正式発表[5/6東京ドーム]井上尚弥vsネリ 弟・拓真vs石田 阿久井vs桑原 モロニーvs武居 | ボクシング・ダイアローグ

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今日6日、大橋ジムが東京ドームホテルで記者会見を開き、5月6日:東京ドームでの「Prime Video Presents Live Boxing 8」開催を正式発表。

 

既に今年1月の時点で米スポーツ専門局ESPNなどが「井上尚弥vsルイス・ネリ:5/6 東京ドーム」を報じ、日本国内のメディアも事実上決定済みと伝えていましたが、それが遂に主催者側から正式に公表された形。

 

東京ドーム(収容人数5万5000)でプロボクシングの興行が行われるのは、1990年2月の世界ヘビー級タイトルマッチ:マイク・タイソンvsジェームス〝バスター〟ダグラス(ともに米=タイソン氏が10ラウンドKO負けで初黒星を喫する大番狂わせ)以来34年ぶりで、日本人ボクサーがメインを務めるイベントは史上初。

 

[ドームでのボクシング興行は、1988年3月のこけら落としで同じくタイソン氏がトニー・タッブス(米)氏を2ラウンドTKOで退け王座を防衛した世界ヘビー級タイトル戦が最初=今回の開催で3度目]

 

なお、会見では井上vsネリに加え、他に大橋ジム所属選手が出場する世界タイトル戦が3試合組み込まれることも併せて発表。

 

(イベントの模様は「Amazon PrimeVideo」が独占ライブ配信)

 

 

◇4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ◇

 

王者 

井上尚弥

(30=大橋:26戦全勝23KO)

vs 

挑戦者WBC1位/元WBCバンタム&スーパーバンタム級王者 

ルイス・ネリ

(29=メキシコ:35勝27KO1敗)

 

昨年7月にスティーブン・フルトン(米)を8ラウンドTKOしてWBC&WBO王座に就き、同年12月にWBA&IBF王者 マーロン・タパレス(比)に10ラウンドKO勝ちでバンタム級に続く4団体統一を達成した井上選手は、それ以来のリングとなるWBC(=指名戦)&WBO2度目、WBA&IBF初のタイトル防衛戦。

 

ネリは昨年2月、アザト・ホバニシャン(アルメニア)との挑戦者決定戦に11ラウンドTKO勝ちしてWBCの指名挑戦権を獲得、同年7月にフローイラン・サルダール(比)を2ラウンドTKOで屠って以来となるリングで、スーパーバンタム級王座奪還をかける一戦。

 

[20年9月のアーロン・アラメダ(米)との決定戦に判定勝ちでWBCタイトルを手にするも、21年5月の次戦でブランドン・フィゲロア(米)に7ラウンドKO負けを喫し、陥落&初黒星]

 

なお、会見に出席したネリは、過去に日本で起こした騒動(山中慎介氏との2度のWBCバンタム級タイトル戦での禁止薬物検出&体重超過:王座剥奪)について、日本のファン、日本ボクシングコミッション、帝拳プロモーション、そして会見場を訪れていた山中氏に謝罪すると共に、井上を恐れてはいない、グレートな試合をするとコメントしたとのこと。

 

 

 

 

◇WBA世界バンタム級タイトルマッチ◇

 

王者

井上拓真

(28=大橋:19勝5KO1敗)

vs

挑戦者1位

石田匠

(32=井岡:34勝17KO3敗)

 

井上選手は、ジェルウィン・アンカハス(比)に9ラウンドKO勝ちで初防衛を果たした先月の試合以来となり、2ヶ月半のスパンでV2戦&WBA指名戦。

 

昨年6月の挑戦者決定戦でビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)を判定で下し、WBAの指名挑戦権を獲っていた石田は、同年12月にジェームス・パガリン(比)を3ラウンドTKOして以来のリングで、2度目の世界挑戦。

 

[初挑戦は17年10月、当時のWBAスーパーフライ級王者 カリド・ヤファイ(英)に敵地カーディフで判定負け]

 

 

 

 

◇WBA世界フライ級タイトルマッチ◇

 

王者

ユーリ阿久井政悟

(28=倉敷守安:19勝11KO2敗1分)

vs

挑戦者3位

桑原拓

(試合時29=大橋:13勝8KO1敗)

 

阿久井選手は今年1月、アルテム・ダラキアン(ウクライナ)を判定で下して王座獲得、今回が初防衛戦。

 

桑原選手は昨年7月、ウラン・トロハツ(中国)に4ラウンドKO勝ちして以来となり、世界初挑戦。

 

両者は21年7月に日本タイトルマッチで対戦、王者だった阿久井選手が桑原選手の挑戦を10回TKOで撃退しており、今回はかけるベルトを世界に変えての2年10ヶ月ぶりのリマッチ。

 

 

 

 

◇WBO世界バンタム級タイトルマッチ◇

 

王者

ジェイソン・モロニー

(33=豪:27勝19KO2敗)

vs

挑戦者10位

武居由樹

(27=大橋:8戦全勝全KO)

 

モロニーは18年10月の初挑戦でIBF王者 エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ:1期目王者時代)に判定、20年10月の2度目の挑戦でWBA&IBFバンタム級王者時代の井上尚弥選手に7ラウンドKOでそれぞれ敗退したものの、昨年5月の決定戦でビンセント・アストロラビオ(比)を判定で下し、モンスターが返上したWBO王座を獲得。

 

今年1月にサウル・サンチェス(米)に判定勝ちで初防衛を果たし、それ以来となるV2戦。

 

K-1王者からボクシングに転向、チャンスを求めて2戦前よりバンタムに転級した武居選手は、昨年12月にマリオ・ディアス(メキシコ)を2ラウンドで沈めて以来のリングで、初の世界挑戦。

 

 

 

 

東京ドームという大会場だけに、複数の世界戦がセットされることは容易に予想できた&試合間隔やプロモート上の関係性からして阿久井選手の出場も推測の範疇内でしたが… この興行にモロニーvs武居を組み込んで来たのは、個人的にはだいぶ意外感。

 

4世界戦のうち2つが日本人対決、という部分に対しては意見が分かれそうながらも豪華イベントであることに違いはナシ、全試合の好ファイトと共に、モンスターのネリ撃沈と武居選手の戴冠に特に期待したいところです。