阪急電車 | 独書感想文

独書感想文

読んだ本をちまちま書いていく、個人的な感想文です。


きっかけは、とある本好きのお姉さんとお話をしていた時、
「有川浩の本が好きなんです。全部読んでます。
とおっしゃっていたので、あ、その作家さんの本は読んだことないなぁ、と思い、手にしました。
あの、図書館戦争とか植物図鑑を書かれている方ですよね。タイトルだけは存じ上げていたのですが…。

この方の、別のお目当ての本がなかったので、さてどうしようと在庫の本のあらすじを読んで、こちらを選びました。

私、こういう、登場人物が同じ空間で、どこか繋がっていて、そしてクルクル回る感じ、好きなんですよねぇ。
この表現、通じるかしら…。
お話は、阪急電車の今津線の、宝塚駅→西宮北口。
折り返して、
西宮北口→宝塚駅
で起きる、各々の登場人物の物語。
ちょっとずつ、どこかで皆がすれ違っていて、色んな角度から重なって…面白いです。
でもなんでしょ、凄い青春。
なんだか、青春物はあまり読んでこなかったので、すごく新鮮というか、むず痒いというか…もう、ね、読んでてテレテレしてしまいます。免疫がない、というのはこういうことを言うんですね…。
もはや今の言葉で言う、リア充です。リア充だらけです。もうどうしたらいいんすか!恥ずかしい!(落ち着け)
自分もこんな青春時代を過ごしたかったなぁ…と遠い目になってしまいました。

一つ一つ、繋がってはいるんですが、各々の短編のようになっておりまして、そこのお話のひとつに出てくる、綺麗なお姉さん、翔子さんと友達になりたいと思ってしまいました。姉御なんですよね。頭が良くて、かっこいい!
あと、お孫ちゃん連れの老婦人に、私も一喝いれて頂きたい。素敵なご婦人なんですよ!
あと、女子大生のミサちゃん。の、他人に迷惑をかける人たちへの、恥ずかしくないの?今まで注意してくれる人いなかったんだね。可哀想。
という考え方に、ひたすら共感。私も常々思っています。

登場する女の子達は皆素直で可愛くてキラキラしていて、これはもう見習わなければいけませんね…。
お話はとても面白かったのですが、別次元で、少し凹んでしまったり。。。
しかし、そうやって考えてしまうほど、皆さん生き生きしていて、リアリティがあって、お話に引き込まれ、一気に読み終わってしまいました。
電車でスマホいじったり寝ていたりしなければ、もしかしたらこんな色んな人達との出会いがあるかもしれない。なんて考えてしまいました。