月刊PLAYBOY 1989-11 矢沢永吉 vol.5 悲しみという電波 | 矢沢永吉激論ブログ

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PB 一時は。矢沢ファミリーと呼ばれて鉄の団結を誇っていたように見えてましたけどね。内実は違っていた?

矢沢 矢沢ファミリーのボスはだれだと言ったら、みんな矢沢だと言うよ。でも、それはハートのボスであって、前へ進むボス。


夢のボスであるけども、細かくそこにかかわる印税計算がどうした、やれギャラがどうした、交渉がどうしたというものはできるわけないものね。


PB こちらがファミリーと信頼していたスタッフの中に、矢沢永吉を単なるビジネスとしてしか見ていなかった人間がいたという話ですか。


矢沢 それがはっきりとわからなかった。それが余計に寂しかったね。でも、人間っていうのは電波が出ているんですよ。必ず電波が出ている。


ほら、ウソ発見機があるじゃない。あれ、人間が出している電波で分析しますよね。人をだませばどっかに必ず、そういう電波が出てくる。


いかに矢沢を外の世界に交わらすまいか。バレたくないという気持ちね。外の世界と矢沢が接触したらバレちゃうから。オレを座布団50枚ぐらいの上に乗せてさ。


こういう人たちの共通点がありますよ。アーティストの前ではすっごくちゃんとできますよ。なぜかといったら、アーティストさえマインドの面で信用させることができれば絶対安全なんだから。


絶対にそれでイニシアチブとって、ビジネスになるんだから。だから、オレはわからなかった、連中が何をしてたのか。


でもさ、電波出してるんだよな。悲しみという電波が出ているんですよ。寂しいね。寂しかったね、ホント。底がない沼なんだ。これは怖いよね。なぜかといったら答えがないからよ。バレてないからよ。