どうゆう訳だが我が家には、売るほどの沢山の抹茶椀が有る。それを使わぬ手はないと、先日久しぶりの串抜き団子の茶碗を引っ張り出した。
長火鉢に熾した炭を埋ける前に、炭籠に炭を入れる。炭鋏や火箸を使ってたんじゃ面倒だと、素手でやると手は真っ黒。
前回は南部霰の鉄瓶を使ったが、今回は渋い花模様の鉄瓶。
隣町の和菓子屋で買って来た鶯餅を、主菓子の代わりに・・・・。
隣町の更に隣町に、東京では珍しい注文主菓子専門の和菓子屋がある。以前はそこで菓子を買っていたが、一人になった今は、そこまでする気にはならない・・・。
串抜き団子とは、串に刺した団子を絵にしたもの。それを一気に描いたのが、御覧の茶碗。
鉄絵を描いた鉄絵の具も、勿論手前で作る。主原料の酸化鉄は、昔ながらの弁柄を使う。
釉薬は土灰と長石だけの、土灰釉。この灰を取る為に、火鉢に炭を埋けていた。
土(粘土)も勿論オリジナル、市販の粘土をそのまま使った事など一度もない。
越前の瓦屋に出向き、山から掘ったばかりの土を持ち帰ったり、唐津の粘土屋に原土を送ってもらったりと、材料には気を使った。
工事現場を通りかかり、造成中の土地から粘土が出ていた時は、工事監督に一声かけ、持ち帰った事もある。
市販の粘土は、水簸をした色気のないつまらない土。そんな土は、茶陶作品には使えない。
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