以前Twitterで#いいねの数だけ好きなプラグイン挙げてく

というハッシュタグのツイートがあり、私も参加していました。

 

酔狂な方々もいらっしゃるもので、なんと298ものいいねが付いてしまいました。

さすがにこんなに挙げる事は出来なかったのですが、56個(プラスα)リプする形でツイートしていったのですが、

非常に見にくくて申し訳無かったです。

 

そこで見るに見かねたフォロワーさんが纏めて下さった資料があるので、ここで掲載したいと思います。

 

因みに最初の10個ぐらいまでは個人的ベスト10、それ以降はほぼ順不同となっております。

 

1 DMG AUDIO Multiplicity
垂直にも水平にも並べられるマルチバンドコンプでありダイナミックEQであり(略) アナログEQを緻密なマスタリングに投入させる為の最強の番人。 使い方全く解らんという人はまずBPF Butterworthフィルターの便利さと有効性を味わってください。
https://dmgaudio.com/products_multiplicity.php

2 LiquidSonics CINEMATIC ROOMS
https://liquidsonics.com/software/cinematic-rooms/…
個人的に一番好きなリバーブ。 汎用性では同社のIllusionに劣るが、あまりの美音に生音使うならこれ持ってないなんて信じられない。 同社は割引クーポン発行してくれるけど基本的にはメールで催促する感じだから知らない人は忘れずに!
https://www.liquidsonics.com/software/cinematic-rooms/

3 MAAT thEQOrange
古くて新しいリニアフェイズEQの決定版 魔改造版AD2077を持ってたとてリニアフェイズEQは必要。 ローエンドの処理をどうしてもやりたいならこれで試してみて欲しい。高い?前述EQの40分の1なんだからこれぐらい買えよな! 嘘、サブスクなら1ヶ月10ドル弱です
https://maat.digital/theqorange/

4 Acustica Audio El Rey
RCA BA-6Aのモデリングコンプ。 以前当アカウントで投票を行ったAcustica Audioコンプ部門の栄えある人気第1位。 ITB勢の心強い味方。パキパキハイファイサウンドには合わないけど、なんだか物足らないなと思った時にはとりあえず挿してみて欲しい。
https://acustica-audio.com/store/products/elrey

5 oeksound soothe2
高域を処理するのが吉だと思うダイナミックレゾナンスサプレッサー。 意外と生楽器の処理が上手です。 ViolinやFluteで絶大な戦力になることを保証します。 オススメの使い方は軽めに処理してからMultiplicityで面倒みたり後段に頼れるEQでブースト。
https://oeksound.com/plugins/soothe2/

6 Tone Project Unisum
「アナログコンプに求めるものは色付けだけ」に追いやりうるレベルの低IMD&エイリアスノイズのプラグインコンプ。 知る限り、現時点でアナログコンプのクリアさに最も近づいたプラグイン。 使い方はそんなに難しくない。ただしマニュアルは激熟読必須。
https://www.toneprojects.com

7 DMG Audio EQuilibrium
痒いところに手を届かせるEQランキング1位。 FIRで細かく設定したいならコレ。 FIR modeの使い方が解らない?ではまずはWindow Parameterの数値を触ってみてください。聴感上でも低域のキレが変わってくるはずです。FIRは低域が苦手なので一石二鳥。
https://dmgaudio.com/products_equilibrium.php

8 LetiMix GainMatch
チェーンの最初と最後に挿してゲインマッチさせるプラグインです。 好きというよりはもはやDAW付属にするべきプラグインです。
https://letimix.com/products/gainmatch

9 Tone Project Kelvin
2021年時点に於いてサチュレーション系プラグインの最終解答。 もしこのプラグインが気に入らないとすると歪みに湿度のようなものを求めているかもしれないので、別途前段にEl Reyなどを挟んでおくと良いかもしれない。
https://www.toneprojects.com/kelvin-tone-shaper.html

10 Purple Audio MC77
ガッツのある密度の塊のようなキックを作りたい時、ほぼ脳死状態で挿すコンプ。 1176系プラグインの中で最もガッツのある音を出してくれると思います。 めちゃくちゃ好きです笑
https://www.plugin-alliance.com/en/products/purple_audio_mc_77.html

