2019年度の東京芸術大学の作曲科に私の生徒が現役で合格致しました。

自分の事のように大変嬉しく思っています。

 

ところで私たちの世代、つまり今の受験生を教える立場の作曲家と言い換えても良いと思います、にとって藝大受験のひとつの障壁となるのは、二次試験に含まれるコラールです。

何故なら、私たちの時代にはコラールが受験に含まれていなかったからです。

ですから私が指導しているコラールが受験生に幸せをもたらした事は私自身にも喜びを齎してくれました。

 

数年前、コラールが藝大作曲科の受験課題に含まれてからは私自身もコラールを勉強しなおしました。

自分がコラールを理解している事と学習者に理解を促す事は同じではありませんから。

今は受験生のコラール課題を添削するのが最も楽しいですね。とっても新鮮なんです。

コラールに於ける和声感や処理は1次試験の和声のそれとは明確に異なる部分があり、そこを理解するところが受験コラールをクリアするキモとなるのです。

多分確信を突いた記事はどこにも書かれていないと思います。もちろんここでも書くつもりはありません。私の生徒のメリットを損なうつもりは毛頭ありませんから。

 

今回合格した彼とは近いうち(おそらく2、3年)どこか同じ舞台で作品を発表する事になるでしょう。

そのときはお互い作曲家として対峙する事になるのです。私は今からすでにワクワクしています。

 

 

大変ご無沙汰しております。もうブログの書き方も忘れてしまいましたwww

 

ツイッターにつぶやいておりますとアレですね、常にネタを小出しにするせいかブログを書く気に全くなりませんね。

創作は小出しにするもんじゃありませんねぇ。作曲はそういう事は基本しないんですが。

 

さて本題に入ります。

厳密には覚えていませんが去年あたりから、幾つかのプラグインは今までとは比較にならないクオリティに達するものや、

ブレイクスルーと言ってよい技術革新を達成したものなどが出てきました。

現時点でコレは侮れん!と思うものを紹介したいと思います。

まぁぶっちゃけツイッターで散々つぶやいてはいるのですがwww

 

まずはなんと言ってもこれでしょう。2018年度の凄プラ銀大賞間違いなしの

 

 

 

Soundtheory 「Gullfoss」

 

残念ながら現時点ではMac専用となっています。もしwinでもリリースされれば大きな話題になる事は間違いなしです。

winユーザーのDTMerの皆さんは今からお金を握りしめておいて下さいwww

 

100回/秒を超える周波数応答をイコライジングとありますが、要は被りを自動検出し100/秒の精度で動くダイナミックイコライザーと捉えてもらって大体大丈夫です。

私の使い方としては、おもに中低域の被りを解消してもらう役割を与えています。

おもにマスター前やバスに挿す感じでトラックには挿しません。単純にトラックに挿すには重いからですが、

仮に軽いからといってトラックにパスパス挿す事は無いと思います。理由はありますが割愛します。

 

とにかくあれだけ難しかった(作曲家感覚)中低域の被りをこれほど鮮やかに消しされるとは驚き以外のなにものでもありません。

一度使うともう手放せませんよ。

 

ただし、低域や高域に入れる事は基本ありません。

上のスクショを見ていただければわかりますが、実際約40Hz以下と約2kHz以上の帯域をバイパスさせています。

もちろん好みで全帯域にかけてもよいのですがこのGullfoss先生、「ハイをあげるんだ!もっともっと!あげまくるんだ!」

と激しく煽ってきますw

そのとおりにしますと、サウンドがかなりジャリジャリしてきます。

 

では低域と高域をバスやマスター段であげたい時にはどうするか、と言うと(スクショ内ではAD2077になっていますw)
はい、次のプラ銀大賞候補のEQ

 

 

Balance Mastering 「Magpha EQ」

 

スペック上の特徴としてはアナログEQの位相特性の再現に注目しています。

その変わり、トランスやアンプを通した感じまでは再現していないので必要とあらば別途サチュレーターなどで歪ませて下さい。

しかし、トランスやアンプの色付けが必要無い事もありますので、これで良いのだと思います。

 

肝心の音質ですが、私見で申し訳ないのですが「音質に於いて現時点で唯一信用に足るアナログスタイルのEQ」だと言う認識です。

個人的には低域におけるADSRに不満がないわけでは無いので私は2mixの処理では使いませんが、低域のアタック感、サステインの減衰の荒さが気にならなければ2mixに使っていただいても全く問題無いと思います。

 

