”音楽”で何ができるか

 

 昨日・3月11日は東日本大震災から13年となり、4月14日には熊本地震から8年となる。また、今年の始まりも令和6年能登半島地震があった。

 そんな、天災が多い国である日本で被災者への応援として、音楽も勇気を与えるものだろう。1月30日のブログ記事では連続テレビ小説「まれ」の主題歌「希空~まれそら~」を紹介した。今回はシンガーソングライターが向き合う”震災”について紹介する。

 今回の記事は賛否が分かれ、フラッシュバックを招く可能性がある。そのため、ご自身の判断でお読み下さい。

 

↓↓「希空~まれそら~」についての記事↓↓

 

歌わないという決断

 サザンオールスターズとしてトップのセールスを誇り、平成のヒット曲でもある楽曲。これは2011年の前後では世間からの捉え方が大きく変わった。楽曲には罪はないが、災害が残した爪痕の大きさからテレビやラジオでこの楽曲が流れることが激減した。

いつか悲しみの記憶が薄れ、この曲を歌ってくれという声があれば、復興の象徴として歌える日が来たらいいと思っています。

2012年3月10日放送「桑田佳祐のやさしい夜遊び(TOKYO FM)」

 この言葉を残し、翌年活動を再開したサザンオールスターズはライブで歌唱をすることを封印し、レギュラーのラジオでも流していない。さらに、その後にリリースするサザンオールスターズの楽曲では被災地を想う要素が入っている。

時が止まったままの

あの日のMy hometown

二度と戻れぬ故郷

(歌詞より)

 復興五輪とも言われた東京オリンピック・パラリンピックが決まったことへの想いを綴った楽曲「東京VICTORY」ではこのような歌詞が出てくる。その後の楽曲でも故郷への思いを綴っており、わざわざ被災地と出すのではなくリスナーと故郷を感じられる工夫がなされている。

 

 

みんなでエール

 それは福山雅治からの一言で始まった。「チーム・アミューズ!!」として復興支援チャリティー楽曲「Let’s try again」を制作した。ミュージックビデオにはアミューズ所属のタレント・俳優・歌手計37組54人が参加、今では当たり前となっているそれぞれの歌手の楽曲と「Let’s try again」とをマッシュアップ(組み合わせ)をしている。

 

 

 「Let’s try again」はその後、シングル「明日へのマーチ」には「Let's try again ~kuwata keisuke ver.~ 」としてフルコーラス版が収録されている。さらに、音楽評論家・スージー鈴木は書籍「桑田佳祐論」で「明日へのマーチ」についてこう語っている。

牧歌的なアレンジを選択し、かつ歌詞も、直截的メッセージを控え、情景描写が延々と続くアプローチを選択した。

 リスナー側の捉え方は自由、だからこそ、さり気なく復興の願いを入れ込み、多くの人への応援歌が完成している。

 

真骨頂はライブ

 2011年9月、桑田佳祐は宮城県にいた。震災後初であり、桑田佳祐自身は当病後初となるライブをするためだ。この時、復興への願いを込めて3本のソメイヨシノが「セキスイハイムスーパーアリーナ」に植樹された。

 その後、桑田佳祐とサザンオールスターズがライブを行う時は、始まり地が宮城県ということが多くなった。さらに、2021年に桑田佳祐が行ったライブ「BIG MOUTH,NO GUTS!!(2021年)」の初演・宮城県では上でも挙げた「明日へのマーチ」を歌唱。その時、歌詞が違う部分があった。

願うは東北(本来は:遠く)で 生きる人の幸せ

(ライブDVD歌詞より)

 これはスージー鈴木はじめ、ファンの中ではよく知られたことであるが、桑田流の隠れ技だ。「何時になっても忘れない、忘れさせない」という想いが垣間見えるライブであった。

 

 

 「自分ができることは音楽」との思いで多くの人へ、桑田佳祐は多くの楽曲を世に生み出している。これは、今後も続いていくだろう。

 

 

【署名活動】#広く楽しめる音楽番組へ

 テレビ音楽番組の改善を訴える「署名活動」を行っている。 テレビは多様な情報を全世代が得るための重要なメディアである。そのため、出演者に偏りや忖度がなく、多くの世代が楽しめる音楽番組が適切だ。上でも少し触れたが、真面目に頑張っている歌手が、馬鹿を見るようなことがあってはならない。締め切りまで後3日。ご協力をお願いします。

↓↓詳しい内容↓↓

 

 

↓↓埋め込みで署名できない方はこちら(内容は同一)↓↓

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