黒目川(14) 馬喰橋から黒目川右岸分水へ
馬喰橋を越えた黒目川は右岸から大きな分水が分かれていました
分かれた後再合流地点は現在の新座料金所の手前側で
その間、本流と分水とは最大100m程離れる事になり、大きな水田地帯を形成していたようです
現在でもその土地は宅地化されていない場所も多く、畑や公園となっており多くの枝水路跡が通路となり利用されている
写真1 馬喰橋手前の旧黒目川跡
あと50m程で馬喰い橋という場所にも右岸側に旧黒目川跡が残っていた
70年程前までは馬喰橋の袂で右岸側に分水がされていたが、改修により黒目川流路が変わったので
現在分水跡を確認できるのは50m程北側になった
写真2 黒目川と右岸分水跡
本流に対し右岸方向斜めに畑が広がっている
かつては住宅と畑の境目辺りに右岸水路が流れていて、本流との間は大きな田畑になっていて
分かれた水路も広大な田畑を維持するため、小さな河川並みの水量はあったようだ
写真3 右岸分水跡
今となっては黒目川近くからは旧右岸分水の様子はわかりにくいですが、少し先から望遠で撮影すると
このように旧右岸分水路の窪地の様子を確認することができる
ここで黒目川側から離れてこの分水跡を追ってみたい
写真4 右岸分水跡2
右岸分水跡をそのまま追うことはできないので、新座市立中央公民館側より迂回すると
旧流路は道に転用されていた
道路側ではなく、右手側の舗装路が旧河道跡ではないかと考えている
写真5 右岸分水跡より見た黒目川方面
左側の駐車場に沿って湾曲している道も旧黒目川とを結ぶ連絡水路跡と考えられ
水路図では水路の確率が高いもののみ載せているが、実際はその倍以上の枝水路がこの辺りにはあったと思われる
現在の黒目川は、写真奥の一段高い崖の麓を流れている
さて、この先右岸水路は大きく2つのルートに分かれることになる、1つは徐々に北へ進路を変え
産業道路付近を通り黒目川に合流するルートと
さらに右手へ外れ、右岸水路として最終的に中沢川まで追う事ができるルートだ
まずは、産業道路方面へ向かうルートを追ってみたい
写真6 水路分岐点跡
黒目川右岸分水はこの場所で二手に分かれていた
真っすぐ向かう黒目川方面ルートと、右手に向かう中沢川方面へ向かうルートだ
黒目川ルートはこの車の跡がある場所ではなく、住宅沿いに沿って続く茂みがそうだと思われる
100m程茂みを辿ると水路跡が現れるようだが、勝手に畑に入るわけにはいかないので断念
尚、左奥から続く住宅地の境にも旧水路跡があり、時代により途中で交差もしくは合流していたようだ
写真7 住宅街の水路
畑を越え住宅街に入ると暗渠水路となって姿を現す
現在の暗渠水路は、産業道路の南側を並走し黒目川に至るが
元々は先ほどの畑を直進して、産業道路まで出た後黒目川に合流していた
恐らくこの辺りの住宅街を作った際、排水用水路として活用するため流路変更したのではないか
畑側の流路が消滅しているのに、住宅地側が健在なのはその為と思われる
写真8 産業道路側へ続く水路の名残
産業道路側へ水路が抜けていた頃の名残が駐車場の出入り口に残されていた
推定流路はこの駐車場と手前の住宅の境にあるのだが、駐車場の出入口にコンクリート製の橋の跡が残されている
写真奥に左右に延びる通りが産業道路
写真9 産業道路傍を通る水路の終端
住宅街を抜ける現在の暗渠水路は、人の通行ができないので迂回して終端に向かうことになる
黒目川の産業道路に架かる堀ノ内橋西側に現在の水路終端がある
写真10 堀ノ内橋から撮った水路終端
黒目川に排水口があり僅かに水の排出が確認できる
写真11 堀ノ内橋の下 黒目川北岸の排水溝
南側の水路流入口の何倍もある排水口が北側の橋の袂に見えた
雨水幹線のようだが、産業道路下を通っているのだろうか
次回は写真6で東へ向かう水路跡を追ってみたいと思います
次回更新 10/23予定