逆にプラグインEQのハイブースト、特にシェルフであげた時特有のジャリジャリした歪み、あれがかなり少ないです。

ここがアナログEQに非常に近くこれこそがこのEQ最大の売りです。

さすがにアナログのパッシヴEQほどクリアではありませんが、今までのプラグインEQと比較してみて下さい。雲泥の差を感じられると思います。

 

因みにこのMagoha EQ、非常に負荷も軽くレイテンシーもあまりないのも大変素晴らしいポイントです。

このクオリティのEQをトラックにばんばん挿せるのは本当にすごい事です。いやぁありがたや。

 

他にもLeapwingの 「CENTERONE」「DYNONE」、Kazrogの「True Iron」なども書こうかと思いましたが、正直上二つのインパクトには及びませんでした。Leapwingの2つはあまり必要としない人も多いだろうと言う事、True Ironは素晴らしいものの、クオリティだけで言えば最近のAcustica Audioのプラグイン達には及ばないと思うからです。

 

因みにAcustica Audioの「Sand」その中のバスコンプ、あれはSSLのX-logicのバスコンプのエミュなのですが、めっちゃくちゃ似てますよ!本当に良くできています。実機持ちの僕が言うのですから間違いありません。相当ヤバイ出来です(笑)

 

 

 

 

 

ご無沙汰しております。

今回はちょっと変わった趣向でプラグインEQを紹介してみたいと思います。

 

大相撲の番付表ってあるじゃないですか。あれを使って私なりにEQを評価してみたいと。そういうわけです。

 

なぜ普通のランキングでは無く番付表で発表しようと思ったかと言いますと、単純なランキングだと各順位間でどれくらいの差があるか分かりにくいと思ったんですね。

その点、番付表だと「横綱」とか「前頭2枚目」等のように格付けされますので、どれぐらいの差があるか一目でわかると思ったんですね。

 

基本的にはプラグイン初心者の為の紹介だと割り切って楽しんでください。

 

とは言え適当に思いつきで書いたわけではありません。

評価となる要素は、音質、負荷、多様性、利便性、安定性など。価格に関しては全く考慮していません。

 

尚、ダイナミックEQや最近流行り出したマッチング機能等の付属機能は評価から外しました。

つまり今回は本来のEQの機能としての能力で評価したという事です。

最近のEQは付加機能が豊富でかつそれらが単なるオマケレベルでは無くそれがメイン機能としても成立しているようなプラグインも幾つかあります。

ですから今回の評価=プラグイン自体の価値というわけではありません。

 

勿論世の中には私が使った事がない無いプラグインEQは星の数ほどありますので、ここに載って無いからと言ってク※扱いはしないで下さいw

 

今回できるだけ偏った記事にならない為、EQ選定には先輩に相談させていただきました。パイセンのツイッターのアカウント→

https://twitter.com/fionatching

Fionatchingさんはバリバリ一線級のプロの作曲家であると同時に私の大学時代の先輩でらっしゃいます。とは言え大学時代は重なっていませんがw

 

 

 

さてブログ記事を書くのが久しぶりでキツくなってきたので、いきなり本題に入りたいと思いますwww

 

今回は表題どおり、デジタル系のプラグインEQということでお願いします。ネイティヴ限定です。(初心者に優しい当ブログ笑)

 

 

※2019年8月1日更新!

 

 

横綱 TranQuilizr G2

   EQuilibrium

 

大関     Toned-MAX

     MDWEQ5

             Edelweiss'72

             Magpha EQ

           

            

関脇    Ozone8

                  Pro-Q2

                  Slick EQ M

                  EQuality

                  BASSROOM

 

小結      TranQuilizr

            EQuick 

                Slick EQ GE 

 

前頭1枚目   Oxford EQ v3

                        Sonic Studio Mastering EQ

前頭2枚目   bx-digital v3

前頭3枚目   AirEQ

前頭5枚目   IQ-EQ v3   

前頭7枚目   Eekjuliza

前頭12枚目  H-EQ

 

 

まず横綱とさせていただいたのはDMG AudioのEQuilibriumです。

Twitter上では「横綱はアレでしょw」的な発言も見られましたが、そう、真犯人がコイツです(笑)

とにかく音質と多様性が素晴らしいです。

もはや横綱から落ちる事は無いのでは、と思わせられる圧倒的完成度です。

 

