生きとし生けるものに影 | Maki Murakami Official Blog

昨日、2月8日の高齢者福祉施設での

書道ボランティア。


「啓蟄や生きとし生けるものに影」 斉藤空華


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2,3月分のお手本のコピーがまざってしまい



二十四節季の「啓蟄」(3月6日ごろ、

冬眠していた虫が地上にはい出るころ)

の句も書いていただきました。


(実際のお手本は、「啓蟄」をもっと下にして

地に這う生き物を表現しました)

大きな石をどかすと下から小さな虫が動き出す。

そんな生命の一つひとつをうつす影。

光と影というように影を否定的にとらえがちな私たち

自然界ではそれは生きている証であるという



つよいメッセージを感じ、みなさんの

筆の表現がとても力強かったです!!


斉藤空華(さいとう くうげ)


(以下旧嵯峨御所 大徳寺 HP法話より引用)


大平洋戦争に出兵復員後、

31歳で早世した横浜出身の俳人、

斉藤空華(1928~1950)は、



 十薬の今日詠はねば悔い残す




と詠った。(『空華句集』所収)


不治の病であった肺結核を患った空華は、

庭に咲くドクダミの花を眺めて句作しようとしたが

なかなか満足のいくものができなかった。


しかし、自分の命がいつまで長らえるか分からず、


このままでは大きな悔いを残すので、


今日こそは詠おう・・・と自らを奮い立たせたという。