オペラ座の怪人は、ファントムが主役なのですが、クリスティーヌは、ファントムと同じくらいか、もしくは、それ以上に大事な役かなぁと思っています。


以前、歴代のファントム役について雑感を書いたので、今回、クリスティーヌについて書いてみます。


初演は野村玲子さんでした。

声楽出身ではなかったのですが、当時、若くてきれいでしたし、知寿さんとの看板女優でした。

市村正親さんのファントムとは、ぼくの中では演技派コンビという位置付けです。

やや暗めな役(陰のある役)は、本当に上手いなぁ〜と思っています。


そして、劇団四季ファンとして悔やまれるのは、保坂知寿さんのクリスティーヌを見ていないこと。

ただ、知寿さんの音域とクリスティーヌの音域は、明らかに異なりますので、あくまで、玲子さんのリリーフ的ポジションだったのだと思います。


玲子さんと知寿さんの次から、声楽出身がクリスティーヌ役になります。

吉岡小鼓音さんと鈴木京子さんですが、吉岡さんはほとんど覚えていません。

鈴木京子さんは、シラバブでもそうでしたが、とてもきれいなソプラノでした。

爆音ではなく、美しい歌声でした。(たぶん)

顔立ちはタヌキ顔で、やや小柄なこともあり、かわいいクリスティーヌでした。

2000年以前のクリスティーヌ役の中心だったと思います。


その後、やはり、声楽出身の花岡久子さん、きれいな方でしたが、あまり記憶にありません。佐野さんの奥様です。


そして、井料瑠美さんが登場。

美人クリスティーヌです。

身長もやや高め。

声楽ではないのですが、歌がうまく、演技もしっかりできていました。

ベル役もやっていました。

クリスティーヌとベルの両方やっている人、多いですね。

(野村玲子、井料瑠美、井上智恵、五東由衣、沼尾みゆき、西珠美、木村花代、高木美果、苫田亜沙子)



井料さんのすぐ後で、井上智恵さんが登場。

声楽出身で歌はお上手。

印象は、大きなクリスティーヌ(背が高いです)。ファントム(村さん)よりも背が高い。


その後、村田理恵子さんですね。

これまた、鈴木京子さん同様、シラバブ経験者の美しいソプラノ。

でも、あまり、見ていないので、ほとんど覚えていません。



2000年代に入ると、沼尾みゆきさんと五東由衣さんが、クリスティーヌに抜擢です。

沼尾さんは声楽出身。五東さんは音大卒。

実は、沼尾さんのクリスティーヌが好きでした。

なんといっても、歌上手いのです。

そして、役作りが素晴らしい。

見るたびに、進化しているのがわかりました。


鈴木京子さんのクリスティーヌが好きでしたが、ここで沼尾さんが一番に。


沼尾さんは、クリスティーヌの他に、李香蘭やグリンダ、マリア(SOM)などの主役をこなしています。

2000年代の四季を支えた俳優さんの1人ですね。



2005年の海からは、観劇数も格段に増えましたので、多くのクリスティーヌを見ました。


佐渡寧子さんも声楽です。

佐渡さんは、歌のテクが素晴らしく、クリスティーヌもよかったのですが、アムネリスの方が印象的でした。あと、アスペクツのローズも佐渡さんに合っていたかも。


高木美果さんも2005年にクリスティーヌデビュー。

声楽出身です。

きれいなソプラノ。

クリスティーヌよりもJCSのマリア役にの方が印象的かも。


そして、苫田亜沙子さんがクリスティーヌです❤️

最初の頃は、大ファンというわけではなく、好きなクリスティーヌだなぁ程度でしたが、見る度に好きさが増し、グリンダで大ファンになってしまいました。

俳優さん目当てで劇場通いしたのは、苫田さんが初めてでした。

ちょっと、かわいこぶりっ子風のところもありましたが、純粋なクリスティーヌって感じが良かったです。声楽出身らしく、高音まで音量十分で、きれいに出て、しかも、爆音あり。

何回、墓場で泣いたことか。

以前だと、墓場でファントムとデュエットだったのですが、高井ファントムとの歌には震えましたね。


これで、沼尾さんから苫田さんがダントツのクリスティーヌになりました。


あと、苫田さんは、カテコで愛嬌が一番あったかもと思います。←単に、大ファンなので、そう感じていたのかもしれません。

何度も手を振ってもらったり、頷いてもらったり、口パクで「ありがとう」と言ってもらったり、投げキッスされたり。


そして、苫田さんの後は、西珠美さんがクリスティーヌに。井上智恵さんを上回る長身のクリスティーヌでした。

印象は大きいなぁ〜

村さんとは、さすがにアンバランス感がアセアセ

声楽出身で、声量がすごいというのも彼女の特徴だと思います。

日本語が変なのはご愛嬌でしたね。

もっと、日本で活躍してほしかったですね。


その後、大阪では、木村花代さんと笠松はるさんがクリスティーヌデビュー。


花代さんのクリスティーヌは見ていないのです。

花代さんは、声楽ではありませんが、歌が上手く、主役、主役級の役を演じています。

美人でしたよ。


笠松はるさんは、何回も見ています。

もちろん、声楽出身。

きれいなソプラノです。

四季は、けっこう短く10年くらいだったはず。

なぜ、やめたのか、とても残念でした。

沼尾さんに似たタイプだと思います。


土居愛実さんは声楽出身です。

あまり評価が高くなかったように思いますが、ぼくは、まあまあかなぁと。

歌はお上手でしたよ。ちょっと、オペラ風かな。

問題はセリフですかね。

あまり抑揚がなく、朗読みたいに聞こえるのです。

クリスティーヌ役って歌が上手いだけでダメなんですね。


その後、山本紗衣さん、久保佳那子さん、岩城あさみさん、海沼千明さんとデビューしました。


海沼さん以外は声楽出身です。

海沼さんの演技は、とても新鮮に映ります。


2005年には、佐渡さん、美果さん、苫ちゃん、西珠美さんと4人も、クリスティーヌがデビューするくらい人材がいたんだなぁと懐かしく思います。


今は、クリスティーヌ不足。

ついでに、ジャスミン不足に、アリエル不足、そのうち、エルサ不足に、アナ不足も可能性大。


声楽の方が四季に入りやすくなればいいのですが。


もう一度、苫ちゃんのクリスティーヌを見たいですが、苫ちゃんを越えるクリスティーヌが出てくることを楽しみにしています。



https://ameblo.jp/musical33/entry-12671544874.html