テレビ局よ、聞いてくれ!

 

 前回の署名活動=#広く楽しめる音楽番組へでは紅白歌合戦に偏ったことをお詫びした。しかし、NHKの問い合わせやネット記事を読み、言いたいことが出来た。

 そのため、今回はレギュラー放送であり、「小さな紅白」ともNHKスタッフが豪語する「うたコン」と比較したり、音楽界やテレビの状況から深堀したりと多様な部分から見ていく。

 

↓↓発起記事↓↓

↓↓第2弾記事↓↓

 

  無くなった「J枠」、無くならない...

 この記事を書きたくなった「キッカケ」は2つの事柄からである。

 まず、一つ目がNHKのお問い合わせ「月刊みなさまの声」の昨年12月に寄せられた投書を読んだことだ。

 

↓↓「月刊みなさまの声」↓↓

 
 「第74回NHK紅白歌合戦」に関する「厳しい意見」として多く寄せられていた歌手が演歌歌手だったことに悲しみと共に共感を得た。
 NHKならテーマや演出にあった歌唱をその年にリリースした楽曲で行えるように感じるため、演出に関してはNHK側に全責任があることは間違いない。その反省の念を「うたコン」や「SONGS」など音楽番組で歌手の魅力を存分に発揮させる演出で歌唱を引き立ててもらいたい。
 その「うたコン」ではジャンルを超えて様々な歌手が出演してNHKホールから生放送している。ここで注目したいことは、ジャンルで区切ったときの配分だ。今週の放送回は101スタジオからの放送であったため、来週の放送回で比較すると以下のようになる(大雑把に区切っているため大体の数となる)。
  • 凡例=演歌歌手:ポップス歌手
  • うたコン=5:4
  • 紅白=7:37(特別企画を除く)

 紅白に関しては1年間の実績やNHKが行う調査、番組の企画・演出に相応しい歌手が出場している。筆者からすると出場している歌手はしっかりとした実績があるように思え、演歌歌手に関しては出場数が少ないように感じる。

 しかし、そう思っている人は少ないようだ。これが2つ目の事柄だ。

 昨年、旧ジャニーズ事務所=SMILE-UP社の性加害問題で「事務所への忖度」を訴え、テレビ業界の健全化を図ろうをしているジャーナリスト・松谷創一朗は「旧ジャニーズ勢だけでなく、例年『紅白』では演歌勢も一定の枠を占めている。」と記事のなかで書いている。

 

↓↓松谷創一朗の詳しい記事内容はこちら↓↓

 

 簡単に言えば「全世代に放送しているわけだが、世間からの評価が低い演歌歌手を出場させるには「番組の企画・演出」とした理由付けが必要だ。」と言う判断が悲しくもあるようだ。記事でも書かれているが、NHKも選考内容をはっきりと公表すればよい。毎年言われる「○○枠」がどのジャンルをとっても言われ、不平不満が出るのであれば、決定的な理由を説明するべきだ。

 また、昨年の紅白の出場歌手発表直前を振り返ってみると、ネット投票で「もう出場しなくてよい白組歌手」などと言う歌手への冒涜とも思える記事が書かれている。それを見るとやはり演歌歌手が上位に入っている。記事自体が問題ではあるが、それを見ても悲しみが沸いてくる。

 一方で、「注目している紅組歌手」と言うようなネット投票による記事でも上位に演歌歌手が入っている。

 ではなぜ「演歌歌手に、ダブルスタンダードの状況が出来ているのか。」と言うことを見ると、紅組演歌歌手は民放でも自身の楽曲を歌唱していることにつながるのではないか。それが筆者の見解だ。

  • 石川さゆり:MUSIC FAIR(フジテレビ)、音楽の日(TBS)、ベストアーティスト2023(日本テレビ)
  • 坂本冬美:MUSIC FAIR(フジテレビ)
  • 水森かおり:MUSIC FAIR(フジテレビ)

 これだけが理由ではないだろう。だが、この差はよくない。テレビで「紅白〇回出場!」とよく使われる文句があるが、それを使うのであれば、出場している歌手は音楽番組に出演させるべきだ。

 

 民放に対してNHKは日ごろから多くの歌手を「うたコン」に出演させ、一定の評価を得ているものの、それを大きくしたとも言ってよい紅白になると、途端にそうとはいかなくなる。これは、色々な観点から考察できるが、やはりセールスの差やプロモーションの手段の違いに行きつくように感じる。

