月刊PLAYBOY 1989-11 矢沢永吉 vol.6 幸せっていうレール | 矢沢永吉激論ブログ

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PB 疑心暗鬼だった。

矢沢 そう。その電波が辛かった。なまじぼくは連中を信じていたから。信じて、信じて、信じていればいるほど、電波はくる。原因がわからない。


それまではパワー・オブ・パワーでさ、パワーだけでキャロルをつくり、パワーだけでロック界のスーパースター矢沢永吉をつくった。


酒ぶち食らってから、金稼いでから、コンサートはチケットを全部ソールド・アウトにしてさ。


PB サクセスは手に入れたけど、ハッピーじゃなかったんだ?


矢沢 オレ、広島からサクセスをとりに出てきたとき、おばあちゃんにこう言った。


 「星をとってくるよ」と。


ぼくは早いときから両親を亡くして家族というものに飢えていたし、星を手に入れたら、悲しみも幸せも全部手に入れることができると思ったわけよ。


でも、全部手に入れたとき、永遠に寂しかった。幸せっていうレールは別にあったんだね。


オレはサクセスというレールにあると思って信じてきたのに、ハッピーというレールは向こうのほうをパーッと流れてたんだね。


それが見えたとき、やっぱりあれを通らなきゃいけないんだということにこだわった。それがぼくのすごいターニングポイントでしたね。