ハラビロカマキリ、羽化 | アリ塚

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昨日の記事で紹介しきれなかった、最近見たカメムシ以外の昆虫の記録。

 

チャバネハゴロモ(仮称) Pochazia shantungensis の成虫。

 

すぐ下にあったのは脱皮殻。成虫の翅が大きい分、終齢幼虫が小さく見える。

 

同種の幼虫らしきハゴロモベニバナトキワマンサクにて。

 

 

このハゴロモはこれまでに、様々な植物(謎のナス科植物、ブラッドオレンジ、ブドウ、ウメ、ハナズオウ、ベニバナトキワマンサクなど)で発見できました。飛翔できない幼虫でもジャンプ力が高く、行動範囲は意外と広いです。そのため、本種がいた全ての植物を吸汁するとは限りませんが、食草範囲の広さが窺えます。

 

したがって、今後日本で分布が拡大する外来種のひとつだと思います。

 

 

クルミの葉裏に止まっていた、小型のテントウムシのようなもの。

 

触角の形状と赤斑の様子から、これはテントウムシではなくヘリグロテントウノミハムシ Argopistes coccinelliformis である。

 

似た模様のナミテントウ二紋型

 

ナミテントウ二紋型にそっくりですが、ハムシの一種庭木や街路樹の害虫とされます。細長い棒状の触角が特徴の一つです。また、ナミテントウに比べてかなり小型です。

 

 

室内にいたアメバチモドキのようなもの。寄生蜂の一種。

 

部屋に放置してある繭は恐らくアシブトコバチ類のものなので、コイツの侵入経路は不明です。一晩明けたらいなくなっていました(室内のどこかにいるはず)。

 

 

プルメリアで暮らすハラビロカマキリ Hierodula patellifera は、いつの間にか成虫になっていた。前翅に白い斑紋がある。

 

前脚基節に白黄色の突起が少数(3-5個)並ぶのも本種の特徴。

 

腹部末端には産卵管が確認できる。どうやらメスのようだ。

 

発見当初、7月の写真。以来ほぼ毎日ここで見られたので、同一個体だと思われる。

 

 

7月からずっと見てきたカマキリが成虫になりました。感慨深いですね。

 

メスなのでここからあまり動かず、フェロモンによってオスを誘因することになるでしょう。このままプルメリア上で産卵することもあるかもしれません。

 

もしそうなった場合、プルメリアは冬季に屋内避難させるため、卵だけ取り外して、外に出しておかなければなりません。エサの乏しい冬に孵化させてしまっては可哀想です。