11 Arturia Comp FET-76
こちらは前述のMC77と違ってややマイルドでジェントルな76(変な表現なのはわかってる)と表現しても良いかもしれません。 76系プラグインはほぼこの2つしか使っていません。
https://www.arturia.com/products/software-effects/comps-bundle/comp-fet76

12 A.O.M. Sakura Dither
単なるDitherとしては高価かも知れないが、個人的には代えが利かない最高のDither Inputから何bitの信号が来てるのか分かるUIも最高。 贅沢なプラグインだが是非お勧めしたい。
https://aom-factory.jp/ja/products/sakura-dither/

13 Tokyo Dawn Records Slick EQ Mastering
基礎体力だけみても最高レベルだと思うが、様々なMeta Filter、帯域指定のExciterやStereo Imager等が的を射ており、恐ろしく使える。 アナログEQの本質を最も理解し解き明かしているプラグインEQだと個人的には感じている。
https://www.tokyodawn.net/tdr-slickeq-m/

14 Acustica Audio Amber2
Avalon disign AD2055のイミュです。 所持するAD2077を通すと異様にリバーブが芳醇になる事を発見し、Amber2でも試してみましたが似たような効果を得られる事がありました。 リバーブの後段にこれを挿す使い方も是非試してみて下さい。
https://acustica-audio.com/store/products/amber

15 Acustica Audio Taupe
テープやコンソールその他諸々のハーモニックサチュレーション集合体。 かかり方がガッツリ派手なのでミックスというよりアレンジでより役立つ印象です。 https://acustica-audio.com/store/t/acqua/channel-strip/taupe

16 Vienna Synchron Piano
作曲家なので音源系はあまり上げないつもりだけど拘りのあるピアノ音源からはまずはコレ。 リアルなコンサートホールのピアノはこれ一択。故に商業音楽には合いにくい。 圧倒的な表現力。不適切なリリースサンプルが使用される事がある点は注意。 https://vsl.co.at/en/Synchron_Package/Synchron_Pianos_Bundle

17 Mastering The Mix BASSROOM
一般的なEQによる量感コントロールと言うより音像の大きさを調整するイメージ。 特に初心者殺しの低域調整に大いに役立ちます。
https://www.masteringthemix.com/products/bassroom?currency=JPY

18 Eventide Tverb
トラックに距離感を与える事に特化した使い方をしています。 非常に使いやすくまた効果もわかりやすいリバーブです。 セールでかなり安くなるので欲しい人はしばいぬわんわんおアカウントをチェック。
https://www.eventideaudio.com/plug-ins/tverb/

19 DMG Audio EQuick
見た目もそっくり!プアマンズPro-キュゲフンゲフン まあ実際はそんな事もなく。兎にも角にも軽いです。 そして使いやすい。 EQの音質差とかそんな判らんよ勢に是非オススメです。トラックに挿す用EQとして重宝しています。
https://dmgaudio.com/products_equick.php

20 Vertigo sound VSC-3
本家からリリースされているバスコンプ。同じバスコンプでもSSLのように明確な色を付ける事なく実に自然に纏め上げてくれます。凄さに気付きにくいタイプかも知れないですが素晴らしいです。
https://vertigosound.com/products/vsc-3-plugin

21 Schoeps Mono Upmix
いわゆるパンナー。これはハース効果を是とするか非とするかで評価が変わります。 一般的には他のトラックに混ざった時に真価を発揮すると思います。リアルだから良い、というタイプではないです。ぼくは大好きです。
https://www.plugin-alliance.com/en/products/schoeps_mono_upmix.html

22 A.O.M. Cyclic Panner
ステレオ感を損なわずにパンを左右に振る事が出来ます。 通常よりもさらに外側にパンを振る事もできるので、EDMやテクノなどでは必須と言って良いプラグインだと思います。
https://aom-factory.jp/ja/products/cyclic-panner/

23 Leapwing Audio CenterOne
Leapwing諸作の中では最も扱いやすいのではないでしょうか。 誤解を恐れずに言うと音像を広げる目的でサイドを強くし薄くなってしまうセンターを、広げたりプレゼンスを高める事でなんとかしてしまうプラグインです。アレンジにも使えますよ!
https://www.leapwingaudio.com/product/centerone/