それから2019年7月31日にリリースされたTranQuilizr G2をここに追加します。

このプラグインEQの特筆すべき事はブーストした時の圧倒的な自然さです。

高域はプラグイン特有のジャリ付いた感じにはならず、非常に滑らかです。

また低域も実に自然です。ここまでナチュラルなブーストは今までプラグインでは存在しませんでした。

技術的な事はここで書くのは差し控えますが、とにかく今までのプラグインの一つ上のレベルに達したと思います(特に高域)

因みに音の傾向ですが、実機のマスタリングEQ、IBISに非常に似ていると思います。

とにかく音の自然な処理に関しては現時点のプラグインEQ界で右に出るものは無いと断言します。

圧倒的な汎用性と柔軟性でEQuilibrium、純粋な音質でTranQuilizr

そう判断いたしました。

 

 

 

次は大関です。こちらも2019年現在の情報にアップデートします。

まずは新顔Toned-MAXです。

とは言ってもこのプラグイン自体は随分前から存在しました。

以前はEQ付きサチュレーションと言う立ち位置だった本プラグインですが、バージョンアップを果たしたらアラ不思議、

サチュレーション付きEQになっていましたw

一見色物系EQに見えますが、音質自体は素晴らしいです。こちらは低域の処理に特に力を発揮します。

プラグイン特有のゆるさがかなり少ないです。(実機のマスタリングクラスのEQとプラグインを比較すると低域の処理に歴然とした差が出ます)

しかも色付けも得意!そりゃそうです、本来それが本職でしたからw

ただ、少し使いづらいので購入を考えられる方はデモで試されてみてからが無難かと思います。

 

次にMassenburgのMDWEQ5です。

こちらは多様性とはほぼ無縁かつ細かく設定出来るわけでもありません。

しかし、こと自然にEQ出来ると言う点に関しては未だにトップクラスのプラグインと言って良いと思います。

トランジェント特性、特にアタック感の違和感が非常に少なく、またカット/ブーストした際に於ける各周波数帯域の分離感がかなり少ないです。

アナログEQとプラグインEQの差のうち後者が聴覚上最も劣る(不自然)と私が感じるのはこの分離感です。

その点で言えばこのMDWEQ5が現状プラグインで最右翼かもしれません。

現在UAD及びAAXのみで使用可ですので、ここは多くのDTMerにとって残念な点でしょうか。vstに対応すれば爆発的に拡がると確信しているプラグインEQです。

 

次は比較的新しいEdellweiss'72です。

断言します。難しい事は言いません。リニアフェイズで低域を触りたければこれにしとけ。

以上ですw

それぐらい自然に処理出来ます。もちろん他の使い方でも良いですが、とにかくリニアで低域。

これは多分誰でもわかるぐらい綺麗に処理してくれます。

 

最後はMagpha EQです。以前の記事でも紹介しました。

こちらは昨日まで完全に失念していましたが、Twitter上で指摘を受けまして思い出しました。

こちらは大関に入れるか関脇に入れるか正直かなり迷いました。

何故なら、TranQuilizr G2の存在があまりにも大きかったからです。

Magpha EQは高域の処理が非常に美しいのですが、TranQuilizrのせいで完全に陳腐化してしまいました。

おまけに低域の処理に関してはかなり差があるように思います。

しかし、Magpha EQは負荷が軽く、また他の殆どのEQとの比較ではまだまだ利があります。

というわけで大関にさせていただきます。

 

 

次、関脇です。

こちらは前回では大関に認定していたOzone8です。

新しくリリースされたEQとの比較でランクを下げさせていただきました。

Ozone8は単なるEQソフトでは無く総合マスタリングツールです。

今回はそのEQセクションのみでの評価ですからこのプラグインの凄さが伝わるかと思います。

こちらはMDWEQ5とは対極でかなり細かく追い込めるEQとなります。

こちらは「自然」と言うより「癖」が極めて少ないEQと言えると思います。

どこが違うんだ(怒)と仰る方もいると思いますが、自然と癖が無いは違うんですよね、全然。

でもOzoneの香りがします。不思議ですねぇ...

