大変ご無沙汰しています。

今年は本職の作曲がかつてないほど好調で、ブログの方を完全に放置していました。

今日予定していた仕事がキャンセルになり時間が出来たので書いてみようと思います。

 

ISPはInter Sample Peakの略でトゥルーピークとも言われています。

ISPの詳細は調べていただくとして、これをどう処理するか(しないか)と言う問題です。

 

メータープラグインなんかでトゥルーピークは簡単に調べられます。

トゥルーピークを調べられたとして、今度はそれをどうするかと言う事になります。

 

最近のリミッタープラグインはISPを管理して処理出来るものも多いです。

ただし気をつけないといけないのはISPの問題は最終的にはDAC依存でもあるので、

ソフト側でトゥルーピークを管理したつもりでも再生環境によっては音が潰れて聴こえてしまう事があります。

ソフト側でISPを管理し、さらにある程度のマージンを取っておくとほぼどの環境でも潰れる事はなくはなります。

 

僕が悩むのはISPを管理してくれるモードで処理すると大幅に音が変わってしまう音源をどうするかと言う事です。

例えば次の音源の一番最初の音を聴いてみて下さい。

https://soundcloud.com/8uuh2mseebt9/cockoach-eater-medley-2016

こちらはダウンロードも出来ますのでダウンロードして聴き比べしてみて下さい。

こちらの音源はISPを処理せずリミッティングしたもので、SOUNDCLOUD上で聴くと明らかに音が潰れています。

ダウンロードしてDAW上で聴いていただくとわかると思うのですが、最初の数秒間の音が全然違います。

soundcloudに上げるならISP処理をすれば良いじゃないかと言う人も要るかも知れませんが、そうもいきません。(ですのでダウンロード出来る様に設定しています)

試しにダウンロードした音源を使ってISP処理のリミッティングしてみて下さい。それはそれはひどい音になってしまいます。

勿論リミッティング前の音源で試しても結果は同じで、ISP処理するとこちらが表現したいソリッドな耳の痛い音ではなくなってしまうのです。

もしISP処理ありきで音楽を作るとなると、このようなソリッドな音源を使う事が出来なくなります。

トゥルーピークは高い周波数が多く出ていると強く出やすいので、音楽の本質があまり変わらないのであれば、高域を処理しておくと良いです。

処理方法ですが音源にもよるので総てとは言いませんが、このような目的に於いては通常のEQでハイをカットするより、sonnoxのサプレッサーなどで処理した方が自然で、その後ISPリミッティングしても音質が変わりにくいです。

 

リンク先の最初の数秒のような、高域処理を全く受け付けないような音源も世の中にはあるのでISPの処理もなかなか難しいところではあります。

 

自分が全責任を負える音源(そしてそれは滅多に無い)であれば良いのですが、そうでないならばISPリミッティングは意識せざるを得ないなぁとは思います。