築地銀だこを見直した日 | コン美味食文化論

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いけずな京女が、コンビニエンスに現代ニッポンの食文化を探求中。食のクロスロードを縦横無尽に放浪してます。


コン美味食文化論-店頭


 一番最初に「築地銀だこ」の名を耳にしたとき、「けっ」と思いました正直な話。
 たこ焼は大阪で食べてなんぼ、お江戸の人がどんだけできんのかねー。
 しかもチェーン店?あーやだやだ。どうせコスト優先で大したことないんちゃうの?


 …ネットで文字にすると、極悪非道な発言ですな(;´∀`)ゞ


 何しろ私、心が狭い人ですからー(←と、心にもない自分批判をするのが京都人のいやらしいところ)

 で、試しに食べてみようとすら思わず、今に至る。
 いや、当時は私も若かったのよ~。(今は、食べずに悪口を言うのは卑怯者と心得ております)
 それに実際、京都にも長く続く美味しいたこ焼屋さんがありますから、“スーパーに入ってるちぇん店のたこ焼”で買う必要性を感じませんでした。


コン美味食文化論-ポスター


 ところが先日、創業者の起業時のエピソードを知る機会がありました。
 人が美味しいものを食べて、ホッとした表情でくつろぐ、幼少の思い出。起業の目的として、その喜びの瞬間を見たかったこと。
 「人を幸せにするのは、たこ焼!」と心に決めてから、日本全国のたこ焼を食べ歩いたこと。
 そのとき、「たこ」のいろはを教えてくれた築地の魚河岸の社長がいたこと。
 社長への感謝の気持ちと、築地の活気に負けないくらい元気なお店にしたい、との願いを込めて「築地銀だこ」と名づけたこと…。


 ええ話やないですか(゜ーÅ) ホロリ


 私はこういうエピソードが、大好きだっ(≧◇≦)


 つーわけで、最寄の「築地銀だこ」へ出かけていきました。
 直情径行という点では、ちーとも成長してないわな、私。


コン美味食文化論-たこやき1


 まずは基本中の基本、普通の「たこ焼」です。

 おお、大阪のたこ焼のセオリー通り「外はカリッ、中はとろり」と焼けているではありませんか。
 中の生地に火が通り過ぎてかたまったり、逆に生っぽくなってはいけないわけですが、心配なし。


コン美味食文化論-たこやき2



 なんでも、鉄板は熱の通りにすぐれた岩手県南部鉄を使用し、焼く人が焼きやすく、そして油をほどよくしみ込ませてカリッと焼き上がるようにと、細部に工夫したオリジナルだそうです。


コン美味食文化論-でみたこ4



 生地はしっかりだしがきいていて、ソースなしでも食べられるこれも合格。
 たこは、最も美味しいとされる真だこを「独自の手法で塩揉みし、一つひとつ丁寧に手切りしたものを自社の加工工場でたこ焼に最も適した状態にゆで上げ」(HP「No.1のこだわり」より)、各店舗に供給しているとあります。
 プリプリして、たこ特有の淡白な旨みもありますね。


 ちゃんと美味しいたこ焼、やったんや。


 これまでのご無礼、すみませんでしたm(_ _;;m 平謝り


コン美味食文化論-でみたこ1


 お詫びのシルシに、この季節限定メニューをご紹介しておきましょう。
 「とろ~りデミたま」です。
 

コン美味食文化論-でみたこ2



 八丁味噌を隠し味にした和風デミグラスソースと、ふんわりとろとろの半熟スクランブルドエッグが斬新。
 ソースは濃厚で甘いのかと思ったら意外に酸味があり、たまごがそれをやわらげて、たこ焼と調和するようにできています。


コン美味食文化論-でみたこ3



 後味もくどくなく、さっぱり。
 まあお子様向けで、チューネンはたくさんは食べられませんが(そらやっぱり、普通のたこ焼が一番美味しいですわね)、これはこれで“有り”だと思いました。

 私は、お客さんが喜んでいる姿を思い浮かべると、
 幸せで幸せでしょうがない。
 
 創業者・代表取締役 佐瀬守男氏のことばに嘘偽りがないことは、納得できました。



コン美味食文化論-たこやき3


 またそのうち「築地銀だこ」に寄せてもらいます。(←京都人の「また」とか「そのうち」は「次は無い」という意味ですが、これは嘘ではありません)


※こちらもご覧ください
 いけずな京女のジコチュウな日々を綴る
 「いけずな京女のwagamama日記」
 本日は「中間報告」?