースにした食事の認知療法です。
やり方は、
本やYouTubeや、ネットでも
いろいろ載っていますが、
なかなか一人ではやれなかったので、
先日、
マインドフル・イーティング講座に
参加してきました。
(正確にいうと、
マインドフル・イーティングは
MB-EATとは違うのですが、
長くなるので、説明は省きます。
五感を使うというところは同じです。)
前回の記事では、
「レーズン・エクササイズ」について
書いたのですが、
今回は、
もう目の前のチョコレートが
いらない!と思えた
「チョコレート・エクササイズ」
について書きますね。
目の前にチョコレートを
3つ用意するんです。
正直ね、3つなんて、
あっという間に
食べちゃいませんか?
私はいつも、3つどころか、
気づけば10個とか、
何ならチョコレート大袋1袋とか
食べちゃうこともしばしば。
チョコレート・エクササイズでは、
①チョコレートを目でよく見ます。
視覚で味わってみるんです。
するとね、
角が丸っこいな、とか
艶があるな、とか気づきがあります。
②指で持ってみます。
触覚で味わってみるんです。
するとね、
触ったところから、
少しずつ溶けてきて、
ドロッとした感覚がありました。
溶けてくると、
指が汚れるので、
ちょっと不快な感覚もしました。
なので、さっさと
食べてしまいたいくらいですが、
まだ食べません。
③においを嗅いでみます。
嗅覚で味わってみるんです。
くんくん。
チョコレートの甘くて香ばしくて
いいにおいがしてきます。
おいしそう。
早く食べたい。
④耳に近づけて
音を聞いてみます。
耳に近づけると、
少しだけ「圧」を感じましたが、
特に音はしませんでした。
私、チョコの音なんて、
人生で聴いたことありませんよ。
どんな音がするんだろう・・・?
ん?
だがしかし、何も
音は しなかった。
講座の先生によると、
「音がしない」というのも
立派な気づきだそうです。
⑤いよいよ口へ
目→指→鼻→耳と、
焦らしに、焦らされて、
ようやく口に
チョコレートを運ぶことができます。
でも、まだ、食べません。
唇に当ててみる。
どんどんチョコが溶けていきます。
指も唇も汚れるから、
はよ、食べてしまいたい。
そんな気持ちをグッとこらえて、
ようやく口の中にチョコレート投入。
味覚で味を味わいます。
お馴染みの、
甘いチョコの味に出会いました。
お、おいしい。
いつもより、おいしい。
チョコレートって、
こんなに味が濃かったっけ?
と感じました。
でも、まだ、噛みません。
舌で、
大きさや形を確かめてみます。
どんどん溶けて
少しずつ角が丸くなって、
小さくなっていく感じがします。
いつもなら、
数秒で飲み込んでしまう
チョコレートですが、
舌先で動かしてみたり、
味や、形の変化を確かめているので、
口の中の滞在時間が
普段よりずっと長いので、
チョコレートの味が、
口中に広がっていきます。
おいしい味の持続時間が長い。
たった一粒なのに。
数分かけて味わっています。
私が食べてるのは
スーパーで大袋で
200円くらいで
売ってるチョコなのに、
まるで、
ゴディバとか
ピエールなんちゃらとか、
高級チョコを
ゆっくりゆっくり
堪能している感じです。
しばらく
味覚で味わったあと、
ようやく飲み込みます。
チョコが
のどを通過する感じも
感じてみました。
ドロッとした物体が
食道を通過していく感じが
伝わってきます。
普段、自分の体に
食道があることなんて
意識すらしないけど、
確かに今、
私の人生で
一番長く味わったチョコレートが
体内を通過していく感じを感じました。
きっと、その後
胃や小腸や大腸で
さまざまな洗礼を
受けていくことでしょう。
さようなら、チョコレート。
ありがとう、チョコレート。
そんな気分も味わい、
ようやく1粒目終了。
かかった時間、
10分くらい。たぶん。
そして、2粒目は
同じように、
繰り返します。
目、指、鼻、耳、
ようやく口!!!!
