東京大改革3.0とはけったいなり。新自由主義は人類全般を幸福にしない。 | あずき年代記

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都知事出馬の由。

キャッチ・フレーズは、東京大改革3.0。


は?


前回は、東京大改革2.0。

いまだ不可解。

でも2.0ということは、コンピュータ方面からきた用語なんだろう。コンピュータは二進法なんでしょう?


しかるに3.0とは、こはいかに?

ほんとは都知事選V3と言いたいんじゃないの?


だいたい都知事はワイズ・スペンディングだのアウフヘーベンだのといった馴染み薄きカタカナ用語が好きである。


アウフヘーベンは哲学用語。

テーゼ→アンチテーゼ→アウフヘーベン。

つまり相反するふたつの命題を、より高次の段階で統合することだ。熟語にすると、止揚とか揚棄とかになる。弁証法ともいう。


が、容易には実現できない。

「カラマーゾフの兄弟」と「魔の山」が怪物的に膨大なのは複数のテーゼとアンチとが徹頭徹尾、煮え立つようにせめぎあうからである。


世界に眼を転じればEUもまた不穏である。


フランス、ドイツ、イタリア、ポルトガルなどで極右が勢いづいている。


しかし真の敵は、新自由主義なのだ。

富の偏在と安く使える外国人労働者重用によって仕事がなくなるひとが増えるのが新自由主義の本質である。分断と断絶が前提であり、倫理観なんてカケラも存在しない。市場の富のみ実在であり、人間は不在である。


柄谷行人さんがマルクスを新しい角度から読みなおし、日本を含む世界の歴史を説くのは第三次世界大戦の危機を鋭敏に感受しているからである。


新たな世界大戦勃が勃発しても日本がいきなり巻き込まれることはないだろうが、経済は各方面でいま以上に打撃を受け、海外渡航は制限されるようになるだろう。


都知事選による反共キャンペーンが始まっているが、それは新自由主義の仇敵が共産あるいは社会主義的思考だからである。