24 DMG Audio Limitless
シングルではないリミッターの中で現状最もトランスペアレントではないでしょうか。 トランジェントとダイナミクスを分けて処理するデュアルステージのリミッターを連動させています。 その特性上EQとして用いる事もあります。
https://dmgaudio.com/products_limitless.php

25 LiquidSonics Illusion
汎用性抜群のリバーブ。かなり細かいところまで調整出来るので上級者用に思えますが、適当に弄っていても良さは十分にわかると思います。 生楽器をあまり扱わないのであればCinemateic Roomsよりもこちらをお勧めします。
https://www.liquidsonics.com/product/illusion/

26 Fabfilter Pro-Q3
恐らく世界で最も有名なプラグインEQ 私は専らEQ付きアナライザーとして用いています。 視認性の良さは他の追随を許しません。
https://www.fabfilter.com/products/pro-q-3-equalizer-plug-in

27 Fabfilter Pro-L2
使っている頻度としては最も多いリミッター。 視認性は勿論、音質や機能性に関しても非常に優れていると思います。 前バージョンからかなり音質が改善されたように感じます。
https://fabfilter.com/products/pro-l-2-limiter-plug-in

28 DMG Trackcomp 2
先鋭化され過ぎて、ややもするとエンジニア以外からは敬遠されがちなDMG諸作ですが、このTrackシリーズは本当に分かりやすくかつ性能抜群、負荷も軽いと言う事無しです。 中でもTrackcomp2は特にお勧め出来ます。最高です。
https://dmgaudio.com/trackcomp

29 Acustica Audio Sand2
最新版の3ではなくて2です。 G-Compと言っても色々あるのでどのプラグインが似ているとは一概に言えないのですが、Sand2はパワフルなラック版のG-Compに最も似ているプラグインです。 実機には無いSHMODがキモで、実機に付けて欲しい機能です。
https://acustica-audio.com/store/products/sand-fab4

30 Klanghelm VUMT deluxe
dyn EQやモノメーカー(ある帯域以下をモノラル化する)が付いていますが本質的にはモニター用です。クリック一つでLRMSを単独にしたりLRを逆にしてモニターできます。 人間の耳は想像以上に左右差があるので(認知学上も)この機能は大変便利です。
https://klanghelm.com/contents/products/VUMT.html

31 2CAudio B2
未だアルゴリズミックリバーブの頂点の一つ(負荷も含めて) 濃密な響きを作るのが得意なのでリバーブとして用いるだけでなく2mixにかけてアナログ機材に通したような音を作る目的でも使います。 但しとてもセンシティブなので気をつけてやって下さい。
https://2caudio.com/products/b2#_overview

32 Kush Audio Novatron
コンプレッションとは別にサチュレーションをかけられるのがとにかく使えます。 音は太くガッツがあります。 文化庁のレコード部門優秀賞作品のミックスでベースに使いまくっています。
https://thehouseofkush.com/products/novatron

33 FLUX Audio Alchemist V3
プラグイン界伝説のクリーチャー。 マルチバンド・ダイナミック・プロセッサー。 これで出来ない事は何もないのでは無いか(Unisum除く)と思わせるぐらいの超絶多機能。 de-compressorやde-expanderと言う機能がフェティッシュで好き。
https://t.co/xvHrGsjs2x?amp=1

34 DMG Audio Expurgate
主に作曲、アレンジで使います。ゲートX(Xには好きな楽器を入れて下さい)を作りたい時に最高の伴侶となります。 勿論ミックスにも役立つに決まっております。最強のゲートプラグイン。
https://dmgaudio.com/products_expurgate.php

35 Sonnox Voxdoubler
ダブラーです。寧ろこれ以外のダブラー何を使うの?というぐらい信用しています。
https://sonnox.com/toolbox/voxdoubler

36 UVI FALCON2
途轍も無いモンスターシンセです。 これまでも今もこれからも桁違いのシンセであり続けるでしょう。それしか言う言葉が見つかりません。 少々癖があるので初めて使う人は面食らうかも知れませんが無理してでも慣れるだけの価値がある数少ないシンセです。
https://www.uvi.net/falcon