 

次はFab FilterのPro-Q2です。

これまでの中でユーザーが最も多いであろうEQです。

こちらの長所はズバリ、使いやすさです。もうこれに関しては圧倒的だと思います。

音に関してはEQuilibriumやOzoneよりも少し緩い感じがします。

音源によっては差を感じにくいかとは思いますが、低域を弄った際差が出やすいと思います。(低域を弄った時は高域にもかなり差が出ますので注意して見て下さい)

最近このPro-Q2のGUIを真似たものが結構出ていますね。

如何にこのプラグインのGUIが優れているかが分かるかと思います。

(2019年8月1日追加)

ここから、アップデートされたQ3です。

ダイナミックEQが追加され、またブリックウォールのようなカーブも追加されるなどされましたが、

音に関してはほぼ変わらないと判断し、同じ評価とします。(前述のようにダイナミックEQは評価に入れておりません)

 

同じく関脇のTDRのSlick EQ Mは、上記EQ達と比較すると少しマイナーかもしれません。

このEQは傾向としてはやや柔らかめのサウンドと言えるでしょうか。

このEQの売りの一つであるメタフィルターや、ヒステリシスを含む非線形性フィルターが個性的かつ大変有用で、これらを使いたいのであれば他では代用ができません。

その他各バンド毎にステレオ幅を設定出来たりと非常にユニークな機能を持っています。

しかも50ユーロとかなりお安い。

欠点としては、結構負荷がかかる事です。

 

次は比較的最近リリースされたBASSROOMです。こちらは機能がかなり限定されていますので、掲載するかどうか迷いました。

しかし、プラグインが非常に苦手としているローエンドの処理において自然な処理を最高レベルのクオリティで提供する事が出来る事から、ランクインさせる事にしました。

個人的にはローエンド以外の生楽器の処理に関してはやや癖があるように思いますので、私自身はローエンド限定で使っています。

ただし、先ほど書いたようにローエンドを自然に触れるプラグインは非常に貴重ですので、それだけでも素晴らしいです。

ちなみに負荷も軽いです。

 

関脇の末席には横綱EQuilibriumの弟分(リリース時期的には兄)のEQualityを入れました。

正直なところ品質的な意味でEQuilibriumではなくEQualityを選ぶ理由はありません。

EQualityを選ぶ理由は二つ。

一つ目の理由は価格。とは言え、EQualityを選ぶ理由が価格であるならば、もう少し頑張って横綱と契約するべし。

もう一つの理由、それはEQulityがAAXDSPに対応している(唯一のDMG製品である)事。

これはプロのエンジニアにとってはかなり重要な事ですよね。

という訳で、普段VSTやAUでプラグインを動かしている人にとってはメリットはほぼ無いと言えますね。

それでも実力は関脇にあると言う事です。

余談ですが、AAX版のEQualityの売り上げがもっと上がればEQuilibriumやLimitlessと言った横綱クラスのプラグインがAAXに対応するのでは無いでしょうか(笑)

 

 

とりあえず疲れたのでここまでにします。

後日続きを書いてアップしなおしますw

 

追記2018-1-15

 

何事も無かったかのように小結に入ります。

関脇よりは下ですが、下の前頭とはハッキリ上と認識しているプラグイン達です。

 

まずは日本のデベロッパーA.O.M.のTranQuilizrです。

こちらは横綱に認定したG2の初代です。未だにトップクラスの力を持っていると思います。

売りは3つのEQモードと基本的な能力の高さです。

低域を触った時の貧弱さが少なく、デジタルで低域を触る時は良く使います。

あと過渡特性の変化がかなり低いです。これはドラムステムなどで試してみると比較しやすいです。

EQuilibriumやMDWEQがこの辺素晴らしいのですが、僕の

EQ評価の基準として大きく占めるのがこの過渡特性に於ける変化です。

何故なら、本来過渡特性はEQで直接触るところでは無いからです。

どこかの周波数帯域をブーストをしてるのに、それ以外のなんらかの要素が好ましく無い副作用を起こすと言うのは基本的に歓迎しません。

ところでTranQuilizrに希望するのはアナライザーの見易さですかね。ここが改善されればもっと印象良くなると思うんですよね。

あ、あともっと低いところが触れたりオーバーサンプリングをもっと上げられたりFIRモードが使えたら嬉しいなぁ(w)

 

次はEQuickです。3度目となるDMG audioの製品です。

こちらは今までのEQとは異なっていて、最高のクオリティを目指しているEQではなく、「名は体を表す」の諺よろしく、素早くEQする事を目的としたプラグインです。

まぁ見た目明らかにPro-(ry)ですがGUIのせいもありPro-Q2ほど使いやすくはありません。

しかし、とても軽いです。能力と負荷のバランスを考えると私が知る限りトップクラスだと思います。

他のDMG製品との比較ですが、EQuilibriumを避けてEQualityを選ぶ理由はあまりありませんが、EQuickを使う理由は十分にあります。

 

