STADIUM TOUR 2016“BFLY”』
4/10(日)
in 京セラドーム
in 京セラドーム
私が、バンプを始めてライブで見たのは2004年『ユグドラシル』発売当時だった。その次が2008年『orbital period』レコ発ライブ。2016年の今日が3回目になる。随分月日が経ってしまったが、バンドにとっての重要なポイントで、彼らを目撃してこれたと思う。
初のスタジアム・ツアーであり、規模、キャパ共に今までで一番の動員数といえる。最近の彼らの活動の中での地上波TV、紅白への出演等。老若男女分け隔てなく、バンプという存在を知ることが増えたことなども、この集客数でのライブの需要に繋がっていることは確かだ。それは同時に、バンプというポップ・アイコンを求める声が拡散してきたという意味でもある。
ステージのバック・スクリーンに数字が映し出され、カウントダウンが始まり0になった瞬間、暗転。ライブが始まった。「Hello,world」「パレード」などバンプのロックでアッパーな曲がライブを加速させていく。その中で彼らの初期の楽曲も織り交ぜられ。今回のライブがレコ発以上の意味、言うなれば、20周年を記念するものであることを伺わせる。
しかし、ライブの中で転換点になったのは、やはり『Butterflies』からの楽曲で、藤原基央が”ずっと聴いて欲しかった曲”と呟き演奏した「宝石になった日」、MCを挟んでの「流星群」が今のバンプのコアな部分を司っていると改めて感じた。
ライブの中盤で、ステージの反対側にある、約6m×6m四角(多分)の小さなステージが出現し、そこでバンプのアコースティックな楽曲、「孤独な合唱」、「ダンデライオン」が演奏されるという、スタジアムならではの演出もあった。
ライブが佳境に入り、今の彼らが生み出す、エレクトロニカな楽曲「ray」「虹を待つ人」、最後は「butterfly」で最新型のバンプがポップの最高潮を作り出し、本編を終えた。
アンコール前に藤原基央の誕生日の4月12日を前にメンバーがお祝いのケーキと言葉を差し出す。この日のライブが特別なものになりつつあるのが感じられ、
ラストは「天体観測」の合唱で大団円となった。
メンバーがはけていき、藤原基央がひとり残り、先ほどのハッピー・バースデー・トゥー・ユーの感謝を込めて「はじめてのチュウ」が弾き語られた。
その後、再び藤原基央が語り出し、バンプが結成20周年であること、自分が1人で作り出した曲が今は沢山の人に聴かれ、ここまで来ることが出来たことの感謝とこれからもバンプは続いていくという決意表明が言葉にされた。
藤原基央の誕生日に間近ということも相まって、この日のライブのサプライズ感が際立っていた、という印象を受けた。
これからも”ほうき星”を探し続ける。バンプの過去と今が繋がり、未来へと車輪が動き出すような、そんな神秘的なライブだった。