37 Acustica Audio Pensado EQ
僕の中ではコンプのEl RayとPensado EQがAcusticaの2トップ。 アナログエミュ系EQはEQとして使う事は基本的には無い私ですが、これだけはたまにEQとしても使います。 とにかくプリ部の響きが素晴らしい。
https://acustica-audio.com/store/products/pensadoeq

38 Brack Rooster Audio Edelweiss’72
チャンネルストリップですが、私の場合は低音域専用リニアフェイズイコライザーとして使用。 リニアフェイズEQは低音域が特に副作用が目立つのですが、これはかなり自然に聴こえます。expanderが付いている辺りもう確信犯(笑)
https://blackroosteraudio.com/en/products/edelweiss72

39 Brack Rooster Audio Magnetite
テープエミュの中ではTaupeの次に使うかな。 やや硬めで引き締まった印象だけどそれが他のエミュと被らなくて結局良く使う事に。 各セレクターによる差異も分かりやすいです。
https://blackroosteraudio.com/en/products/magnetite

40 A.O.M. TranQuilizr G2
みみにっきで横綱認定したEQ 特に高域の滑らかさがプラグインEQでは最上位です。恐らくエイリアスノイズ対策のセンスの良さと作り込みの賜物だと思います。 美しいハイブーストが欲しければコレ。 これで満足出来なければAD2077買え!
https://aom-factory.jp/ja/products/tranquilizr-g2/

41 Pulsar Mu
Manley Variable Muのエミュ。もっちもちになります。 Vari Muのエミュで現時点で最右翼のプラグイン。 雑なバンドサウンド()を力技でいい感じにするのが大得意 思いの外使い方が難しい(繊細な)コンプです。
https://pulsar.audio/mu/

42 DS Aduio TANTRA 2
これ初代の頃から溺愛しています。作曲編曲用プラグインです。EDMやテクノ IDM系クリエイターなら絶対触っておかないといけないブッ飛びエフェクターです。 めちゃくちゃカッコイイシークエンスが呆気なく出来てしまいます。カッコ良すぎるのが欠点です
https://www.plugin-alliance.com/en/products/ds_tantra_2.html

43 SonicLAB Cosmosf Saturn8.2
恐らく全vst界No.1のマニアックプラグインです。 クセナキスのストカスティック理論を用いたダイナミックシンセとFxです。ここまで読んで意味が解らなければスルーしていただいて大丈夫です。私はリズムに同期させて使うのが好きですが骨が略
https://www.sonic-lab.com/cosmosfsaturn8/

44 Acustica Audio Silver Volume A
ゴリッゴリのIRリバーブです。かなり重いです。そして痒いところにも手が届きません。 しかし教会音楽やホールで演奏するタイプの音楽には驚くほど素晴らしいです。 前段にCinematic Roomsを入れて調整しています。 蕩けそうなぐらい。最高
https://acustica-audio.com/store/products/silvervolumea

45 sonible smart:comp
まずAI機能は忘れてくれ! Spectral Compression、ShapeやFocus機能、これらも素晴らしいが忘れてくれ(これは言い過ぎ) とにかく視認性の良さと軽さと音の癖の無さによるコンビネーションの勝利。 最後に一つ。ゲインマッチだけは忘れるなよ(意味深)
https://www.sonible.com/smartcomp/

46 Arturia Rev PLATE 140
EMT140 plate reverbのエミュです。プレート感が特別リアルと言う感じではないですが、結果として残響時間が長くなると高域成分が減り、芳醇で暖かなサウンドになると言う特徴は引き継いでいます。 ヌケが良すぎて困る音源にピッタリです。
https://www.arturia.com/products/software-effects/reverbs-bundle/revplate-140

47 U-he Repro
Prophetの決定版です。挙動がリアル過ぎ音太過ぎ新鮮過ぎで他のパートと馴染みにくいと言う皮肉な問題が発生します。そこは何らかのアナログエミュで馴染ませてなんとかします。 私にとってはMARINAIRモードのAD2077を通して行ってこいするのが一番好きです。
https://u-he.com/products/repro/

48 DMG Audio Track DS
DMGのトラックシリーズのディエッサー。ものすごく軽く使いやすい。特にNoise Detectは初心者にとってはありがたい機能。50%以上に設定すると歯擦音やノイズを自動的に検知してディエッシングしてくれます。これより使いやすいディエッサーある?
https://dmgaudio.com/trackds