1粒目ほどの大量の気づきはないけど、
私の感覚という感覚を総動員して
チョコレートに向き合うと、
視覚も満たされ、
触覚も満たされ、
聴覚も使い、(2回目も音はしなかった)
嗅覚も満たされ、
体中の感覚で
チョコレートを味わって、
満たされていく感じが
していきました。
五感、総動員
その後、
3粒目は、
「食べてもいいし、
食べなくてもいい」
と言われました。
もうね、私は
チョコレートをたっぷり味わって、
満足したので、
「3つ目は、いらないな」
って感じて
私は、
「食べない」を選択しました。
少ない量でも、満足して
食べ終わることができました。
我慢も制限も
一切してないんです。
過食や過食嘔吐の症状がひどいときは
意志の力で
食べるのをやめようって
一生懸命我慢してきました。
でも、
我慢や意志の力では、
過食も過食嘔吐も
辞められませんでした。
今回、
五感を使って
たくさんの感覚に気づきながら
食べてみることで、
「もう、十分。」
「満足したから、
もういらない」
を経験しました。
「食べちゃダメ」
「もう過食をやめたい」
って、私は
何千回も決心してきて
願ってきたけど、
必要なのは、
意志の力を強くすることでもなく、
我慢できない自分を
責めることでもなかったんですよね。
研究でも、
味覚以外の感覚を使うことで、
少量で満足しやすくなる、
という結果が出ています。
実際に
このチョコレート・エクササイズを
4粒版に改良したやり方(MB-EAT)は
食べる量を有意に減らす効果があると
実証されています。
難しいですが、
興味のある方は、
こちらから、
その論文がダウンロードできます。
よかったら読んでみてください。
とはいえ、
毎回、毎回、
五感を使って
じっくり食べることは
できないし、
症状の真っ最中の方には
特にそんな食べ方できない!
って思うかもしれない。
でも、
その結果、
過食したって、
いいんです。
1回や2回やっただけでは
すぐに変化がないかもしれない。
「感覚を取り戻す」
「過食以外の食べ方を練習していく」
「目や指や耳や鼻も使ってみる」
「口の中でいつもより味わってみる」
そんなことを、
「できるときに」取り組んでみる。
一口目だけは、
いつもより味わえたな、とか
においが分かったな、とか、
意志の力を強くしようとしたり
歯を食いしばって我慢しようとするより、
自分の感覚を使ってあげる。
五感を使う練習をしてあげる。
たくさんの感覚を使って
自分を満足させてあげる。
きっと、それは
私もあなたも願ってやまない
「普通に食べる」に近づく道だと
実感しています。
◇10/13(木)10:00~11:30
対象:摂食障害当事者、経験者の方
テーマ:摂食障害のしんどさを話そう
ファシリテーター:オレンジ
締切10/10(月)
◇10/17(月)13:30~15:30(途中休憩10分)
対象:摂食障害当事者、経験者、生きづらさを抱えてる方
テーマ:今思っている気持ちを話してみよう
ファシリテーター:みき
締切:10/13(木)
◇10/22(土)14:00~16:00
対象:心にぽっかり穴が開いてしまったままだと感じている方、機能不全家族だったかも、と思われる方
テーマ:今話したい、あの時のあんなことやこんなこと
ファシリテーター:わたこ
締切:10/19(水)
◇10/28(金)19:00-20:30
対象:家族、関係者の方
テーマ:当事者とのちょうど良い距離について
ファシリテーター:ゆっこ
締切:10/26(水)
◇10/29(土)14:00-16:00
対象者:摂食障害当事者、経験者
テーマ:日々のしんどさをわかちあいましょう
ファシリテーター:るま
締切:10/26(水)
お申込み方法などの詳細はこちらをご覧ください。