◆七夕飾り(着物)・・・◆ | 頑固オヤジの、ばり雑言!!

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真っ当な、和の文化を残したいもんだわさ。
 
劣化し続ける和文化に警鐘を鳴らすべく、
思いの丈を書き綴った強面親父の言いたい放題!

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今年も強面親父が、老眼鏡をかけて七夕飾りを作った・・・。

玄関正面に置いた鉄絵草紋大鶴首に、竹を活けそれに短冊に切った端切れをぶら下げた。

 

 

和裁の師匠であり、腕のいい仕立て屋だったお袋の晩年の楽しみは、雛形(1/3の大きさの着物)を縫う事だった。

 

その生地を探してくるのがアタシの役目、其の雛形を縫った余り切れを短冊に切り、竹にぶら下げて七夕飾りを作るようになった。それが今でも続いていると言う訳である・・・・。

 

 

竹の突っ先に飾ったのが、八百屋お七の衣装に使う段麻の葉の生地。蒲田ユザワヤで買った縮緬風のポリである・・・・。

 

 

 

 

殆どが雛形に使った正絹・木綿・ポリの生地だが、白黒の鹿の子絞りは正絹の着尺の端切れ。下の鹿の子絞りは今じゃ手に入らぬ細かい絞り、京都の絞り職人松田はんから買った物。

 

奴さんが神楽坂で展示会をやった時、この生地を持って来た。部屋の隅に転がっていた塊を見てそれが鹿の子絞りだと直ぐに分かったアタシは、それを広げて見ながら「幾らだよ?」

 

すると信じられないような安い値段を松田はんが言った。「その値段じゃ商売にならねぇだろう?」と問うと、いまこの生地の良さが解るのは村田さんぐらいな者。

 

長年白生地で取っておいたものを、今回染めて持って来たが、アタシが買うのならその値段で譲ってくれるという。日本橋のデパートの呉服売り場に行けば、三桁の万円がつく着尺であった。

 

それをパールトン加工をしてもらい、女房の着物に仕立てた。その余り切れをこうして七夕飾りにしているのである。

 

一番下の鹿の子絞りの上にも鹿の子絞りが有る、昨今はこれが主流の鹿の子絞り。下の絞りは上野絞りと比べ物にならないくらいの細かい絞り。

 

この生地を見た時「婆さんが絞ったな?」と問うと、昔腕のいい絞り職人の婆さんが括ったもんだと松田はんが言った。今これだけの絞りの技術を持つ御仁は、京都に居ない。

 

てぇ事は、世界中探しても居ないと言う事である。

 

大昔昭和天皇に献上したという総絞りの兵児帯を、松田はんに見せてもらった事を思い出した。その時の絞りが、ご覧の着尺とおなじくらい粒の小さなものだった。

 

 

七月の玄関の下駄箱上は、御覧の設え・・・・。

 

 

 

 

小さく切った短冊は、青磁耳付砧瓶に活けた竹に飾った・・・・。

 

二日前何気なく健康保険証を見ると有効期限が翌日まで、新しい保険証を受け取っていないことに気づき役所に電話をした。

 

暫し調べていたが分からないから、後ほどこちらから電話をすると役所の御仁が。暫くして電話があり、送付済みだという・・・・。

 

この先の話は端折って、急いで再発行の書類を送ってくれと言い、電話を切った。

てな感じで、毎日がスゲー忙しいのである・・・・。

 

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