49 massenburg design works MDWEQ6
プラグインEQの中で最もEQくささがないのではないでしょうか。EQした時の「あ、○Hzを突いてるな?」と言った癖が極めて少なくバレにくいです。 その点に関してはアナログのマスタリングパッシヴEQに近いと言って良いのかもしれません。
https://massenburgdesignworks.com/products/mdweq6/

50 Sound|theory Gullfoss
私は低域と高域はバイパスして中低域の溜まっている所を処理してもらう専用機にしています。 なんだかんだ言って役立つ事は多いです。 基本的に使い方は簡単と言って良いのですが、結局道具は使い方次第だなと思わせる代表的なプラグインです。
https://soundtheory.com/home

51 Crave DSP Crave EQ
独自のtransparent pheseモード搭載 これは約1.2kHz以上をLinear phaseで約800Hz以下はIIRで処理をします。 理論上は美味しい所取り。興味深い設計でかつ負荷も軽いです。 もう少し高負荷をかける設定があったら更なる可能性を発揮したかも。惜しい。
https://cravedsp.com/crave-eq

52 LiquidSonics Seventh Heaven
Bricasti M7のイミュレーション。 IR reverbはあまり融通が利きませんがこれは細かく操作出来ます。 今となってはルームリバーブの最高傑作Cinematic Roomsや万能のIllusionにやや押され気味ですがLiquidSonicsは全買いが基本です。
https://www.liquidsonics.com/product/seventh-heaven-professional/

53 Plugin Alliance  bx_townhouse Bus Compressor
使う頻度としてはかなり少ないんですがハマる時はドンピシャ。 重心低くてもっちり、実にいい感じで古臭い音がします。 実は昔の機材が新品時は結構ハイ上がりでハイファイの物が多いのだけどこの際それは言いっこ無し笑
https://www.plugin-alliance.com/en/products/bx_townhouse_buss_compressor.html

54 A.O.M. Invisible limiter
現在はG2もありますがこちらは初代の方です。 ドラムの頭を止めてパンチある輪郭を描き出させる為に使います。今時のL1的な使い方でしょうか。 これよりも透明でナチュラルなlimiterは沢山ありますが、私はずっと使い続けると思います。
https://t.co/amzm8qyH0Z?amp=1

55 Linplug Albino3
もう店じまいしてしまったLinplugの伝説的シンセ。 以前はこれをひたすら使いまくってました。 一番使ったシンセじゃないかなぁ。

56 Three body technology  Kirchhoff-EQ
2021年度みみにっき版プラグインEQ第1位 Analog modeの音が実に素晴らしい。 数分でもう手になじんだ使いやすさ。 ダイナミックEQ部も良く出来ています。 新機軸の機能はおろか他社のアイデアも洗練された形で実装された全盛りEQ。
どのmodeを使って良いかわからない人は取り敢えずMinimumで大丈夫。Crave EQのtransparentの上位互換版であるmixも面白い。Analog EQの本当の良さを感じたいならAnalog modeこれが本当に素晴らしい。ビビります。linear phaseは下が緩くて個人的にはNG。
linear phase EQの低域処理はトランジェントを含む場合EQuilibrium、そうでないものはthEQorangeが断然オススメです。
https://t.co/XTmhtuLuBx?amp=1
 

 

如何だったでしょうか?

Twitterの方では気が向けば(煽られたら)書き足していこうかな、とも思っています。

 

 

少し前になりますが、世界最高のマスタリングEQの一つであるAvalon Design AD2077をSUGARSPECTOR佐藤さんの手による魔改造を施していただきました。

 

 

 

 

 
内容は、まず「正規の魔改造」
これが第1段階の魔改造です。
 
Avalon Designのメンテは佐藤さんが正規です。
ここで書けないかもしれないので、興味がある方は直接伺って下さい。兎に角まあそう言う事です。
この時点で元のAD2077よりはるかに焦点がビシッと合って説得力の強い音になっています。
 