 現在はCD・レコード・ダウンロードの売り上げだけでなく、動画サイトでのMVの再生回数や音楽サブスクリプションでの再生数と、セールス体系を見ても複雑化している。そのような状況となると”音楽を再生する”ことが音楽界が重視する部分ではなく”歌唱を見る”ことが一番重視しなければならない部分ではないかと思う。人が見えない時代だからこそ、結局は人を見ることが救いとなるのだ。

 しかし、多くのジャンルの歌手の歌唱を一度に楽しめる場は「音楽フェス」や「音楽番組(テレビ番組・ネット番組など)」ほどしかない。その中でも、テレビの音楽番組はNHKであっても、民放であっても多くの国民が等しく視聴できるため、多くの人が満足する内容にしなければならない。

 

  日頃のキャンペーンとは形だけ?

 何度も書いているが、現在は、サブスクリプションやYouTubeなどで多くの楽曲が身近になった反面、より自分の好きな楽曲ばかりを聴けるようにもなった。そのため、各世代で「音楽の壁」がより濃く見えるようになってきた。

 SNSやサブスクリプション、さらにはテレビも世代の差を埋める手段がなくなった。特に音楽界に関しては活躍の場が違いすぎ、全ジャンルが同じレベルにいない。

 

 「お笑い第7世代」は民放の番組から話題となりNHKにも出演するようになったが、「演歌第7世代」はNHKの音楽番組で話題になっても民放にはバラエティー番組しか出演しない。このバラエティー番組の出演が悪いわけではないが、そこで持ち前の歌唱力を披露しても話は始まらない。歌唱力があるのは演歌歌手の前提条件だからだ。そこから、足を踏み入れなければならない。

 

 近年はSDGs「持続可能で、だれ一人取り残されない社会」を目指し、NHK・民放は日頃よりキャンペーンを実施して啓発している。しかし、放送内容はどうだろうか?

 音楽番組では「誰かを取り残している」ように思える。例えば、テレビ朝日の番組「サンドイッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」から生まれたと言っても良い演歌歌手・梅谷心愛がリリースした楽曲「軌跡」は、同番組に出演した10代の「博士ちゃん」たちが作詞・作曲を行ってできた楽曲だ。これだけ話題があり、将来の灯である歌手を「ミュージックステーション」に出演させないことに危機感を感じている。

 

 「多様性を認めよう」や「不平等をなくそう」と啓発しているのであれば音楽番組もそうしなければならない。同然、忖度は言語道断、容認できない。現在問題となっている、芸能界の裏の顔が潰してきた才能も数多くいるだろう。「本当に頑張っている歌手」がいたとしても”芸能界の裏の顔”やテレビ局の都合で出演出来ていないことは許すことなどできない。

 だからこそ、紅白スタッフにも民放音楽番組スタッフにも「『うたコン』を見ろ」と言いたいのだ。なぜなら、この音楽番組は「多様性の塊」だと感じるからだ。

 例えば、昨年7月25日放送「納涼!夏うた&三波春夫特集」では全世代が知る名曲「勝手にシンドバッド」をジャンルを超え、世代を超えた歌手がカバーした。さらに、生誕100年となった三波春夫の「一本刀土俵入り」を三山ひろしと山内惠介がフルコーラス歌い演じ切った。令和のテレビ、それも地上波でこの「セリフ入り歌謡曲」の王道を聴けたことが新鮮だった。テーマに沿って、演歌第7世代から若手歌手、アイドル、ベテラン歌手まで出演し、全世代が楽しめるように工夫されている。

 また、ベテラン歌手の歌唱やパフォーマンスを見て、新世代の歌手に刺激を与えることが出来ている。今年1月30日放送「寒さ吹き飛ばす!激アツ歌謡祭」では錦野旦のパフォーマンス(間奏のステップ)を見て、新世代グループ・M!LKの佐野勇斗が驚きの表情と輝かしい目で見ていたことが印象的だった。

 これが本来のテレビの姿であり、本気で音楽を届けようとする音楽番組の姿だろう。

 

 このような「広く楽しめる音楽番組」にする動機付けのための署名活動を現在行っている。署名は下の埋め込みまたは、リンクよりお願いします。

 尚、不明点や署名活動に関するお問い合わせは、ブログ記事のコメントにお書きください。より透明性の持った署名活動になるように、改善してまいります。
 
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