4月28日(木)
(ピアノ鍵盤柄のマット時々お気に入りのお紺)
tell a story again or differently
読んだ話を自分の言葉に直して話す活動
などと定義される
Retelling.
Margaret meaning "pearl"「真珠」を意味するマーガレット
物語の再話
自分の言葉で
出来事や物語を他の人に
伝えることは
言語運用力や表現力を
高めることができ
英語や国語などの学習の中に
取り入れられています。
(玄関脇の躑躅)
英検準1級の
2次試験での
4つの絵に沿って
自分の言葉で
ストーリー展開を話す試験も
いい学習方法だと思います。
おそらく
自分が今、特にこだわって
はまっている
ピアノの弾き方が
リテリングなのかも
しれません。
(街路樹 青イチョウ)
5月の発表会用3曲
準備中ですが
1曲目
ブラームスの有名なワルツ15番は
わがやの庭の常連の
おしろちゃんのイメージ
虫と戯れて
ぴょんぴょん動きまわり
しまいに芝の真ん中で
丸くなって
スヤスヤ眠る姿
おどけた姿を
思いながら弾いていると
思わず
クスッと笑ってしまいます!
2曲目
ベートーベンのソナタ
「悲愴」の第2楽章
こちらも超有名な優雅な名曲
初めて練習した時にちょうど
ボスニア・ヘルツェゴビナの
紛争勃発
今のウクライナのように
崩壊した建物
傷ついた人々を思い
1つの壊れた教会に足を踏み入れ
そこに射し込む光を
イメージして弾いていました。
今は
そのイメージに加え
強く心が締め付けられた
中学生がいじめを苦に
命を絶ったニュースから
凍てつく雪の中で
息絶えてから
苦難を超えて
幸せな天上で歩み出す
その歩みを
三連符に込め
さらに
主イエスが共に歩むように
音が増えていく様子に
祈りを込めて弾いています。
(夜ピアノの下に発見)
3曲目は
シューベルトのソナタ
第20番 第4楽章の
約12分を
約4分に抜粋して
変奏曲風にまとめたもの。
(クッションの上の私の足にもたれるお紺)
ちょうど
小池真理子著
「神よ憐れみたまえ」を読んだ時と
時期が重なり
その様々なシーンを思いながら
弾いています。
著者ご自身の
数知れぬ苦難とともに
生まれた大力作
人々を犯罪や悪に
導くのは
自分がどこにも属せない
優しさや愛情から
断絶させられた
「孤独」
そう痛感させられた作品。
シューベルトの
美しい旋律で
すべてが終わった後での再会
主人公と当時の担任教師の
安堵の表情から
主題が始まり
何不自由なく
豊かで明るい生活
事件前の
ススキがキラキラ揺れる
その後ろで
輝く主人公の笑顔
美しいテーマが
左手低音部で奏でられ
家政婦たづの家で
共に過ごした
明るく楽しい日々が
スタカートで
ちょっとおどけて
そして有名な
ピアノ五重奏曲「鱒」のような
みずみずしい美しい
三連符に続く
不穏な調べ
あの魔の土曜日の事件
フォルテの和音と
速いスケールのパッセージ
そして
急に場面が切り替わり
月を覆っていた雲が
静かに流れ出す
息を呑むような静寂
主題のテーマが戻り
なんとか
生きていけるという
希望・前進
同じテーマが
途中で途切れ
オルゴールのゼンマイが
切れて音が
時間が止まるような
四分休符
途切れ途切れの
オルゴール
自分の両親を殺害した
あの人は
自分を愛していてくれたのだ
四分休符の後に
海の底から
そうだよ・・・
と呼応
四分休符の後に
同じフレーズを繰り返し
もう大丈夫
もう大丈夫だから
そして最後に
リストの「ラ・カンパネラ」のように
フォルテの和音で
町中の鐘が
喜びの鐘が
鳴り響くイメージ
このような
イメージが
私なりの
ピアノの
Retelling.
まだまだ
発展途上で進化系ですが
自分の言葉
自分の表現ができている
という安堵感は
とても心地よいもの。
技術的で
ストイックな練習と合わせて
さらに磨き上げて
まいりたいですが
今の自分を
一番表現できるのが
ピアノです