マッチルーム再発表:7/15 プライズファイター[ミドル級トーナメント] | ボクシング・ダイアローグ

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英プロモート大手のマッチルーム・ボクシングが 22日(日本時間23日)、日本での最初の主催興行となるイベント「プライズファイター」の開催を 7月15日:大阪・大和アリーナで正式発表。

 

当初は 3月31日:名古屋国際会議場イベントホールで3150FIGHTと共同開催することを1月に発表していたものの、当日まで半月の3月15日に亀田ファウンダーが理由の説明なしにマッチルームとの提携のキャンセルを発表→ そのまま延期となっていた企画が改めて再設定された形。

 

内容的には変更はなく、初めの話どおりミドル級の賞金トーナメント(1回戦=準々決勝/8選手出場による10ラウンドマッチ4試合)として行われ、優勝者に3試合の合計で100万ドル(約1億5650万円)のファイトマネーが支払われること&トーナメントシリーズ各興行で計10万ドル(約1565万円)のKO賞が用意されている(4試合すべてがKO決着の場合、各選手に2万5000ドルずつ)ことも変わりナシ。

 

対戦カードも当初の発表と同じながら、延期の影響でIBF12位 アナウエル・ンガミセンゲ(仏)が参戦を取り止め、代わってWBC15位 竹迫司登(ワールドスポーツ)選手が出場。

 

また、1回戦に組み込まれているWBOアジアパシフィック&日本同級王者 国本陸(六島:)vs 挑戦者 可児栄樹(T&T)は、3月の3150FIGHT興行で予定どおり行われ国本選手が6ラウンドTKO勝ちしているものの、今回も同じカードのままでダイレクトのリマッチ。

 

 

WBA12位 

キエロン・コンウェイ(28=英:20勝5KO3敗1分)

vs

WBOアジアパシフィック3位

アイニウェア・イリキアティ(31=中国:19勝14KO1敗)

 

 

アーロン・マッケンナ(24=アイルランド:18戦全勝9KO)

vs

ジョバンニ・エステラ(23=プエルトリコ:14戦全勝5KO)

 

 

WBC15位

竹迫司登(32=ワールドスポーツ:16勝15KO2敗1分)

vs

マーク・ディキンソン(24=英:6戦全戦2KO)

 

 

WBOアジアパシフィック&日本王者 

国本陸(27=六島:11勝5KO1敗)

vs 

挑戦者15位/日本4位 

可児栄樹(22=T&T:8勝4KO4敗3分)

 

※2タイトルをかけたダブルタイトル戦になる模様

 

 

楽天チケット及びNSN(Never Say Never)と今年からの3年間で年3回、計9回主催興行を日本で開催する契約を結んだマッチルームによる、日本での第1弾興行ですが…

 

何と言うか、いい加減もう早くやらないとマズイ、の取り急ぎでセットされた感もかなり否めない印象。

 

ボクシング人気沸騰中=潤沢な資金力を持つ英国の最大手がプロモート、という部分に日本円の低迷:ドルもユーロもポンドも逆に強いといった要素もおそらく作用すると思われ、取り敢えず高額なファイトマネー等については問題ないでしょうけど…

 

そもそも日本人選手の数自体が少ないクラスで、これから伸びて来る「かもしれない」外国人を主体に、日本で将来のホープ発掘イベント的なことをやる意義がどれほどあるのか、その点にはけっこう疑問も。

 

(既にハッキリ決着のついている国本vs可児を、そういう組み合わせで発表してたから… という感じでそのまま再戦させるあたりもちょっとな~、と)

 

マッチルーム(のエディ・ハーン氏)がモンスター井上尚弥(大橋)選手の出現などに触発されたことも含め、日本&アジアを新市場に事業拡大を画策する意図は明白ながら、このミドル級トーナメントに日本のファンがどれくらい注目するのか、カード的な面からしてもどうなんだろうな、と。

 

アジアを除く地域ではDAZNで生ライブ配信されるとのことで、既に契約済みの人は相当数にのぼる筈=普通に観られるとなれば先物買い型のコアな海外ファンでなくても、かなりの人が視聴するとは思いますが…。

 

年内にあと2回やるのならば、必然的にこのトーナメントの準決勝&決勝になる筈?(出場選手としてはスパン的に厳しそう)ですけど、日本進出発表当初に言っていた、マッチルーム傘下の王者を積極的に日本に呼んで… 云々の話は実行されるのか、個人的にはそういうことの方が気になります。

 

手始めにジョー・コルディナ(英)を連れて来て、力石政法(LUSH緑=3150FIGHTとプロモート契約)選手の挑戦を受けさせるのかと期待していたらやらなかった、などの実状もあり、少なくと現時点ではマッチルーム効果は全く感じられませんので。

 

(ついでながらコルディナは今月、アンソニー・カカセにTKO負けで王座陥落)

 

まぁ、今はやっとこれから第1弾興行を打つという段階ですから、一先ずは黙って今後の企画や手腕のお手並みを拝見したいところです。