御食国(みけつくに)。
日本の古代から平安時代まで、皇室・朝廷に海水産物を中心とした御食料(穀類以外の副食物)を送り届けたとされている国をこう呼びます。
現在最も有力とされているのが、若狭国(わかさのくに=福井県南部)・志摩国(しまのくに=三重県東部の志摩半島)・淡路国(あわじのくに=兵庫県の淡路島・沼島など)です。
そのひとつ、若狭国の中心都市・小浜市を訪問しました。
「延喜式」によると、若狭国は10日毎に「雑魚」、節日ごとに「雑鮮味物」、さらに年に一度「生鮭、ワカメ、モズク、ワサビ」を御贄として納めることが定められています。
その豊かな恵みは今、有難いことに庶民のワタクシタチにも分け与えられます。
毎年この時期に開催される食のイベント、「OBAMA食のまつり」。
まずは、「小浜ラーメン」からいってみよっ!
「小浜ラーメン」はもともと個店名で、厳密にいえばB級ご当地グルメではありません。ただ、この地域ならではのラーメンではあります。
ラーメンのジャンル?で言えば“鶏ガラ+魚介系だし”でやや太めのちょい縮れ麺。見た目は平凡。
…が!だしに使われているのは日本海でとれた新鮮なお魚、ここが違う。
恐らくは鯖(焼き干しか鯖節?)も入っていると思われます。
生ぐさくは全くなくお魚の旨みがガツン!ときいたところに、ほんのり玉ねぎの甘み。これが平凡を非凡に変える秘密兵器。
江戸や尾張からやって来た私のお仲間たちはこの「旨み濃厚なのにあっさりな小浜ラーメン」がたいそうお気に入りで、2日連続食べてた机さんも…。
そして、小浜ラーメンのブースで販売していたのは「トルコ風サバサンド」です。
実はですね知る人ぞ知る、トルコ共和国には「サバサンド」あるいは「サバパン」という名の料理があるのです!
「サバサンド」で検索するとたくさん出てきますよ。
おおむね「フランスパンに焼いたor揚げた鯖を挟み、お好みでオニオンスライス、塩、レモン汁などを足して食べる」というもの。
なんでも、ウスクムル・サンドヴィチというトルコ語の料理名はあるのですが、日本人観光客に人気なのでいつしか「サバサンド」の名が定着したとか。
そこの、「トルコのサバサンド」を参考に小浜市民が作っちゃった(笑)のが、「トルコ風サバサンド」です。
先日、太ったオオカミさんも記事をアップされています。(こちら
をご覧ください)
サバは、カレー味のムニエルになってました。
トーストした食パンにムニエルと新鮮野菜をサンドし、ピリッと辛いソースで全体の味を引き締めています。
鯖のムニエル、うまうまっ!
シャキシャキ野菜との取り合わせは悪くないけど…L氏とYちゃんに同意を求める、「ちょっといろいろ入れすぎ?」
「うん、ちょっと入れすぎ」「玉ねぎだけでいいかも」
とゆことで、次回はできればオニオンスライスだけでシンプルにお願いします。でもサバサンドそのものは大正解!
「小浜モノづくり合衆国」のブースでは、「地野菜 小浜カレー」が販売されていました。
「小浜モノづくり合衆国」とは…調べてもわからん。
小浜の隠れた宝物=農水産物を使ったメニュー開発を行っている集団らしいということのみ。
「地野菜 小浜カレー」そのものは、地元の野菜がトッピングされている、だけ?
カレーそのものは平凡な味でして…。
と思ったら、この赤い粒粒が混じったオレンジ色のペーストが曲者!
なめてみれば最初「ん?甘い、みかんの味だ」
次の瞬間「か、辛いっ!!」
Yちゃんが聞いてきてくれたところによれば、これは「かんなんば」なる辛味調味料。
「かん」は柑橘類の柑、「なんば」は唐辛子のことで、夏みかんのペーストと唐辛子をブレンドしたものだそうです。
近いものとして、柚子こしょう、あれの甘酸っぱくて辛いヴァージョンを想像してださい。(難しいな…)
要するにこれをカレーに混ぜると、辛みが格段に高まる、という仕掛けでした。
「かんなんば」に使用されているのは、おおい大島(おおい町の大島半島)で栽培された夏みかん。
いずれ商品化されるそうですが、この日は容器が間に合わなかったとのことで、残念ながら「かんなんば」のみの販売はありませんでした。次の機会を待ちましょう。
このほか、会場では「若狭牛の串カツ」「浜焼鯖バラちらし寿司」「荘園おろしそば」等々、若さの豊かな恵みを十二分に活用した新旧の料理が多数紹介されていました。
B-1グランプリと規模だけ比べれば(というか比べ物にならない)とてもこじんまりしたイベントですが、内容の面白さはむしろ、こちらのほうが面白いかも。
今回参加したお仲間の皆さんは、すでに「来年も!」と参加を予定していますよ、鬼が腹よじって笑い死にしそうになっててもね
※こちらもご覧ください
いけずな京女のジコチュウな日々を綴る
「いけずな京女のwagamama日記」
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