次、最後の小結はTDR2個目のプラグインEQ、Slick EQ GEです。

このEQの特徴を当ブログから引用しますと「アナログモデリングほど濃くは無いがきっちり且つ多彩な色付けをしてくれる、やや不器用な機能性を持つ特殊能力付き万能型デジタルEQ」

うん、まさにそんな感じ(笑)

特に位相を変化させ低域を遅延させる機能(φ)が非常に便利です。またブースト時のみ自然な歪みが加わるようにできたり、6段階のサチュレーションを選べたりできるので、トラックに使用したりミックスに重宝します。

フリー版も用意されていますが、上記の「美味しい機能」は悉く省かれています。世の中そんなにうまくいきませんねw

それでもトランスペアレントなデジタルEQとして充分な能力がありますので、とりあえずフリー版を使ってみて相性がよさそうなら是非GEにして下さい。美味しい機能が大変美味しいですw

 

続く(多分...w)

                                       

長らくご無沙汰しております。今年は作品発表の数・規模が充実しておりまして正直ブログどころではありませんでした。

今ようやく今年最後の大作の作曲まで漕ぎ着けまして久しぶりにブログでも書いておこうかな、とw

 

先日移動用のMac Book Proを新調しました。

で、まぁ恒例の通過儀礼が待っていたのですがこの機会にインストールするプラグインを絞りまくろうと思い立ちました。

実際音源などはさておき、エフェクトプラグインなんかは所持してる5%も使って無いのが実情なんですよね、この1年で。こりゃヤバい。

 

真面目な話、大して記憶力の良く無い私の場合新しく買って試しに使っているうちに本当に使えるプラグインは忘却の彼方へ、なんて事良くあるんですよ。

これは品質にも直結してくる話なのでこの機会に本当に使いたいものだけを入れよう、と。

そして製作中どうしても必要になったら改めてインストールしようかな、と思った次第。

 

ここでいきなり問題ですw

一番最初にインストールしたプラグインエフェクターはなんでしょう?(笑)

 

 

 

 

 

 

答えはコイツでした

 

Plugin Allianceのbx_digital v3

 

なんか期待ハズレですみませんw

 

なんで最初にコレを選んだかは良く分かりません、直感です。

最初、という事はまだDAW付属のプラグインしか無いわけで、そうなると便利ツール色々付いてて軽くてEQとしての性能も良くてオーソライズが簡単(←ココ重要)って事で選んだのでは無いでしょうかw

さて次々と行きましょう。

 

冗談はさておきプラグイン一つ入れるとなぜか冷静になってきましたよ。

次に考えたのはコンプ、リミッター、リバーブ、ノイズリダクション系から一つずつ選ぼう、EQはbxがあるから後回し〜と言う事。

選ぶ条件は能力(音質)は当然ですがそれよりも使いやすさ、感覚では無く実際使った回数、負荷及び安定性、そしてオーソライズの簡単さです(←とてつもなく重要)

となるとiLok管理系はポイント高いぞ!

 

とか考えていた矢先です。もっと重要な事あるわ!モニターや!ミックスなんて正しく聴いて色んな要素から判断出来てなんぼやで!

という事で次に選んだのがコレ

 

KlanghelmのVUMT deluxe

 

コイツはマジで便利です。通常のメーターとしても便利で優秀なのですが、右に見える「MONITOR」ってところ。

M成分のみ、S成分のみ、 LのみRのみをボタン一つで切り替えらればかりか LとRを逆転させられます。皆さん結構無視されているようですが、人間の耳は右と左でかなり特性が違います。このボタンを押して変なバランスになっていたら要注意です。

 

さらに特定の周波数以下をモノ化出来るMONO MAKERや簡易的ながらダイナミックEQにローパスハイパスも付いています。

で、勘の良い人なら気付いたと思うのですが、このモノメイカーを使った時速やかにM成分やS成分のみを聴けるんです。コレはデカイですよ。

DYN EQを使った時でもどこがカットされているか丸裸にしながら作業出来るんですよ。まぁ使ってみたら分かりますがこのプラグインの便利さは素晴らしいの一言です。

 

次に選んだのはやはりDAW付属と照らし合わせてみてのチョイスとなりました。普段使っているDPに全く足りないノイズリダクション、コレや!という事でこちらをチョイス

 

SonnoxのOxford SuprEsser

 

なんだかんだ言って使いやすさと狙いやすさ、そしてキレ。

文句無しです。eiosisのE2 deesserも周波数に依存せず使えて素晴らしいんですが最初の一つとなるとコレかな。

そして何と言ってもiLokなのでオーソライz

 

