これまでにも記してきましたが、当方、都合がつけば、縁ある岩手県沿岸部に災害ボランティアをしに行くという意思があり、14日、岩手県陸前高田市へ行ってきました。

当方の岩手県沿岸部との縁と、これまでの災害ボランティアについては下記リンクで。
室井昌也 =できることをこれからもずっと= 
 時間がある時は、縁ある岩手県へ災害ボランティアに行っています

以下、韓国球界に関する有益な情報はありません。

以前、災害ボランティアの度にお世話になっていた、日帰りボランティアバス。その本数が以前より少なくなってきたので、なかなか足を運ぶことができませんでしたが、今回、北上市社会福祉協議会災害復興支援ボランティアセンターさんのバスにお世話になり、陸前高田市へおじゃましてきました。

陸前高田へは今年の正月以来。
新年。数か月ぶりに岩手県大船渡市、陸前高田市へ(1月2日のブログ)
今回、街の様子を見て以前とは印象が異なっていました。それは津波の被害を受け、更地のようになってしまったところに、たくさんの草が茂っていたことでした。
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もし、この場所に津波が来たことや、昨年3月以前の姿を知らない人が見たら、「元々、空き地だった」と勘違いしてしまう程です(当然、違います)。

東京の臨海副都心には同様に草で覆われた空き地がかなりありますが、それに近しい光景です。草は高いもので人の背丈程に達するものもあり、自然の強さを感じます。

その草が茂っている姿、言い換えるならば、大きな被害を受けた陸前高田が、前に進んでいることを表している証でもあります。

というのも、他の地域では津波によって被害を受けた建物の土台、基礎の部分が残っていますが、陸前高田の市街地にはそれがありません。既に土地所有などの調査が終えていることを表しているのではないかと思います。

そして竹駒地区に商店も並び始めました。
陸前高田未来商店街

地元の方々のご苦労は続いているでしょうが、確実に前進していることが見受けられます。

季節は秋。東北の秋と言えば、収穫前のお米、稲が鮮やかな黄金色を放ちます。
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移動のバス車中から

かつて、初めて奥さんの実家に行き、結婚の申し込みをした時、黄金色のじゅうたんを見て、
「空と山と稲穂のコントラストがきれいですね~」と言ったら、「ウチらにとっては当たり前の風景だから、コントラストなんて洒落たこと言う方する人はいねぇ」と言われちゃいました(「いねぇ」の部分を意識して読むとより東北っぽい味わいが出ます)。
確かにそうですね。しかし東京者にとってはその美しさとお米のありがたさを感じる、特別な色合いです。

そんな秋、なのですが、太陽はまぶしく、気温は連日30度を超えまだまだ夏、そんな風に思わせる陽気でした。
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今回、同じバスに乗車した18人の任務は、以前、クリニックがあった敷地に、みなさんが憩えるあずまやと花壇を作るということで、そのための草刈りでした。
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あずまやを作る皆さん。最後は竹で屋根を組むそうです。

草刈りですが、我々の他、盛岡の高校生たちなどのマンパワーで、
ビフォー
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アフターです。
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熱中症に注意しながら30分ごとに休憩、水分を取り、10時からお昼を挟んで14時半まで作業を行いました。

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こんな感じで茂ってます。

現地でマッチングなどを行っている陸前高田市災害ボランティアセンターによると、この日で活動をした人が述べ12万人とのこと。当方もその中の2人です。14日は連休前ということもあってか、約500人の参加があったそうです。

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もう一度ビフォー
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アフター

以前に比べ、ボランティアのニーズは変わってきています。震災当初の家屋、家財(いわゆる瓦礫)の撤去、泥だしなどではなく、業者や専門職の人に頼むほどではないけど、人手があれば解決できるといったものが多くなっているようです。

今回の草刈りや、その横で行われていたあずまやの組み立てなどは、プロの手にかかれば、専用の機器やノウハウで少人数、短時間で出来るのでしょうが、そこまでではない案件を手掛けるのがボランティアの役割です。

今回参加された方の中で、ボランティア経験の豊富な方は、「もっとバリバリ働きたい」と言っていましたが、当方のこれまでのわずかな災害ボランティア経験の中で、教えてもらった教訓に「もの足りないくらいがちょうどいい」というのがあります。

実際の活動内容としては決して大きなものではないかもしれませんが、今回も「もの足りないくらいがちょうどいい」ものでした。でも猛烈な暑さで汗だらだらでしたけどね。

当方としてはこれからも、震災で大きな被害を受けた岩手県沿岸部のことを忘れないこと、災害ボランティアを続けること、そして、自らの立場を生かして伝えることが自分のすべきこと、できることだと考えています。

当方、現地に高い頻度で足を運んではいませんが、一応このブログ、日に5ケタ、時には6ケタとか、少なくない人の目に触れることがあるようなので、時折こうやって記すことは無駄ではないでしょう。きっと。

ということでまた機会があれば訪れ、記す予定です。
 

室井昌也  ボクとあなたの好奇心」(沖縄・FMコザ)毎週水曜日22時30分から

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