神奈川県日本ユーラシア協会 様の機関紙「日本とユーラシア」に昨年9月号から寄稿している北極圏最大都市を含むロシア連邦ムルマンスク州の情報を、これから毎月転載していきます。
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ムルマンスク紀行
①幻想的なオーロラを求めて
▲「北の守護神」
Novykov Vitaliy 氏 撮影
ムルマンスクでは8月末から4月中旬にかけて、オーロラが出現します。赤や緑、紫、黄色など様々な色で、漆黒の空にカーテンのように揺らめきながら輝く光景は、非常に神秘的です。
▲「オーロラと凍てついた廃船」
Novykov Vitaliy 氏 撮影
オーロラは、北極や南極など高緯度の所で見られる現象です。この現象は、太陽からの「太陽風」によって引き起こされます。太陽風というのは、太陽表面で発生する大きな爆発があった際、太陽から飛び出してくる電子や陽子が、まるで風のように地球に押し寄せてくることをいいます。この太陽風が、北極や南極上空の酸素や窒素などの原子を刺激して光を出します。これがオーロラです。
▲「オーロラと記念写真」
Stepanenko Aleksandr 氏 撮影
でもなぜ、オーロラは北極や南極などの極地方でしか見ることができないのでしょうか。これは、地球が北極をS極、南極をN極とする大きな磁石であることと関係があります。太陽から飛んできた太陽風が、地球の磁石に引き寄せられて、北極と南極めがけて地球に飛び込み、上空で大気の酸素や窒素などと反応するわけです。
オーロラの名前の由来は、ローマ神話に登場する、夜の闇を払い太陽に先駆けて夜明けを告げる女神「アウローラ」からきていて、太陽神アポロの妹と言われています。
▲「アウロラとケファロス(ローマ神話の女神アウロラより)」
Pierre-Narcisse Guérin(仏) 作 モスクワ・プーシキン美術館 所蔵
古代からオーロラは、災害や戦争、政治の大変革などの不吉な出来事の前兆であると考えられていました。例えばドイツでは、ヒトラーがポーランドを侵攻する前夜、真っ赤なオーロラが空を覆い尽くしたと言われています。フランスでは「天からの警告」「空中での火事」と恐れられ、何千人もの村人がパリの教会へと足を運んだそう。一方古代中国では、善悪2頭の巨大な龍が天空で戦うことにより生じたと信じられました。そして現代の中国では、オーロラを見ると健康な子を授かると信じられ、若い女性が大挙を成して毎年ムルマンスクに訪れます。
貴方も一度足を運んで、稀有で神秘的な現象をご覧になりませんか
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