さらに、以前佐藤さんとお話した時にフルトベングラーの名盤のような音が欲しいと言う大雑把且つすごく無責任で抽象的な事をお伝えしたのですが、時代背景やその他様々な事を考慮してWSWのトランスをアウトプットに搭載し魔改造をしていただきました。
便宜上WSWトランスと言っていますが、実際はNeumann/AEG/Telefunken名義の特殊かつ巨大なトランスです。
内部の構造等から恐らくWSW社製品と同じ加工機械を使っていると推察される事から便宜上WSWと呼んでいます。
非常に特殊な経緯で入手されたものなので、佐藤さんが所持されているもの以外は世界中探してももう現存しない可能性が高いです。
今回のオーダーはトランスをバイパス(本来のAD2077の音)出来る選択肢も持ちたい、というのが最大にして譲れない条件でした。
これが第2段階の魔改造です。
システム上、もう一つトランスを付けられるのですが、まずはWSWを使ってみてその使い心地を十分理解してから
もう一つのトランスをどうするか考える事にしました。
 
話はさかのぼりますが、随分前にMARINAIR搭載を考えていた時期があったのですが、その時はデフォのAD2077の音が失われてしまう事を恐れそのアイデアはお蔵入りにしたのですが、今回のトランスをバイパスが出来るシステムを導入した事により、晴れてMARINAIRまで搭載していただく事になりました。
これが第3段階の魔改造です。
 
WSWとMARINAIRどちらも最高のトランスですが特徴や方向性が全く異なります。
従って用途が異なり結果として汎用性が格段に上がりました。
バイパス選択と合わせるとマスタリングや2mix時に通せない事が殆どありえないぐらいの汎用性と性能です。
 
WSWはハイエンドやローの押し出し、キレが桁違いに良く、反面高域がシルクのように滑らかで音像が巨大です。
全く意味がわかりません。
MARINAIRはPlugin Doctorで周波数特性を調べてみると微妙に、本当に微妙にハイ上がりなのですが歪みなどその他要素の影響から実際は重心が下がり、低域が複雑なコンプレッションがかかったように鞣されます。
結果気持ち良く低域が粘り、上質なグルー効果を得る事が出来ます。
そしてそこにAD2077本来の特徴、すなわち精緻なコントロールの元に(魔改造でさらに研ぎ澄まされています)低域の輪郭、キレ、高域の広大な空間とクリアさが加味される事になります。
 
WSWはやや癖があるので音源によって合わない事があるのですが、thEQorangeでWSW専用のハイエンドを鞣すプリセットを作ってからは格段に汎用性が上がりました。
相性があった時のWSW/AD2077は何者にも代えがたい魅力があります。
エレクトロニカ、テクノ、メタル、クラシック。このあたりの相性の良さは桁違いです。
 
下のリンクはキックの比較音源です。
元音源(Dry)に同じEQ設定でかけ、ほぼ同じLoudnessに合わせたものです。
設定が同じだけなので、実際のカーヴは異なります。
 
キックの比較音源

 

 

 

下のリンクはバルトークピチカートの比較音源です。

こちらはPlugin Doctorを見ながらカーブを出来るだけ同じになるようKirchhoffに頑張って貰いましたw

目的としてはバルトークピチカートの破壊的な音をさらにプッシュするべくEQする事です。

これはWSWのやばさが際立ちます。

 

 

チェロによるバルトークピチカートの比較音源

 

 

 

如何だったでしょうか?

最近は所持しているアナログ機材の採用率がかなり減ってきたのですが、おかげさまで魔改造AD2077は毎回フル稼働です。

 

例えば、EQでもコンプでもいいですが、どのような製品が良いか?と言う話題が出たとして、自分にとって都合の悪い結論に到りそうになると「自分が良いと思えば良いのだ」という話に落とし込みがちです。

大衆受けを理解している「知恵者」がよく使う言葉です。

 

DTM界隈では、特に実機だプラグインだという話の場合で顕著です。実機は概ねプラグインより高価なので(しかも大幅に)出来れば安価で済む選択肢でも良しと言う結論に結びつける為に「おれが好きだと思うんだから良い」「だれそれのプロもプラグインだけでやってた」と言うセリフを水戸黄門の印籠の如く使われる事が多く思います。

今回は本質的には実機だプラグインだと言う話では無く、(結果的には入ってきますが)「おれの好み」では済まない事もあるよ、と言うお話です。

 

