黒目川(15) 新座観音付近~保谷志木線周辺の小水路 | 西東京水路跡散歩

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2019/9/26開設

黒目川(15) 新座観音付近~保谷志木線周辺の小水路

 

 

 

道場二丁目にて分岐した水路のうち中沢川方面へ向かう水路は、産業道路を越え有名な新座観音の脇を通り

法臺寺の淵を回り、現在の新座料金所がある一帯を巡った後に保谷志木線を抜けて中沢川へと至った

水路はある程度残っているが、開発整備されて随分経ったため通して流路を追うことは難しい

 

写真1 新座観音付近より現れる水路敷

 

黒目川右岸水路の前回扱った分水とは逆に、東側へ向かう水路を追ってきたが、道路転用されているため

水路敷が姿を現すのは産業道路を渡り新座観音の近くになってからである

水路敷は新座観音と自衛隊の宿舎の間を抜けていき、この一帯の地名の由来となった法臺寺(道場)の脇に出る

また、写真の交差点を左に分かれる分水も存在し、その分水は旧黒目川へ接続されていた

 

写真2 写真1の左手側

 

遠目で見ると道路が途切れコンクリート壁が見えたので、今でも開渠が残っているのかも思ったが

埋め立てられた水路敷であった

写真奥に見える白いフェンス辺りに旧黒目川の流路があった

 

写真3 法臺寺裏手の水路敷

 

正面の竹林は法臺寺裏手のもので、水路敷は竹林内を進んでこの場所に出るようだ

竹林内は水路がそのまま残っている可能性がある

奥のフェンスに2枚だけ高い場所がありここが水路敷と思われるが、そこから手前側に延びていたはずの水路は消滅している

 

写真4 法臺寺北側から延びる分水跡

 

法臺寺以東の水路網は複雑で説明するのが難しいので水路図を見てください

こちらは法臺寺北側の現在、新座観音参詣者用駐車場になっている場所から延びる水路敷だが

この水路もさらに3系統に分かれ、別水路との離合を繰り返す

 

写真5 道場一丁目児童遊園前の水路

 

この近辺できちんとした水路が残っているのが2系統あり、そのうち一本はこの道場一丁目児童遊園前の水路だ

この水路は写真3の法臺寺からの水路で、この先から突然暗渠水路として始まり手前側に流れる

 

写真6 関越自動車道にぶつかり消える暗渠

 

水路として追える距離は100mほどなので、いずれ道路転用されて消滅してしまうだろう

関越自動車道建設前は当然先まで続いていて、保谷志木線を越え新座市立第三中学校付近でた水路と合流し中沢川へ向かったようだ

現在は関越道反対側に水路痕跡は無い

 

写真7 遊水池脇より始まる水路

 

写真5の水路のやや北側、住宅街の中にある遊水池の脇よりもう1系統の水路が始まっている

元々は写真4の水路の分水の1つだが、こちらの方が大きいため排水路として拡大されたのだろう

こちらの水路も新座料金所の西側までは追うことができる

 

写真8 佐川急便営業所に残る水路

 

先ほどの2本の水路は、関越道北側に出ると水路敷が殆ど残っていないが、水路の流路の一部が料金所東側の佐川急便営業所

敷地沿いに残されている

畑を挟んでいるため近くで見る事はできないが、畑沿いの道から望遠で撮影して辛うじてコンクリート水路の一部を確認できた

この先保谷志木線沿いや、さらに東へ続く水路へ別れていたが、ここが現在痕跡が残る最後の地点と思われる

 

 

写真9 旧流路と思われる場所

 

写真6の際、南側の水路は新座料金所東側に出ると痕跡は無いといったが、はっきりとした後は無いが流路と思われる場所は存在する

写真左側、新座料金所方面より細い農道が通っており、その延長線上の保谷志木線には写真右のような水路幅の空間が開いている

しかしながら保谷志木線より東側には僅かな痕跡しか残っていないため、本当にここが流路だったかは定かではない

いずれにせよ、この先2本の水路とも現在の新座市立第三中学校付近で合流して、中沢川・黒目川へと流れていたようだ

 

長くなった黒目川と周辺水路の話も次回で終わりです

最後は馬喰橋から妙音沢までの黒目川本流を追って中流域の締めとしたいと思います

 

次回更新 10/30予定