唯一教材としてのミニ地球 | ミニ地球世界のプチ神様を目指して

ミニ地球世界のプチ神様を目指して

密閉水槽という閉鎖空間での実験。初めての方は、テーマから「バイオキューブ」の記事をご覧下さい。
40過ぎのキモカワ系男子・虫歯天使が前人未到の領域に挑戦する。→ In English
https://ameblo.jp/msibatennsi

こんにちはー!

一つ人より力持ち、二つ故郷あとにして、クソデカミニ地球に命運たくし、三つ未来のインフルエンサー、虫歯天使でございます!


さて、これは前回の配信での結論部分に当たることなのですが、とにかく生態学というものは世間で思われているよりもずっと難しい学問であり、しかも生態系については解明されていないことだらけなのであります。

要するに、生態系について理解することは非常に難しいし、しかもその「難しさ」すら感じることができない人達が世の中に沢山いるという事なのです。なおかつ、どうやらそれはいわゆる「豊かな自然に触れる」という体験だけで、解決ることはできなさそうなのです。


未だに、米づくりに、ジャンボタニシ除草を行っている農家の方々。

ニジマスに対してあまりにも楽観的すぎる釣り関係者の方々。釣り関係者の方々については、ブラックバスとブルーギルを日本中に広めた犯人だという説も有力です。ここで考えなければいけないことは、農家の人や釣り関係者の人は「豊かな自然に触れる」という体験の面では途轍もない蓄積があり、魚の種類の知識や、現場の知識なども膨大なものであるということです。


しかしながら、彼らフィールドワークの専門家が「このくらいは大丈夫」だと感じていたとしても、それはおそらく正しい知識や判断ではないでしょう。中には生態学の知識を持った釣りマニアもいるでしょうから、彼らを十把一絡げにしてはいけません。ただ、少なくとも生態系に対する正しい知識というものはフィールドワークだけでは絶対に身につかないと考えて良いでしょう。

ちょっと話は逸れますが。だからこそ、田んぼと里山のような環境が長い年月にわたってコントロールされてきたという事実に対して、我々は畏敬の念を感じるのではないでしょうか。


さて、問題は生態系を理解することの難しさです。

これに対し、我々は、ミニ地球こそが、生態系そのものを実感できる唯一教材と言えるのではないか、的な結論に到達しました。

ミニ地球を作ることで、人は生態系を作ることができます。

うまくセットすればエビが長生きしたり、欲張って生き物を入れ過ぎると、ある日突然、中の生き物が全滅する様を見ることもできます。上手に管理して長持ちさせるという経験をすることもできるし、温度管理をミスったり、暗いところに置いておいて酸欠が発生するということも経験することが可能です。


実際の生態系ではこうはいきません。ちょっと外来種を放してみようとか、この生態系をクラッシュさせてみようなどということは許されないからです。また、これは今まで見落としてきたことですが、「生態系の多様性」という概念は沢山の生態系が存在することを前提としていますが、現実の生態系には明確なあ境界線がなく、どこからどこまでで1つの生態系と呼ぶのかは極めて難しい問題のはずです。ミニ地球は、現実には「地球そのもの」以外には存在しない、はっきり個数が数えられる生態系です。


科学の歴史において、万有引力の実在とか、原子の実在とか、電子の実在とか、そういう実感しにくいものの実在が認められていく過程で、「測定できる」とか「特定の操作に対して予想される反応が返ってくる」というような経験の蓄積は本質的に重要だったのです。


要するに、生態系とか、生物多様性とか、外来種問題に対しては、ミニ地球がその役割を果たしうるのでは? ってことなんです。


前回の配信では、広範な議論からこの結論に至っています。

https://x.com/tannakaken/status/1763519507308708070?s=46&t=R5HeH95dm_EPzoGeHpFOhw

まだ聴いていない方は、この土日にぜひ!


1トン級ミニ地球「バイオキューブ」の

観察•考察シリーズ! 前回はこちら!


そもそもこのブログは何!?

という方は以下の記事からどうじょ!


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