一例として私が良く処理をする(かつ理解も比較的進んでいる)フルートで話を進めます。(以下の話は一流フルーティスト前提でのお話です)

フルートのプレイヤーと演奏の話をしていると頻繁に出てくる表現で「息を集める」と言うものがあります。

フルートのように吹き込む息の多くが無駄になってしまう楽器は息を集めると言う意識を強く持たないと音が散ってしまい散漫な音になってしまいます。

もちろんフレーズによってはそのような音が欲しい事もありますが、速いパッセージを演奏する時などは息を集める事が前提となります。

さて、録音した素材を使ってミックスする際、必要に応じてEQをかけたいとします。その結果、プレイヤーが苦心して息をコントロールして吹いた音が崩れるとしたら、それは問題です。

音の好み云々では無く、下手な演奏に聴こえてしまうからです。

そもそもフルート奏者は何の為に息を集める意識を常に持っているか言うと、それは作品をより素晴らしく聴かせる手段である事を理解しているからなのです。

息を集めるとアタックタイムが速くなりかつ安定し、間接的にですがリリースのコントロールもしやすくなります。

息が集まっていないと結果的にリリースが安定しません。

 

さて、フルートを録音するとします。

今までの私の現場での経験上、(オンマイク気味の)フルートの録音に於いて色んなプリで試した結果真空管系を選んだ(もしくは選ばれた)事は皆無でした。(マイクはその限りではありません。が、少ないです)

真空管特有の高域のチリチリした歪みはフルートの伸びやかな音のエアー感には素晴らしい結果をもたらすのですが、前述のような速いパッセージの時に用いると息が散って聴こえるのです。(真空管を使うとアタックが乱れると言う意味ではありません、息が集まっていない時に出てしまうような倍音が真空管機材から出てしまう事が多いのです)

フルーティストが必死に集めた息が間接的に無駄になるのですから、好まれ無くても当然です。

実際そのような音は聴いて仮に音の良し悪しで言えば良い音だとしても、いまいちピントの合わない演奏に聴こえます。

これは音の良し悪しでは無く、音の有機的集合体である音楽やそれを奏でる楽器、さらにそれを演奏する演奏者が共通で認識しているコンテクストの問題なのです。そのコンテクストを学ぶ事を教養と言います。知識はそれを学ぶ為のひとつの要素に過ぎません。

 

またフルートに限らず生楽器の演奏者は音色が変わる事に非常に敏感です。(変わるのを嫌うとは言っていません。要素によります)

例えば高域をシェルフでブーストした時、プラグインだと(程度は勿論製品や帯域によりますが)濁りが気になります。

こちらは先ほどの「息を集める」話に較べると「好み」に属する話ですが、生楽器の場合意図したものでもない限り、まずはクリアーなブーストを心がけたいわけです。そうするとファーストチョイスは実機のパッシヴフィルターのEQとなります。トランスレスの方が良い結果が出やすい(さきほどの真空管系の話に近い)ですが、例えばWSWトランスのような例外もあります。

 

そこから色んな選択肢が広がっていくわけですが、まずはそこから始めます。

最終的には好みに落とし込める話だとしてもまずはコンテクストに沿ったチョイスを心がけそこを基準としたのちの「おれの好み」を主張しなければなりません。

 

このように、好みでは済まない時、済むにしてもその前提と言うものが存在する事があるので、水戸黄門の印籠だと思って使うと自分の無学、ナンセンスを笑われる事もあるんだよ、と言うお話。

 

 

 

プラグインのお話などはTwitterがメインとなりアメブロの方は随分ご無沙汰となりました。

 

プラグインEQに関してここ数年の動き及び分かってきた事は、アナログエミュのEQは音質の意味では実機の代替とはならない事、

AI系プラグインで有力なものが幾つか出てきた事、独自のディテクターを持った新しい切り口の先進系プラグインが出てきた事。

こんな感じかと思います。

 

AI系の代表格はGullfoss

 

Sooths

 

などでしょうか。

どちらも使いどころ次第ではありますが、替えが効かないぐらい素晴らしいプラグインです。

特にGullfossは新しく付属されたGullfoss Masterが非常に滑らかな効きで価値を見直す事になりました。

 

 

