【結果】アラネタvsマグラモ:LF級IBF挑戦者決定戦&サルダールvs栗原Ⅱ +注目株バジニャン | ボクシング・ダイアローグ

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26日、比セブシティのヌスター・リゾート&カジノで行われた「TREASURE BOXING PROMOTION 5」興行。

 

メインは IBFライトフライ級挑戦者決定戦、3位 クリスチャン・アラネタ(28=比:23勝18KO2敗)vs 8位 アルビン・マグラモ(27=比:17勝11KO1敗1分)。

 

アラネタ(過去2敗は、ともに世界王者になる前のダニエル・バジャダレスに4ラウンド棄権TKO、シベナティ・ノンティンガに判定で敗北)は昨年4月、コンファー・CPフレッシュマート(タイ)を9ラウンドKOして以来…

 

新鋭時代の8回戦に2ー1判定負け後、9連勝6KO中のWBOオリエンタル王者マグラモは、昨年3月にジョエル・リノ(比)を判定で下して以来となるリング。

 

フィリピン人同士によるIBF挑戦者決定戦、結果は アラネタが 初回 1:50 TKO勝ち。

 

動画サイトを検索したところ、会場で観客がスマホ撮影したらしい動画がひとつだけあったのでそれを観てみましたが… 結果論的には、サウスポーのアラネタの速攻がハマった格好だった感。

 

連打からチャンスを掴んだアラネタが、ロープを背にしたマグラモに左アッパーを決めて最初のダウン。

 

マグラモは腰を落とした姿勢からすぐ立ったながらも完全に足に来ており、カウント中にしゃがみ込み、また立ち上がって何とか続行。

 

再開後アラネタは一気にスパート、左からの返しの右フックを打ち抜くとマグラモが背中からキャンバスに落ち、レフェリーがカウントを途中でストップしてTKO宣告。

 

IBFのライトフライ級は、来月16日(日本時間17日)に王者 エイドリアン・クリエル(メキシコ)と前王者 シベナティ・ノンティンガ(南アフリカ)のダイレクトリマッチが決まっており、アラネタはこの一戦の勝者への指名挑戦権を獲得した形。

 

昨年1月、現在IBF同級2位にランクされる矢吹正道(LUSH緑)選手が同じく「IBF挑戦者決定戦」として行われたロナルド・チャコン(ベネズエラ)戦に11ラウンドTKO勝ち→ しかしその後?試合はセミ・エリミネーターだったとかで次期挑戦権が〝反故〟になった一件が、何だったんだあれは?とまた思い出されるものの…

 

(現状ランキング1位は空位=今回のエリミネーター勝利により、次回発表分からアラネタが1位になる筈)

 

このクラスは、WBA&WBC王者 寺地拳四朗(BMB)選手が4団体統一を目指している他、ランク上位につけて再挑戦を窺う岩田翔吉(帝拳)選手や2階級制覇を狙う谷口将隆(ワタナベ)選手ら国内勢の有力どころが顔を揃えており、特に日本のファンは今後の動きに要注目です。

 

 

セミファイナルはOPBFバンタム級タイトルマッチ&IBFアジア(パンパシフィック)同級王座決定戦、OPBF王者 フローイラン・サルダール(34=比:34勝24KO7敗1分)vs 挑戦者/前OPBF王者 栗原慶太(31=一力:17勝15KO8敗1分)。

 

昨年10月の対戦で、サルダールが衝撃的な初回60秒TKO勝ちで王座を奪取、両者それ以来となるダイレクトリマッチ。

 

舞台を日本からフィリピンに移して行われた再戦… 結果は 栗原選手が 8ラウンド 1:13 KO勝ちで雪辱を果たし、OPBFタイトル奪還と同時にIBFアジア王座を獲得。

 

これも↑と同じ観客によるものらしい動画があったものの、フルラウンドではない&何ラウンドなのかもハッキリわからないような中途半端なものだったため(よくある一般人のスマホ撮りなら、フレーミングがどうとかも含めアレコレ言うだけ無意味なので、ノークレーム)殆どダウン&KOシーンの流し観のみ。

 

報道等によると、初回から積極的に打って出た栗原選手が4ラウンドに右でサルダールからダウンを奪い優位に立つも、以後はサルダールも粘って打ちつ打たれつの一進一退…

 

両者が激しく消耗する熱闘で迎えた8ラウンド、相手をコーナーに詰めた栗原選手が連打の中で左ボディをヒットすると、サルダールは腰を落とし座り込んでダウン、そのまま立てずテンカウントKO。

 

栗原選手はこれでOPBF王座4度目の獲得、返り咲きと共にOPBFを下部組織とするWBCではランキング復帰もありそうですが…

 

バンタム級は、日本選手に限っても WBA王者 井上拓真(大橋)を筆頭に、来月22日WBC王者 アレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に挑む元WBOフライ&スーパーフライ級王者 中谷潤人(M.T)、IBF1位で指名挑戦権を持つ西田凌佑(六島)、同じくWBA1位の指名挑戦者 石田匠(井岡)、日本王座を返上して世界挑戦を狙う堤聖也(角海老宝石)各選手らが存在する活況のクラス。

 

当面の間は防衛戦になると思われますが、ここに叩き上げの栗原選手が割って入って行けるかどうか、やはり日本のファンこそ注目しておきたいところです。

 

 

他… 25日(日本時間26日)加ケベック州モントリオールのモントリオール・カジノで開催されたNABFスーパーミドル級タイトルマッチ、王者/WBA2位/WBC3位/IBF4位/WBO5位 エリック・バジニャン(28=アルメニア/加:31戦全勝22KO)vs 挑戦者 ビリー・ファクンド・ゴドイ(37=亜:41勝20KO7敗)は、バジニャンが 3ラウンド 2:23 TKO勝ち。

 

なお、同興行にセットされていたWBAインターナショナル・ライトヘビー級王座決定戦、アルベルト・ラミレス(31=ベネズエラ:17戦全勝15KO)vs チャールズ・フォスター(33=米:22勝12KO1敗)はキャンセルとなった模様です。