次に選んだのはリバーブです。私の場合生楽器のオーディオを扱う事が多いのでリバーブは玉が必要です。結果的にリバーブはそれなりにインストールする事になるのですが、最初に選んだのはコレ

 

EventideのTverb

 

なぜコレを選んだかというと、奥行きの表現が最も簡単に演出できるからです。アンプラグドの楽器の場合奥行きの表現がキモとなりますので、まずはこれかな、と。それにiLokですs

 

この後当分コンプはほったらかしにし、色んなリバーブをインストールする事になりました。R4とかまぁ色々です(笑)

R4は主張するリバーブが欲しいなら最高ですよ。使いやすいし負荷もいうほど重くない。最大の弱点はGUI。コレ本当に買って大丈夫?と思ってしまう代物ですが、大丈夫です。品質は最高です。

 

お次はコンプ。もうこれはとりあえずAcusticaのCoral

 

これの優秀さはあえて言うまい。ナチュラルなリダクションをしたいけどアナログのコンプは使わない。

だったら取り敢えずこれは買っとき。悪い事は言わんから。

 

最後にリミッターです。これはね、かなり悩んだんですが、使い勝手の良さからA.O.M.の Invisible Limiter G2にしました。

 

 

Attack Releseを弄れる事、 BIASのアナログ感が素晴らしい事などが決めてとなりました。

 

その後一発のインストールで色々使えるSlateのVMRなどをインストールしましたが、我が新Mac Book Proは本当に使えるプラグインしか入っておりません!(いまのところ本当)

 

久しぶりにブログ書いたら疲れました...

大変ご無沙汰しています。

今年は本職の作曲がかつてないほど好調で、ブログの方を完全に放置していました。

今日予定していた仕事がキャンセルになり時間が出来たので書いてみようと思います。

 

ISPはInter Sample Peakの略でトゥルーピークとも言われています。

ISPの詳細は調べていただくとして、これをどう処理するか(しないか)と言う問題です。

 

メータープラグインなんかでトゥルーピークは簡単に調べられます。

トゥルーピークを調べられたとして、今度はそれをどうするかと言う事になります。

 

最近のリミッタープラグインはISPを管理して処理出来るものも多いです。

ただし気をつけないといけないのはISPの問題は最終的にはDAC依存でもあるので、

ソフト側でトゥルーピークを管理したつもりでも再生環境によっては音が潰れて聴こえてしまう事があります。

ソフト側でISPを管理し、さらにある程度のマージンを取っておくとほぼどの環境でも潰れる事はなくはなります。

 

僕が悩むのはISPを管理してくれるモードで処理すると大幅に音が変わってしまう音源をどうするかと言う事です。

例えば次の音源の一番最初の音を聴いてみて下さい。

https://soundcloud.com/8uuh2mseebt9/cockoach-eater-medley-2016

こちらはダウンロードも出来ますのでダウンロードして聴き比べしてみて下さい。

こちらの音源はISPを処理せずリミッティングしたもので、SOUNDCLOUD上で聴くと明らかに音が潰れています。

ダウンロードしてDAW上で聴いていただくとわかると思うのですが、最初の数秒間の音が全然違います。

soundcloudに上げるならISP処理をすれば良いじゃないかと言う人も要るかも知れませんが、そうもいきません。(ですのでダウンロード出来る様に設定しています)

試しにダウンロードした音源を使ってISP処理のリミッティングしてみて下さい。それはそれはひどい音になってしまいます。

勿論リミッティング前の音源で試しても結果は同じで、ISP処理するとこちらが表現したいソリッドな耳の痛い音ではなくなってしまうのです。

もしISP処理ありきで音楽を作るとなると、このようなソリッドな音源を使う事が出来なくなります。

トゥルーピークは高い周波数が多く出ていると強く出やすいので、音楽の本質があまり変わらないのであれば、高域を処理しておくと良いです。

処理方法ですが音源にもよるので総てとは言いませんが、このような目的に於いては通常のEQでハイをカットするより、sonnoxのサプレッサーなどで処理した方が自然で、その後ISPリミッティングしても音質が変わりにくいです。

 

リンク先の最初の数秒のような、高域処理を全く受け付けないような音源も世の中にはあるのでISPの処理もなかなか難しいところではあります。

 

自分が全責任を負える音源(そしてそれは滅多に無い)であれば良いのですが、そうでないならばISPリミッティングは意識せざるを得ないなぁとは思います。