また、王道の「普通のデジタル系プラグインEQ」もそれなりに動きがありました

長らくFabFilterのPro-Q3がこの手の王者として君臨してきましたが(個人的にはDMG AudioのEQuilibriumですが)

王者の座を脅かす存在が現れました。

Three-Body TechnologyのKirchhoff-EQです。

 

Pro-Q3と比較すると、ダイナミックEQのセクションがずば抜けて良く出来ています。

そのぶん最初は苦労するかも知れませんが、少し慣れると手放せなくなります。

機能的には至れり尽せりで、これといった不満点はありません。

敢えて言うとしたらですが、Twitterでちょくちょく見かけますように環境によっては不安定な挙動を示す事があるようです。

以前私の環境でもバグが発生したのですが、報告したらすぐに修正していただきました。

音質的には高域が非常に美しくひと昔前のデジタル系EQにあったような高域をブーストすると痩せたり汚い音になるという事がほとんど感じられません。

ちなみにこの高域の美しさは少し前にリリースされたSonnox OxfordのClaroでも感じられました。

プラグイン業界での折り返しノイズ対策が進化したのかも知れません。

 

あと是非とも挙げたいのが、個人的にはマスタリングで必須となっているプラグインEQである、MAATのthEQorangeです。

こちらのEQはかつてAlgorithmixからリリースされた伝説的なリニアフェイズEQであるPEQ Orangeの64bit版です。

今はバージョンアップし、幾つか改良されているようです。

特にこのEQのローカットやハイカットは私の耳には圧倒的に自然に(可能な場合Butterworth特性のフィルター、thEQorangeですとQ=0.7071、で各プラグインEQで合わせてみても)聴こえます。

トランジェント成分が聴感上支配的な場合は注意を要しますが、そうでない場合や

これは個人的な話になりますが、WSWトランスを通したAD2077のハイをなだめる時のファーストチョイスとしてなくてはならないぐらい重宝しています。

 

 

 

2022年度の東京芸術大学の作曲科に私の生徒が2人とも合格致しました。

一人は現役で、もう一人は社会人を経て(すでにDTMベースの作曲でプロとして活動もしていました)今年見事に受かりました。

我が事以上に嬉しいです。いやあ本当に良かった。肩の荷がおりました。

 

芸大の作曲科は1学年で15人、今年の4年生にも生徒が1人在籍しているので、

これはなかなかの勢力と言って良いのではないでしょうか笑

 

さて、今年の問題を拝見しましたが、(生徒のうちの一人が問題を全て完全に暗記していました)なかなか難しかったですね。

難しすぎる問題や易しすぎる問題だと実力差が出にくいのですが、まあ全員同じ問題を解いてきているわけですから、恨みっこなしですね。

 

芸大受験は残念ながら受験専用のテクニックが存在するのも事実ですが、それ以上に「一体何をさせられているのか、何を問われているのか、何を見られているのか」そのあたりを正しく認知する事が重要になってきます。

一度は誰かに師事した方が良いと思いますが、事情によりその余裕がない人もそこをはっきりと意識してみて下さい。

いつでも門戸は開いていますので、必要とあらばご連絡下さい。

 

さて、近年はコロナ禍による影響でオンラインによるレッスンを余儀なく強いられる事も多かったのですが、

作曲及び理論の学習という特質上、オンラインでもさほど障壁なくレッスンを行えた事はラッキーでした。

近年オンラインでのレッスンが増え、遠い地方はおろかイタリアやイギリスの生徒にもレッスンを行えるようになり

色々な立場の人に対して可能性がひろがりました。ひと昔前には考えられない事です。

 

さてその事について。

私は中学校の頃から東京の佐藤眞先生に師事し、毎週奈良からレッスンに通っていました。

仮にオンラインだったらどうだったのだろうか、と。

新幹線に乗るたびに思いますが、個人的にはやはり時間はかかってでも直接教えていただいて良かったと思っています。

 

とは言えかつては可能性がゼロであった選択肢が大きな負担もなく可能になった事が沢山あるのですから、

近年の技術と言うものは総体的に見て多くの人達、特に恵まれていない人達にとって素晴らしい恩恵を与えていると思います。

 

 

しかし失われた精神性や傷痕も大きく、だからこそ今はその不器用な精神性に芸術家のフロンティアが拡がっていると思うのですが。