5/4 カネロ・アルバレス vs ハイメ・ムンギア興行:アンダーカード発表 | ボクシング・ダイアローグ

ボクシング・ダイアローグ

観戦記・展望・プレイバックなどなど・・・

 

プレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)が、5月4日(日本時間5日)に米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催するPPVイベントのアンダーカードを発表。

 

[メインイベントは先立って発表済みの、サウル〝カネロ〟アルバレス(メキシコ)vs ハイメ・ムンギア(メキシコ)による4団体統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ]

 

セミファイナル?はWBC暫定世界ウェルター級タイトルマッチ、暫定王者 マリオ・バリオス(28=米:28勝18KO2敗)vs 挑戦者34位 ファビアン・マイダナ(31=亜:22勝16KO2敗/元WBAスーパーライト&ウェルター級王者 マルコス・マイダナ氏の弟)

 

バリオスは昨年9月、ヨルデニス・ウガス(キューバ)との決定戦に判定勝ちして暫定王座を獲得、今回がそれ以来となる初防衛戦。

 

マイダナは昨年11月、イスラエル・ロペス(ニカラグア)とのチェーンナップに判定勝ちして以来のリングで、暫定ながら初の世界タイトル挑戦。

 

前WBC正規王者(=WBOを除く前3団体統一王者)エロール・スペンスJr.(米)がテレンス・クロフォード(米)との4団体統一戦交渉に長い月日を要したことによる、ある種の幸運を機に暫定王座を手にしたバリオスvs世界的な実績を欠くマイダナ、という組み合わせにつき、どれほど注目されるのかの部分には疑問符が付くカードですが…

 

スペンスJr.を下し、現在WBC正規を含めた3団体統一王者の座にいるクロフォード(4団体統一を達成するも、のちIBFは剥奪)はどうやらスーパーウェルターに上げる意向らしいため、ウェルター級の後釜争いという視点で注目しておきたい一戦かな、という感じです。

 

 

セミセミ?はWBA世界ウェルター級(レギュラー)タイトルマッチ、王者 エイマンタス・スタニオニス(29=リトアニア:14勝9KO無敗1NC)vs 挑戦者4位/元WBA暫定王者 ガブリエル・マエストレ(37=ベネズエラ:6勝5KO無敗1分)。

 

スタニオニスは22年4月、ラジャブ・ブタエフ(露)に判定勝ちして王座を奪取したものの、やはりスペンスJr.(前WBAスーパー王者)の動向に左右される格好でスーパーvsレギュラーの団体内統一戦の話は進まず、更にスペンスJr.を倒して新たに王者となったクロフォードとの対戦も実現することなく、ずっと長期間のブランク状態。

 

その間に、全勝全KO勝ちの注目株 バージル・オルティスJr.(米)との対戦が指令されたながらも、オルティスの病気や体調不良、また自身も盲腸炎の発症に見舞われるなどして数度キャンセルされたのち結局これも消滅、結果的に今回は2年1ヶ月ぶりのリングで漸くの初防衛戦。

 

対するマエストレは、昨年8月にトラヴォン・マーシャル(米)を2ラウンドTKOして以来の試合となり、初の正規の世界タイトル挑戦。

 

21年8月にミカル・フォックス(米)との決定戦に判定勝ちし、プロ4戦目でWBA暫定王座を獲得するも、それから間もなくしてWBAが1階級1王座制への移行を宣言、実質的な剥奪で無冠に。

 

リトアニア初の世界王者スタニオニスvs既に37歳とはいえポテンシャルは高そうなマエストレ、の図式ですが、これもバリオスvsマイダナ同様、ウェルター級の後釜候補のサバイバル戦という意味合いで注目しておきたい一戦、かと思います。

 

 

他、WBC暫定世界フェザー級タイトルマッチ、暫定王者 ブランドン・フィゲロア(27=米:24勝18KO1敗1分)vs 挑戦者15位/元WBOスーパーバンタム級王者 ジェシー・マグダレノ(32=米:29勝18KO2敗)もセット。

(この試合がセミセミとの情報もあり)

 

元WBA&WBCスーパーバンタム級王者でもあるフィゲロアは、昨年3月の決定戦でマーク・マグサヨ(比)を判定で下して暫定王座を獲得、それ以来となる初防衛戦。

 

マグダレノは、昨年4月の前戦でレイモンド・フォード(米)に判定負けしおり、1年1ヶ月ぶりの再起戦で暫定王座に挑む形。

 

来月、東京ドームでモンスター・井上尚弥(大橋)選手に挑むルイス・ネリ(メキシコ)をKOしている肉弾戦法の〝ハートブレイカー〟フィゲロアと、嘗てノニト・ドネア(比)に勝利したこともあるマグダレノの組み合わせですが、現状の充実度からしてフィゲロアの圧倒的有利は動かない、と予想。

 

ついでながら、この暫定王座は正規王者 レイ・バルガス(メキシコ)のスーパーフェザー級狙いに伴って設置されたものの、しかしそのバルガスはオシャキー・フォスター(米)に敗れてフェザー級に出戻っており…

 

フィゲロアvsマグダレノの決着がつき次第、WBCには速やかにバルガスとの団体内統一戦を指令してほしいところです。