日本のごまぞうを応援したい、のは山々なれど(悩) | コン美味食文化論

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いけずな京女が、コンビニエンスに現代ニッポンの食文化を探求中。食のクロスロードを縦横無尽に放浪してます。


コン美味食文化論-いりごま2


 このブログでも何回も言うてますわね。
 ワタクシ、ごまフリークです。
 家には各種「すりごま」「煎りごま」「ごま油」「ごまダレ」「ごまドレッシング」「ごま菓子」等が途絶えたことがありません。
 そして、あらゆる料理にごまをふりかけてしまいます。そやかて、好きやねんもん。


 ところで現在、ごまの国内自給率は0.1%しかありません。
 機械化が困難で収益の上がらない作物の最たるものが実は、ごま。
 収穫には細かい手作業が必要な上、収穫期は短く作業が集中するので、栽培農家の苦労は並大抵ではありません。
 このため、高度経済成長期にごまの国内栽培は激減してしまいました。
 
 そんな国内産ごまの衰退に心を痛めた人々が、創り出したごまがあります。
 それが「品種登録ごま ごまぞう」
 2002年、ごまとして日本で初めて品種登録の出願受理(登録は2006年)されました。(ネーミングのセンスはなんとも…)
 そしてこの「ごまぞう」を、焼肉のたれでおなじみエバラ食品が製品化したのであります。


 ごまぞうは、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構で開発された、品種登録ごまです。
 エバラ食品は「ごまぞう」に対する熱い想いを共にした方々とともに、「ごまぞう」を活用した商品作りへと取り組んでいます。


コン美味食文化論-いりごま1


 ひとつは、「日本のごまぞう 粗切りいりごま」


 国産の「ごまぞう」を丹念に煎りあげ、
 粗切り製法にすることでごま粒食感を残しつつ、
 芳醇な香りを引き出しました。
 濃厚でコクのある「ごまぞう」の風味が
 色々なお料理の味わいをより一層引き立てます。
 サラダや汁もの、混ぜご飯や炒め物などに
 そのままふりかけてお楽しみください。


 ごまに含まれるリグナン(セサミンもリグナンの一種)という成分は抗酸化作用にすぐれ、健康食品の原料としても着目されつつあります。
 そこで、国産ごま品種の開発に当たってはリグナンの含有量を高めることに重点がおかれました。
 (独)農研機構作物研究所では、リグナンを多く含む中国南部原産のごまと、収量が多く国内での栽培に適したペルー原産の白ごま系統の品種を交配して「ごまぞう」を開発。


 さらに2007年、寒冷地での栽培に適した黒ごま新品種「ごまえもん」と、2週間早く収穫できる白ごま新品種「ごまひめ」が開発され、現在試験栽培が行われています。(ネーミング…)


コン美味食文化論-ドレッシング


 もうひとつは、「日本のごまぞう 焙煎胡麻ドレッシング」


 国産「ごまぞう」の芳醇な香りを包み込んだ、
 コクとキレのあるまろやかな味わいです。
 温野菜や冷しゃぶサラダ、フライなど色々なお料理で
 「ごまぞう」の美味しさをお楽しみください。


 エバラ製品の原料となる「ごまぞう」を栽培されているのは、茨城県在住の和泉田(いずみだ)利治さんと息子さんのお二人。
 自ら機械を考案するなど作業の効率化を図り、ごまの栽培でも収益が上がることを実証しようとされているそうです。
 そうすればごまの栽培に関心を持つ農家が増え、国産ごまの復興につながるはずであると。


 つまり、消費者としてごまの自給率向上を願うのなら、「日本のごまぞう」製品をどんどん買って生産者を応援せねばなりません。


コン美味食文化論-しめさば


 生ずし(きずし=〆鯖)のごま醤油和え。
 煎り加減はよろしいんではないでしょうか、香ばしくて、鯖のクセは包み込み旨みは引き立ててくれます。
 粗切りなのでプチプチした食感も楽しめます。
 ただねえ…「芳醇な香り」かというと脳内が疑問符で満たされるのであった。
 むしろ上品で穏やかな、敢えて表現するなら「和」の香り。


コン美味食文化論-サラダ


 ならばと、生野菜にドレッシングをかけて味をみてみる。
 コクはないのにキレがある、すなわち酸味が強い。
 ごまの風味がりんご酢に負けちゃってるのかなあ、ここは純米酢でいいような気がするのだ。


コン美味食文化論-ビーンズ


 あ、なんか凄いビジュアルになっちゃった(; ̄O ̄)ミックスビーンズにダブルごま。
 誤解なきよう、美味しくない、わけではないんですよ。
 ただ、「もっと美味しい」「もっと濃厚でコク」と思えるいりごまやごまドレッシングが私にはあるので。
 国産ごまだからといって無条件に褒め称えることは、できません、“消費者”ですから。
 同情心や責任感で買うわけにはいきません、“商品”ですから。
 もちろん自分にとって価値あるもの、美味しいと思えるものを買い支えることには、やぶさかではありません。
 
 だいたいやねえ、リグナンの含有量が消費者にとって直接どやっちゅうんでしょうか。
 ごまなんて一度に大量摂取できるもんでもなし、それなら健康食品に活用すればよいのでは?
 食べ物としての美味しさをまず第一に、品種開発してほしいもんだと思いました。

 そして製品化される際は、気合いを入れて「普通に美味しいもん」にとどまらず「際だって美味しいもん」にしてほしいんですよね。


 くどいようですがどちらの製品も普通に美味しいです、私がこればっかり買いたくないだけ、うう。


〈エバラ食品工業 日本のごまぞう 粗切りいりごま〉
内容量:35g
原材料:ごま(国産)


〈エバラ食品工業 焙煎胡麻ドレッシング〉
内容量:160ml
原材料:食用植物油脂、醤油、砂糖、りんご酢、ごま、卵黄、食塩、椎茸エキス、増粘剤(キサンタンガム)、(原材料の一部に小麦、大豆を含む)



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