5月4日(日本時間5日)
Tーモバイル・アリーナ:米ネバダ州ラスベガス
◇4団体統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ◇
王者/世界4階級制覇
サウル〝カネロ〟アルバレス
(33=メキシコ:60勝39KO2敗2分)
vs
挑戦者 WBC&WBO1位/WBA6位/IBF8位/元WBOスーパーミドル級王者
ハイメ・ムンギア
(27=メキシコ:43戦全勝34KO)
昨年9月、4団体統一スーパーウェルター級王者(当時)ジャーメル・チャーロ(米)を判定で退けて以来となるカネロは、WBA8度目、WBC7度目、WBO4度目、IBF3度目のタイトル防衛戦。
対するムンギアは、5度防衛したWBOスーパーウェルター級王座を返上後、20年1月からミドル級で戦い続けてチャンスを待ったものの世界戦の機会が巡って来ず更に1階級上げてリスタート、今年1月に元WBA暫定&WBO暫定スーパーミドル級王者 ジョン・ライダー(英)を9ラウンドTKOして以来のリングで、漸くの2階級制覇挑戦。
注目のメキシカン対決となった一戦...
結果は カネロが 3-0(117-110、116-111、115-112)の判定勝ち。
動画サイトでフルラウンドと思しき映像を見つるも途中でフルではないのに気付き、しかしそれ以外には見つからなかったので、その中途半端に欠けたのを視聴しましたが...
何というか、結果論的にはここまで世界の一線で戦ってきた割合の差が勝敗を決したような印象の結末。
緊迫したパンチのやり取りの中、4ラウンド残り40秒のところでカネロのショートの右アッパーが決まり、ムンギアが腰を落としてダウン。
そのピンチを凌いだムンギアは、5ラウンド以降も怯むことなく積極的に仕掛け、クリーンヒットまで行かなくとも結構当てていた一方、カネロの方も速いパンチでしっかり打ち返し、一進一退のラウンド進行。
ただ、同じスーパーウェルター級上がりでありつつ、基本的&本質的なパワーや耐久力でカネロがハッキリ上回っているイメージが強く感じられ、ムンギアに先手を取られても接近戦の多くの場面で打ち勝っていた気が。
で、前述したキャリアの厚みの差がモノを言ってカネロ勝ったような、という個人的感想になる次第ですが、ムンギアの手数とカネロの回転力を同じ線上で比較して語るのも違うな、といったことも感じられた一戦でした。
また採点的には、完全なフルで観てはいないながらも117-110が妥当だったように思え、ジャッジ1人がつけた115-112にはちょっとした違和感も。
それにしても... アンチ・カネロの立場としては、ムンギアを以てしてもダメか~、が正直な気持ち。
打倒カネロの筆頭、WBC同級暫定王者 デビッド・ベナビデス(米)はカネロに対戦オファーを蹴られてライトヘビー転級を決断、WBA同級レギュラー王者 デビッド・モレル(キューバ)も同じく無下に扱われて別の道へ方向変換し、どうやらまだ暫くカネロ安泰の状態が続きそう。
元16連続初回KO男で無敗キープ中のエドガー・ベルランガ(プエルトリコ)や同様に全勝の注目株ディエゴ・パチェコ(米)らはまだイマイチな感が否めず、どうにも複雑な心境です。
[長文になってしまうため、同興行で行われたWBC暫定ウェルター級タイトル戦:マリオ・バリオスvsファビアン・マイダナ、WBC暫定フェザー級タイトル戦:ブランドン・フィゲロアvs ジェシー・マグダレノ、WBAウェルター級タイトル戦:エイマンタス・スタニオニスvsガブリエル・マエストレ 他は、後日これと別に投稿するつもりです]