太郎平-雲ノ平-烏帽子 2014年8月
太郎平-雲ノ平-水晶小屋-烏帽子小屋 8月1日夜-5日 5人雲ノ平の希望はかなり前からあったが、なかなか行かれずにいた。昨年黒部五郎を歩いたので、今年こそと実現させた。百名山の鷲羽、水晶、裏銀座も歩きたいとの希望から、折立から入って高瀬ダムに下るコースになった。 8月1日夜-2日 薬師峠まで八重洲南口に全員が早めに集合して、順調な出発だ。富山駅から予約しておいたジャンボタクシーで折立に向かう。タクシーの車窓からは剣岳や大日岳、薬師岳の山並が朝の空に薄黒い姿で見えていた。折立にはマイカーが沢山駐車している。ストレッチをして登山開始、沢山のパーティーと抜いたり、抜かれたりの行動になる。約1,870mの三角点に来ると樹林帯を抜けて、薬師への広い斜面が広がる。ミズバショウの大きな葉のある鞍部へ一端下って、登り返せば石畳のように整備された例の登山道になる。整備されてから長くなるので階段にした木が朽ちていたりする。暫く登ると有峰ダムの湖面が見えるようになる。左手遠くに剣岳も三角錐の姿を見せている。キンコウカで黄色い草原、時にニッコウキスゲを見ながら行く。石畳の道が途切れたり、なだらかになったりを繰り返して五光石に着く。この辺りは左手に薬師岳の大きな山容が望めて、ベンチがあって休憩に良い所だ。 もう太郎平までは1時間ほど、チングルマの群落が綺麗だった。小屋近くにコバイケイソウがあるが去年とは違い数株が咲いているだけだった。太郎平では薬師,水晶,ワリモ,三俣蓮華,黒部五郎,北ノ俣と山は全部見えていた。太郎平からテント場の薬師峠に行く道からは槍ヶ岳が見える所があり、今年も穂先の尖がりを見せてくれた。テント場は相変わらず良い所が無くて、前回より水場から遠い所に張った。早く到着したが、薬師岳には去年登ったので、誰も登る気は無くて、昼寝をしたり、花を見に行ったりして、のんびりと過ごした。 8月3日 薬師峠から雲ノ平まで 雲ノ平までなので去年より少し遅く出発。それでも周りは薄暗くて富山?の夜景が綺麗に見えていた。太郎平から薬師沢へ下るが水晶岳やワリモ岳、三俣蓮華などが朝焼けの空に黒々を聳えている。今日一日晴れが続くことを期待しながら下った。ちょうど1時間で薬師沢に着いて一息入れる。ここからは沢沿いの下りだけかと言うと、時に梯子がある高巻があったりするのだ。それでも湿原や草原があったりして楽しい行程で薬師沢小屋に至る。 薬師小屋の前はこれから出発する人達で込んでいて、バラバラになって長めの休憩を取った(トイレは靴を脱いで小屋の中です)。赤いペンキの吊り橋で黒部川を渡ると、梯子を下って、登って、少し行くと雲ノ平への急な登りとなる。小屋1,920mから雲ノ平の端2,400mまで標高差500mなのだが、滑り易い岩だらけの難路だ。途中で振り返ると太郎平の小屋が見えたりするが、展望など考えもせずにひたすら登った。登り切ったらホッとして小広い所の木道に座って休んだ。 そこからは主に木道だが、急な登りは無くなったが暫くは岩のある所があり楽ではない。アラスカ庭園辺りからは楽になって右手遠くに黒部五郎の小屋が見えたりして、雲ノ平の台地を感じ取れるようになる。しかし黒部五郎岳や薬師岳、水晶岳は雲の中だった。アラスカ庭園から日本庭園と続き、岩と這い松、チングルマの庭園歩きになるが池塘は少ない。夫々に花を写したり、景色を写したりしながら行く。雲ノ平小屋に寄って、ビールを仕入れてキャンプ場に向かった。テントは意外に少なくて、15張りくらいだった。天気は曇りでガスが流れる時がある状態だがスイス庭園に散策に出掛けた。庭園の端からは高天原と小屋が見えた。目の前には赤牛の山塊は見えたが残念ながら水晶岳は雲の中だった。それでも遠くに残雪のある五色ヶ原が見えた。雲ノ平には色んな花が咲いていた。クロユリ、キバナシャクナゲ、シナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、アオノツガザクラ、イワカガミ、ミネズオウ、ムシトリスミレ、コバイケイソウ、ミヤマキンバイなど。 8月4日 雲ノ平から野口五郎小屋 出発する時にはガスが流れる程度だったがスイス庭園辺りになって本降りになって、急遽雨具を着けた。祖父ヶ岳へは現在は巻いて行くが。これが意外に大きく巻いて行くのと、残雪の所で道が途切れたので確認で時間を要した。結局道なりで正解だったが、もう少し早い時期だと雪面のトラバースになりそうだった。祖父ヶ岳の山頂は風も強くて早々に先に向かう。岩苔乗越で休憩後、ワリモ分岐へ着いたが風雨が強いので鷲羽岳に寄るのをやめて水晶小屋へ向かった。その水晶小屋で30分ほど休憩させてもらったが風雨の状態に変わりが無いので、水晶岳も諦めて野口五郎へ向かう。裏銀座は野口五郎など広大な稜線を行く印象があるが、岩場や岩の積み重なった稜線を行くことも多い。風雨に曝されての行動だったがほぼ予定の時間で小屋に着いた。この日は雨天で写真を撮らなかった。花が沢山咲いていたのに。 8月5日 烏帽子小屋を経て高瀬ダムへ 今朝も雨具を着けての出発。稜線はよろけてしまうほど風が強い中を行く。途中で日の出の時間になったら雲が薄くなって太陽がぼんやりと見えた。今回初めて見た日の出だった。暫くは岩の積み重なった所を行くが、昨日ほどには岩のある所は無い。徐々にガスも薄れて、風も少し弱くなって来て、時に餓鬼岳の唐沢岳が大きく見えたりするようになった。三ツ岳が近くなった辺りからコマクサが見られるようになって、三ツ岳の下りまで楽しませて貰った。三ツ岳の山頂は巻いて、お花畑を行ったら残雪があり、下の斜面にはシナノキンバイが沢山咲いていた。 巻終わった所で、逆コースの人からライチョウが居るとのことで、親と雛が3羽見えたので写真を撮りに行った。天気が曇りだったので良くは撮れていませんね。三ツ岳の下りで烏帽子岳が時折姿を見せるようになる。縦走最後にプレゼントしてくれたみたいでした。烏帽子小屋ででは「風が強いので烏帽子岳は登らないで」と言われたし、もう登る気も無くしていたので、白色のコマクサと沢山あるイワギキョウを見たりして、ゆっくり休憩した。小屋からはブナ立て尾根を下るだけ。時折ある花を愛でながら、時々登って来る登山者と声を交わしながらである。ダムの河原に下り着き、白い砂の道を行き、トンネルを抜ければダムである。そこにはタクシーが客待ちしていて、薬師の湯まで一気に運んでくれた。帰りは唯一、信濃大町を通る特急を利用することにしたので、のんびりと過ごした。勿論、下山祝いもしてね。 *水晶小屋は休憩料無し。小屋に寄る登山者への配慮を嬉しく感じた。・・・タイム8/1:八重洲南口22:40-8/2富山駅5:50/6:00-折立7:25/7:35-三角点9:25-五光石10:50-太郎平11:45- 薬師峠12:058/3薬師峠4:05-太郎平4:30-薬師沢5:25-薬師沢小屋7:00/7:20-2400m点9:25-雲ノ平小屋11:05- テント場11:408/4テント場3:30-祖父岳5:30-岩苔乗越6:15-ワリモ分岐6:45-水晶小屋7:40/8:05-野口五郎小屋11:508/5野口五郎小屋4:30-烏帽子小屋7:45/8:05-三角点9:05-登山口11:05-高瀬ダム11:40- 薬師の湯11:15/14:20-信濃大町駅14:40/15:05-八王子18:15・・・費用八重洲南口-富山7,550 富山-折立21,900 高瀬ダム-薬師の湯6,600 薬師の湯-信濃大町駅2,880 薬師の湯500(割引券利用) テント場(薬師峠700 雲ノ平800) 野口五郎小屋(素泊)6,000